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家庭用消化器の使用期限って?廃棄方法や交換の目安について

万が一の火災に備えて、家庭用消火器を用意している人もいるかと思いますが、その消火器はちゃんと使えますか?
最後に状態を確認したのは、いつでしょうか?

消火器は一度購入すれば安心というわけではなく、長期間放置していたり、保管の仕方によっては、中の消火薬剤が固まってしまったり、容器が傷んでくると言います。
そのような場合は、消火器としての役割を果たしませんから交換した方がいいでしょう。

今回は、家庭用消火器の使用期限や交換の目安などについて解説しますよ。

家庭用消火器の使用期限は5年

家庭用消火器の使用期限は5年

消火器に使用期限があるのをご存知でしょうか?
使用期限を過ぎた消火器は、たとえ一度も使用していなくても、年月が経過すれば性能や機能が劣化してしまうのです・・・。

また、消火器には、家庭用消火器 と 業務用消火器 の大きく2種類があり、それぞれの使用期限は異なります。

家庭用消火器の使用期限は約5年、業務用消火器の使用期限は約10年です。
マンションなどの共用スペースに設置されている消火器は、通常は業務用消火器ですので、10年が使用期限となっていますよ。

消火器の容器には製造年数や使用期限が記載されていると思いますので、確認してみてくださいね~(`・ω・´)

期限切れの家庭用消化器を使うとどうなる?

期限切れの家庭用消化器を使うとどうなる?

もし使用期限が切れた消火器を使用してしまった場合、どんなリスクがあるのでしょうか?

消火力の低下

消火器内の薬剤が時間の経過とともに劣化し、消火力が低下するため、火災を効果的に抑えることができなくなります。

初期消火は、まだ火の小さい2分以内が勝負!
出火から3分以上経つと、天井に火が燃え移り、初期消火では鎮火できません。(2分以内に消火できなかった場合は、すぐさま逃げましょう!!!)

いざという時に万全の対応ができるように、消火器は使用期限内でかつ異常がないものを常に備えておくことが重要なんですね。

破裂の危険性

使用期限を過ぎた消火器は、圧力が不安定になり、破裂する恐れがあります。破裂によって、消火器の破片や中身の消火薬剤が飛び散り、周囲に大きな危険をもたらす可能性があるのです。
実際に、負傷・死亡事故も起こっているので注意が必要です!


このように、使用期限が切れた消火器は、正常に機能しないため、火災を抑えることができず、むしろ危険を招くことがあるため、絶対に使用しないようにしましょう。

老朽化した消火器は、たとえ使用期限に達していなくても、できるだけ早く買い替えを行うことが重要です。使用期限の確認だけでなく、腐食、キズ、変形などがないか、万が一に備えて、半年に1度は消火器の異常がないか確認してみてくださいね。

【消火器の定期チェック項目】
・安全栓:安全栓が外れていないこと。変形や損傷がないこと。
・レバー:変形や損傷、腐食等がないこと。
・本体容器:消火器本体にへこみなどの変形や損傷、腐食等がないこと。
・使用期限:期限内であること。
・指示圧力計:圧力計の赤い指針が緑色の範囲内にあること。
・本体の底部:消火器の底部とその周辺に変形や損傷、腐食等がないこと。

一般社団法人 日本消火器工業会

期限切れの家庭用消化器の処分方法は?

期限切れの家庭用消化器の処分方法は?

消火器は頻繁に交換するものではないため、処分方法が分からない方もいるかもしれません。

国内で製造された消火器は、リサイクル処分ができます!

消火器を廃棄する場合は、「特定窓口」と呼ばれる専門の窓口に依頼しなければいけません。近くの窓口を検索する方法や、詳細な廃棄方法は「消火器リサイクル推進センター」のサイトで確認できますよ。

ただし、エアゾール(スプレー)式消火具については、自治体の規則に従い、スプレー缶として処分する必要があります。

家庭用消火器にはどんな種類があるの?

家庭用消火器にはどんな種類があるの?

現在、ご家庭に設置してある消火器はどのタイプでしょうか?

  • ABC粉末消火器

  • 液体消火器

  • エアゾール式消火具

家庭用消火器にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があるため目的に合わせて消火器を選ぶことが大切です。

ABC粉末消火器

粉末消火器は最も一般的な消火器で、消火薬剤として粉末を使用します。

~ ABC粉末消火器の「A・B・C」とは? ~

【A火災】
普通火災用:紙・木材・繊維などの固形物が燃える一般的な火災

【B火災】
油火災用:石油・ガソリンなどの可燃性液体、半固体油脂類の火災

【Ⅽ火災】
電気火災用:変圧器・配電盤などの電気設備の火災

消火器の中でも最も火を抑える力が強く、普通火災や油火災、電気火災など、あらゆる種類の火災に対応できることが特徴です!さらに、液体消火器と比べて軽量で、手軽に購入できるので、家庭用としておすすめです。

ただし、放射時間が比較的短いので、火元を的確に狙う必要があったり、浸透性が強くないので可燃物によっては再熱してしまうこともあります🔥
また、広範囲に飛び散るので、使用後の後片付けが大変といったデメリットも・・・。

液体消火器

液体消火器は、消火時に液体の消火薬剤を放出して消火を行う消火器です。
水系の消火薬剤を使用するため、冷却効果や浸透力が高く、再燃しにくいという特徴があります。

液体消火器は、油火災に適しており、キッチンに設置するのに適した消火器です。ただし、粉末消火器よりも価格が高く、消火スピードが遅いというデメリットがあります。

エアゾール式消火具

エアゾール式消火具は、液化ガスまたは圧縮ガスの圧力を使って消火薬剤を霧状にして噴射することで消火します。コンパクトで軽量なので、持ち運びや保管が簡単です。
また、一般的なスプレーと同じように使用することができるので、女性やお年寄りでも比較的扱いやすいのがメリットですね。

ただし、大規模な火災には不向きであり、消火器ではないため、補助的な役割にしかなりません。粉末消火器または液体消火器と組み合わせて備えることがおすすめです。

エアゾール式消火具の使用期限は約3年となりますよ。

★粉末系消火器は炎の抑制効果が高い
★水系消火器は浸透性があるため再燃を防止できる
★ガス系消火器は消火器のサポートとして効果が期待できる

家庭でおすすめの消火器は、あらゆる種類の火災に有効で、初期消火に最も適しているABC粉末消火器です!さらに、蓄圧式のものであれば、破裂事故の心配がなく、操作や日常点検も分かりやすいのでおすすめ!

品質の高い商品を選ぶためには、住宅防火安心マーク 国家検定合格証マーク がついているものを選びましょう。

家庭用消火器は通販でも買える!

家庭用消火器は通販でも買える!

防災の総合デパート「くらし館」では、消火器をはじめ様々な防災グッズを取り扱っています。消防設備の会社として創業40年の実績をもつニッショウ機器株式会社が運営するECサイトなので安心・安全!

最近はおしゃれで軽量な消火器もいろいろあるようですよ(*^-^*)

交換が必要な方はもちろん、まだ家庭用消火器を備えていないという方も、この機会に好みや設置場所に合わせて、気に入ったものを選んでみませんか?

まとめ

火災を防ぐには、初期消火が重要とされています。

一般家庭において、消火器を設置することや交換することは義務ではありませんが、もし火災が発生した場合には、すぐに消火することができるように消火器を設置することが望ましいですね。

必ずしも各部屋に設置する必要はありませんが、緊急時にすばやく取り出せる目立つ場所に設置しましょう。また、消火器の設置場所が決まったら、家族全員でどこに消火器があるかを確認しておくことが大切です。


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