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[フライト日記] 機内で過ごし方注意点

Goedemorgen!おはようございます、無事アルゼンチンから戻ってまいりました、さやです。

帰りは行き便よりも少しフライト時間が短く12時間45分で帰ってきました。
アルゼンチンへの便は夜便(ナイトフライト)でしたが、オランダへの便はデーフライト(朝便、昼便)でした。

今回はみなさんに「機内での過ごし方注意点」として、私がヨーロッパのCAとして(主に日本のサービスを受けてらっしゃるみなさん=常に世界トップクラスのサービスを受けててそれが当たり前になってしまってるみなさんに)知ってて欲しいこと、知ってたらきっとちょっと快適にと言うかイラつかずに過ごせるかなと思い、注意点をご紹介します☺️


☀️デーフライトとは

デーフライトとはつまり昼間に飛ぶ便です。
時差などもあるので延々に昼の便もありますし(太陽を追いかける感じのフライト)、かつての成田便は出発はお昼ですが、日本を基準に考えると夜便となります。
今回の便はそのかつての成田便と同じ感じで、アルゼンチンを昼間に出て、オランダに(オランダの時間の)朝に到着します。オランダ感覚では夜便(飛んでる間にみんなの寝る時間)になるのですが、これって乗ってくる乗客の出身地にもよるんです。
どういうことかと言うと....アルゼンチンから乗ってくる人がアルゼンチン人(もしくは南米基準で暮らしてる人)だと、いくら機内を暗くして「夜モード」「夜便」を演出しても、みなさん身体は元気!ただの暗い昼間なのです。
と言うことは、みんなしこたま元気!
忙しいフライトになります。子供は寝ないし、大人も寝ません。
することがテレビを観ることとゲーム、読書くらいしかないので、みんな暇を持て余し、結果アテンダントコール(お客さんが座席でピンポーンと鳴らすやつ)がなり続けます。
お腹空いた、喉渇いたの連続です。
デーフライトとはいえ、眠くないとはいえ、到着時間に合わせて、行動されるの1番!旅行も出張もついてからが本番ですからね!
そうは言っても、身体は昼間モードなので眠くもないし機内を徘徊する人も多数です。通路に立って旅仲間とおしゃべり、ギャレーやトイレの近くにたむろする人続出です。

💺「お座席にお戻りください」

このギャレー近く、またはトイレの付近(すなわち飛行機のドアの周辺)ってちょっと広くなってるんですよね。
おトイレ近くだとおトイレに並ぶ人でいっぱいになったり、ギャレーの近くだと夜便で客室が暗くても電気ついてるし、そもそも客室乗務員もいておしゃべりとかしてるから、ついつい脚を伸ばすついでにお友達や同じ飛行機で居合わせた人と井戸端会議。
わかります。
特にエコノミークラスで映画も観終えて、つまらないな、席間も狭いしちょっとストレッチ🙆ずっと静かに黙ってるのも苦になりますよね。
広くなってるし邪魔にならないからとみなさんギャレー付近のドアで集まりがち。
いてもらってもいいんですけどね、
でも「恐れ入りますが、お座席にどうぞお戻りください」って席に戻るよう促されたことはありませんか?

狭いギャレーに入り込んでくパターンのお客さんもいるんですけどね(笑)これは確かにやめていただきたい。私たちの狭いオフィス、勝手に開けられたら困りますし、舞台裏は見せたくない、そんな感覚です。あとは普通に狭いのでそんなソーシャルディスタンス攻めてこないで!近いよっ!って話です。
これは中国便とかだと、「エクスキューズミー」と言われて振り返った瞬間、真後ろに立たれてて、ダルマさんが転んだで負けのパターンがよくあります(本当にびっくりするからやめていただきたい)

でもギャレーなんて入ってないし、ドアの付近にいるだけ、しかもちっちゃな声でおしゃべりしてるだけなのに!って思ってる方もいるかと思います。そんな追い返さなくてもいいじゃない!って思うと思うんですが.....理由があるんです
それは非常事態の酸素マスクの数です。
みなさんのお座席には必ず必要分+1つ予備という感じで酸素マスクが備わっています。席にいれば必ずみなさんがマスク辿り着けると言うこと。
それがドアの付近だと、ドアに座る人(客室乗務員)分+1つ予備、ギャレーにも1つか2つ酸素マスクが備わっているだけなのです。
私たちはサービス要員でもありますが、万が一のときのために常に必要な場所に必要な人数が配置されているのです。
そこに5人組が2組、計10人も左右のドア付近にいられますと、マスク足りなくなっちゃうんです。
みなさんが(私たちも)安全過ごしていただくための「お座席にお戻りください」です。全くいてはいけないと言うわけではないですが、万が一の時があるので、できるだけそうしていただきたいという感じです。あとはみなさんがごはんを食べ終わって、暇になり出した頃、私たちはやっと食事にありつけます(搭乗開始から約4時間後)。
今回も、さぁご飯食べるぞと椅子に座って食べ始めようとしたその時、ゾロゾロやってきたんです。ギャレーに6人くらい。で、わいわい話してるんです。みかねたパーサーが「すいませんね、私たちゴハン食べるんです。そこにいらっしゃると落ち着いて食べれませんから、席戻っていただけますか?酸素マスクも非常時にたりなくなりますし」
ときっぱり言い、お客さんにはお座席にお戻りいただきました。

この点理解していただけると本当にありがたいんです。
もちろん、必要なことがあっていらっしゃるのは大いにウエルカムですし、ご飯食べてても、例えばコーラくださいとかならお渡ししますし、コーヒーもお入れします。

✈️日系と外資系の違い

サービス要員として保安要員として、バランスが大切なんですが、
日本(アジア)路線だと、どうしても「お客様は神様」ってお客さん自体もこちらも思っていることが多くて、自分のことを全て後回しにしてしまう傾向があります。前にこのことで日本人のお客さんに「あそこのギャレーにいる客室乗務員(オランダ人)の態度が悪い」と私が怒られました。

なぜかというと、ギャレーに行って何かお願いしようと思ったらご飯を食べてた、と言うわけ。そのまま話は聞いてくれたけど食べることはやめない。お客さんに対して何て失礼な態度なんだ!と言って怒ってらっしゃいました。

こちらの言い分としましては、
「お腹が空いては戦はできぬ」、はいこれです。 
私の会社はアジア系や中東系とは違いギャレー要員とキャビン要員(お食事とかトローリーの準備をする人と客室でサービスの従事する人で役割が分かれてる会社がある=余剰で乗務員が乗ってる)が分かれていません。必要最低限の乗務員しか乗っていないので、準備もサービスも全部やります。お食事のサービスが終わると半分の乗務員は仮眠をとります、なので機内の人手は半分に。そして半分にクルーが寝てる間にご飯を食べたり、お手洗いの清掃をしたり、次のサービスの準備やお客様からの頼まれごとをこなしたりして、休み時間自分で作る!という感じです。
同じヨーロッパでもフランスの航空会社とも働いてる人数が違います。以前、入国審査で並らんでいる時に、その会社の乗務員に、私たちの人数があまりにも少ないので「何の機材で飛んでるんですか?」と聞かれたことがあります(笑)
飛んでる機材は777-200で同じでしたが乗務員の人数が3人ほど違ったと思います。

なので、(もし私の働いてる航空会社に乗る機会があって)ギャレーを覗いた時に、ご飯食べてて「ちょっと待ってー」と言われても、緊急でない限りゴハン食べさせてください(早食いで食べますから!) 会社によってもちろん違います、から一概には言えませんが....

以上のことを知っているだけで、
「あのCA、飯食っててこっちはそっちのけかよ!」とか「(ギャレー付近で)ちょっとストレッチしてただけなのに追い返しやがって!」と無駄にイライラすることもなく、快適に過ごせるはずです。
知らないで、邪険に扱われたら誰だって怒っちゃいますよね。
怒ったり怒られたり、どちらも気分がいいものではありません。この記事を通して、裏側を知ることでちょっとでも次回の飛行機旅行が快適なものになりますように。

それでは、また!Doei!

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