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[フライト日記]パートナーへ確認事項

オランダでも最近はハロウィーンがイベント化してきてなんだか盛り上がってる(お店が)オランダからさやです。

今日はフライトから学んだことで、私の私生活、結婚生活がうまくやっていけるきっかけのお話ししたいと思います。

みなさんはパートナーに求めるものってなんですか?
そりゃぁイケメン(美人)でお金持ち、優しくて、面白くて...って挙げたらキリがないんですが、やっぱり性格や価値観が似てることって大切だと思うんです。
根底的な性格や考え方ってそう簡単には変えられないし(自分も相手も)、そして人って一回嫌なとこが見えたら結構すぐに嫌になっちゃうものですよね。
それが結婚となり、国際結婚となれば尚更気をつけてパートナーを見定めたいものです。

私はオランダ人との結婚なので、まず言葉と文化が違います。ジョークが通じ合いませんが、そこは目を瞑っていますw

私がGSとして関西空港で働いていた時に
「私にとってこれって大事!」と思った出来事がありました。

ヨーロッパに向かう飛行機が大幅遅延&オーバーブックしたのです。
日本の航空会社じゃないため、外から飛んできた飛行機がそのまま折り返してヨーロッパへと帰っていきます。(つまり飛行機の機材の補欠が日本にはない)
なのでヨーロッパからの出発が遅れて日本へ到着するなら、こちらからの出発も当然のことながら遅延します。

ヨーロッパは魅力的な都市がたくさんあるため多くの人が乗り継ぎがありました。5時間も6時間も遅延してしまうとなると乗り継ぎ便にも影響が出ます。そして遅延だけでなく、この日の便は機材が変更になってしまったため(大きい機材から小さなものへと変更になったため、100名近くがあぶれてしまう、オーバーブックの状態になってしまいました)

チェックインカウンターには大きく「遅延」と表記されてるため、既にカウンターに来るお客さんはお怒り気味、もしくは絶望的。
乗り継ぎ先がうまく繋げられるかもわかりません。そして100人以上のお客様を他社便や翌日便に変更してもらう必要もありました。
(私たちGSだって絶望的)

私のカウンターに若いカップルがやってきました。
まずは遅延のお詫びを添えて、パスポート
を預かります。
👨👩「新婚旅行なんです、どうにかなりませんか?」

新婚さんでした。
ハネムーン、そりゃ特別な旅行なことは重々承知です。わかってます。どうにかしたいです。
でもどうにもならないし、他のみんなもそれぞれ「特別な旅行」に変わりありません。

代打案というのがあって、もし希望であればこの当日の夜の他社便で飛んで乗り継ぎー現地の夜中に到着(ただし到着が遅延することには変わりない)
もしくはこのまま待って出発。乗り継ぎはもちろんないけど絶望的に遅くなりー現地翌日に到着。

この2人は予め準備の段階でそのオプションを聞かないといけないリストに載っているお客様でした。
最終目的地がみなさん違うため代打案はみんな違うのです。
すると、男性が大声を上げました。

👨「自分、言ってることわかってんの?人の話聞いてた?!」

もちろん自分が言ってることは理解してますw
(そういう問題ではない)
ただカウンターに「新婚旅行なんです」ってしおらしくしていた態度からは豹変です😳

こちらが言い出す前に

👨「到着遅れるなんて聞いてないよ。遅れたら困るんだよ!こっちの予定どうしてくれるわけ?しかも直行便で予約してこっちはきてるのに、乗り継げってどういう事だよ」

お怒りです。

こういう時はとりあえず全部言ってもらいます
(話を聞いてる間に色々言い訳.....代打案などを考えます)

👨「自分のとこの会社が遅延してるくせに、こっちが別の会社に乗って乗り継ぎってなんだよ。小さい飛行機ってなんだよ。さっきのお客にはそんなこと聞いてなかったじゃねぇか。何で俺たちにだけ聞くんだよ!差別か!なめてんのか!」

みたいなことを言われました。

代打案や乗り継ぎの提案はお客様それぞれで変わることもあり、また同じような条件でもお年を召した方に複雑な方法を提案するのは難しいので若くて旅慣れしてそうな人や、融通が利きそうな個人旅行の人にだけ提案するパターンがあります。
この日は100人オーバーブックしているので飛行機を変更してもらえる人を募っていました。

それに怒り心頭にです。

外地からの出発が遅れて、関空からも遅延なこと、なおかつ急な機材変更で現在、便の変更が可能な人を募っていること、そして諸理由をお伝えします。

女性は私の話に耳を傾けてくれます
👩「そうなんだ。」

受け入れるのは難しいはずですが、内容はわかってくれました。

👩‍🔧「お客様に代打案をお伝えしたのは(若くてフレキシブルそうだったから)そういうわけです。お歳を召した方や団体旅行の方は変更が難しく....。また他社には乗っていただきますがお座席は必ずお隣を確保しますし、遅れてはしまいますが、24時間遅延などではありません。」というと

女性は納得して他社便での変更でもいいかな、という意向を見せてくれたんです


が、しかーーーーーし

👨「俺らにだけ聞くっておかしいんだよ!」
(もちろん他の人にも提案してます)

👨「ふざけんなよ」
(ふざけてない)

👨「どうしてくれんだよ」
(どうにもできないから色々提案した)

とにかく悪態、怒鳴るわ喚くわ。仕舞いにはカウンターをバンバン叩き出しました。
私はそれを聞くだけ、神妙な顔をしています。(ただ心には響いてませんwなので怒鳴られても病みません)

そして怒鳴り散らす彼の横で彼女がすごい冷めた目で彼を見ていました。

「あぁ....こんな奴と結婚してしまった」って顔。

男性は怒り頂点に達して、ブクブクと湧いてしまって話を聞いてくれなさそうだったので、女性に「彼と決断してください」とお伝えすると。
👩「◯◯くん、乗り継いで行こうよ」と声を掛けました 

👨「本気で言ってるわけ?!」
とぶつぶつその後も文句を言い、彼女が言ってることさえ受け入れられないようでした。

👩「乗り継いで行きます」
と他社で出発することを決断されました。


ただその彼女の顔は「なんでこんな奴」という顔で彼をみて、ため息をついて私に苦笑いを向けてチケットを受け取りカウンターから離れていきました。

あぁ....これ前途多難な新婚旅行だわ...と。


そしてその後沖縄からのおじいちゃん軍団をチェックインしました。彼らは既に沖縄から関空へ、そしてこれが遅延。
カウンターに来るのが遅く代打案は2択!

「香港経由でヨーロッパ」
「今日はこのまま関空で明日に出発」

おじいちゃん軍団は6人で既にすごい楽しそう。
代打案を伝えると「どっちもいいな」とか言い出す始末。
結局は香港を経由していくことに決めたのですが

「ラッキーだな!香港も行けちゃうのか!」
「100万ドルの夜景観れるかな」
「飛行機いっぱい乗れて楽しいな」
ととにかく楽しそう。


この時に思ったのです。
状況は同じなのに、捉え方が違う。
あぁ結婚するならこういう人(たち)だわ!と。

なので、今の旦那さんに出会った頃、
もしあなただったらどうする?とこの遅延シチュエーションを聞きました。
旦那さんは「えーやだけど、そうなったら楽しむしかないよね!」と言ったので私の中で合格となりました。😁


これって大事じゃないですか?
もしみなさんも誰かの本心探りたかったらこの話をしてみてください

それでは、また!Doei!

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