今さら2016年6月25日を振り返る

こんにちは、Flyです。

皆さんは何か大会などで入賞などしたことはありますでしょうか?
小さいころにカラオケ大会で賞をもらったとか、小学校のマラソン大会で1位だったとか…誰しも一度は人に誇れるほどでないにしろなにかしらあるのではないかと思います。

私は20年ちょっとの人生の中で前述した小学校のマラソン大会のような全員参加のものから、自ら参加したいと思ったものまでいくつかの大会と呼べるものに出てきたわけですが良い成績を残してきているわけではありません。
ですが、人生の中で唯一、上位まで勝ち残った大会があります。

今回は私がDMvaultの大会で準優勝したときのことを今更ながらに振り返ってみようと思います。


当時、デュエルマスターズ(以下デュエマ)にはまっていた私は当然DMvaultにも入りびたりでした。学校から帰ってきたらすぐにパソコンの前に座り寝る時間まで対戦を続ける…そんな日々を送っていました。

DMvaultでは一定回数以上の対戦をこなすなどのいくつかの条件をクリアすれば毎日22:05から始まる大会に参加することができます。
私も参加できるようになってからはほとんど毎日参加していました。
参加者数は夜遅いこともあり平日では40~70人程度休日では100人を超えることもあったと思います。(私の体感です)
ネットで唯一(のはず)実際にカードを持っていなくても対戦出来たわけですからデュエマ界隈で有名なプレイヤーもいましたし、名前は売れてなくとも実力なある人もたくさんいて少なくとも私にとっては簡単には勝てない、なかなかに強大な大会でした。
その中で2016年6月25日に準優勝したのです。

まず25日の大会に参加する前から振り返ろうと思います。
25日の前日と前々日、つまり23,24日は大会に出ず野良対戦と一人回し、デッキ調整に時間を使っていました。なぜなら6/20~22の三日連続で1回戦負けを喫していて大会に出るよりはデッキと自分のプレイを洗練させた方が良いと考えたからです。準優勝したデッキレシピもこのときに出来上がりました。

そして当日の夕方ですが、昨日の大会の環境を調べるとドギラゴン剣全盛期の当時環境にしてはコントロールに偏っている印象でした。私の考えではDMvaultの大会はビートが多いと次の日はコントロールが多くなり、コントロールが多いと次の日はビートが多くなる…を繰り返すと考えていました。なので、対コントロールが苦手な私にとってみれば今日の大会は環境的に追い風が吹くと予想できたため参加を決めました。

さて、参加を決めたとなれば今度はどのデッキを使うか選ばなければなりません。
正直これは悩む必要なしで自分がいま一番自信のあるデッキを持っていけばいいだけの話なんですが、環境との兼ね合いがあるので勝ちを目的にするならよく考えなければいけません。
ですが先ほども述べた通りこの日の環境はコントロールが少なく、ビートダウンが多い環境だと予想しています。なので自分もビートダウンを持っていけば殴り合いの展開に、コントロールを持っていけば相手の猛攻をしのぎ切れば勝ちという展開になることが多いと予想できます。
悩んだ結果ビートを持っていくことにしました。自分の作ったコントロールデッキが通用すると思えなかったからです。ましてやDMvaultの大会は夜遅く、コントロールを使うと試合時間が伸びるため集中し続けるのが難しいとも考えました。

ではビートダウンの中から何を持っていくかですが、これはやはり環境トップのドギラゴン剣でしょう。
ドギラゴン剣というデッキは拡張性が高い、というかむしろドギラゴン剣のパーツをどんなデッキに入れてもある程度動く使い勝手の良さがあるのでデッキタイプは様々なものがありました。なのでドギラゴン剣と一概に言っても選択肢はまだまだ多いです。
その中から私が選んだのはクローシスカラー(赤黒青)のドギラゴン剣でした。

ビート対ビートだと出遅れた方が受けに回ることになるため、まず出遅れないことが最重要です。その次に出遅れた場合の対応策が多いデッキを使うのがビート対ビートのポイントだと思います。
クローシスドギラゴン剣はこの条件をかなり押さえています。他のドギラゴン剣と同じ4tワンショットキルの性能を持ちながら青の優秀なリソース補給とトリガーを使えるためです。
また、このレシピに関しては(情報隠蔽という視点からは悪手ですが)野良対戦でもかなり使っていてお気に入りのレシピだったので取り回しやすいとも考えました。

一応、21時ごろに2,3回動きを確認しておいてクローシスドギラゴン剣でエントリーしました。
これがそのレシピです。

1 x 禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX
4 x ボーンおどり・チャージャー
4 x ネクスト・チャージャー
4 x 終末の時計 ザ・クロック
4 x ドンドン吸い込むナウ
2 x 奇天烈 シャッフ
3 x 超次元リバイヴ・ホール
3 x 超次元ムシャ・ホール
4 x 絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート
4 x 勝利のアパッチ・ウララー
1 x 勝利の道標レティーシャ
2 x 凶殺皇 デス・ハンズ
4 x 蒼き団長 ドギラゴン剣

~超次元ゾーン~
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 流星のフォーエバー・カイザー/星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刀の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x アクア・アタック〈BAGOOON・パンツァー〉/弩級合身!ジェット・カスケード・アタック
1 x 紅蓮の怒 鬼流院 刃/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ

構築意図としてはあまりとがったことはせず、いかにワンショットキルムーブを4ターン目に安定して決めるかを主題としています。なのでレティーシャが入っていたり、やや超次元呪文が多かったり、多色を極力避けた構成となっています。
先攻をとられたり、手札が大事故を起こしたとしてもクロック、ドン吸い、デスハンズの計10枚のトリガーで返せるようになっています。
4マナ以上ある状態でパーツが集まりきっていないときの動きとして、またクロック、ドン吸いだけでは青マナが足り苦しいのでシャッフが入っています。
それ以外は当時のカードプールから言えば普通なのではないでしょうか。

20:05、大会が始まりました。この時点で参加者の数と名前、デッキ内のランダムな13枚が公開されます。参加者は57人でした。2016年6月25日は土曜日のため参加者は80人は超えると予想していましたが外れました。後から知ったのですが翌日の26日に大規模なCSがあったため多くのプレイヤーがエントリーを回避したようです。
ですが数が少ないということはそれだけ上に行きやすいということ。実際この日はシード無しでも3回勝てばベスト8入りできるトーナメントでした。

ついに1回戦が始まります。上でも書いたようにここ3戦連続で1回戦敗退のため気合が入っていました。
まず対戦相手のデッキの13枚を見るとゼニスがずらっと並んでいました。ゼニスクラッチも見えることからこれは大型のゼニスを呪文による踏み倒しで出してくるタイプのデッキだと踏みました。なのでシールドを積極的に割りに行くゲームプランを採用しました。結局自分のデッキではシールドを割らなければならず、相手に下手に動かれた後に割るよりさっさとやった方が傷口が浅く済むと考えたからです。そもそもトリガーを引かなければいい話でもありますし…

実際にはゼニスクラッチを2枚引き当てるという不運に見舞われ、一時ウエディング、ライオネル、エメラルーダが並ぶもドキンダムの封印解除に成功したことで何とか勝ちを収めました。

2回戦はアナカラーデッドゾーンとの対戦でした。事前のゲームプランではこちらも厄介なことをされる前にさっさと殴りきろうと考えていました。リソース補給が上手なデッキですから長期戦に持ち込まれるとこっちが勝手に息切れして崩れてしまいます。また、必ず入っているであろうプチョヘンザが目の上のたんこぶで出されてしまうと処理するために1ターン献上することになってしまいます。

対戦が始まると先攻をとられた上に2→4→5の動きをしっかり決められ「これは厳しいか?」と思いました。ですがこちらはもう行くしかないので後攻4ターン目でワンショットムーブをかけるもハヤブサマルに止められ返しのプチョヘンザで苦境に立たされます。
その後、自分も相手もなかなか攻めきれない状況で自分のドキンダムの封印が外れたことによって決着。ヒヤッとしましたが勝ち切れました。

これに勝つとベスト8入りとなる3回戦目はシータカラーのビートダウンが相手でした。正直対戦前はデッキの13枚を見ても予想しきれないデッキで、キーとなるカードがわかりませんでした。なのでここはシンプルに自分のデッキのパワーが一番出る4ターン目ワンショットを狙うことにしました。厄介なメタカードも見えていなかったですし、「ビート対ビートなら望むところだ」という心持ちでした。

対戦に入るとこちらは4ターン目でパーツが集まりきらない事故が発生してしまいます。その隙に相手は2→4→6の動きでメガ・マナロック・ドラゴンを着地、次のターンにはシャッフが召喚されこれで勝負は決まったかと思われました。
が、起死回生のトリガードン吸い発動でパーツが集まった状態で1ターンの猶予を作りだすことに成功しました。ここでワンショットに失敗すれば負けの状況で何とか決め勝つことができました。

5回戦ではシータドギラゴン剣との対戦でした。4回戦目と同じシータカラーでしかも先ほど苦しめられたメガ・マナロック・ドラゴンがリストにいるのを確認した私は今回もか…という思いで対戦に入りました。ゲームプランとしては今回もさっさと殴り倒す方針でした。シータのドギラゴン剣は受け札がクロック・ドン吸い辺りなので全体除去がありません。つまりバトルゾーンにペタペタとクリーチャーを並べれば良いのです。ですが、シータはマナブーストができます。よっていつまでもグダグダと対戦を続けていたのではピンで入っているかもしれない超大型クリーチャーが飛んできて突然死する可能性があります。なので、準備ができたらシンプルに殴ろうと考えていました。

実際の対戦では先攻をとられ、4ターン目でシャッフを出され5を指定されます。この5は超次元呪文を抑制する5ではありますが、同時に「まだパーツが足りません」の5でもあります。
これを幸いと後攻4ターン目でイーヴィルヒートからワンショットを掛けます。ですが相手はまだパーツがそろっていません。前述したとおり相手のシータドギラゴン剣には全体除去できる受け札がないと考えられるのでドギラゴン剣のT・ブレイクだけにとどめ勝利のリュウセイカイザーとアパッチウララーはそのままでターンを返しました。
相手は返しのターンで全体除去はできなかったもののシャッフの攻撃時効果により6を縛ることで打点を減らしてきました。トリガーを引いたこともありこのターンで決めきることはできませんでしたがもはや勝負は決まったも同然。その後は相手の投了により決着しました。

いまにして思えばワンショットムーブに入ったにもかかわらず攻撃の手を止めたのはよくわからん行動ですが当時の自分にとっては最善の行動だったのでしょう。勝っているので良しとしましょう。

次は6回戦です。ここまでこれたのは初めてだったのでこの時点でだいぶ舞い上がっていたのを覚えています。
お相手はトリーヴァゼニス。1回戦目のゼニスとは同じゼニスデッキですが比較すると受けがしっかりとしていてより能動的に動くイメージがありました。
しかし、やはり下手に動かれるよりその前に倒すのは変わりません。
引き出しが多いデッキでもあるので常に何が飛んでくるか警戒しつつゲームを運べるようにと考えていました。

またしても先攻をとられ2→4→5から最速でプチョヘンザの着地を許してしまいます。こうなってはパーツがそろっていてもムーブが決められません。
仕方なくリバイブホールからブラックガンヴィートを出し除去します。
するとどうでしょう、最速で動いた分相手の手札が切れているではありませんか!ですが、下手にシールドを割るとトリガーから一大事になる可能性もありますし、そもそも相手の手札をいたずらに増やすことになります。ここで私は方針を一転しじっくりと打点を増やすことに専念します。
結局、この試合は物量で押し切り大会中唯一の革命チェンジを使わなかった試合になりました。

そして決勝戦を迎えます。決勝戦はデアリモルネク剣でした。試合前の段階でデアリモルネク剣だと確実にわかっていたのでゲームプランもしっかりと考えることができました。
まず、長期戦はぜったいNG。生み出せるリソースに圧倒的な差があるためターンを経るごとに不利になると考えました。
次に、ゆっくりとプレイをすること。この時点でかなり舞い上がっていて、絶対に勝つと強く強く思っていたのでその思いに押されて雑なプレイをすることだけは何としても避けたいと思っていました。なので、「ゆっくりと確実にプレイする」これを心に刻んで決勝戦に向かいました。

決勝戦では先攻をとれ、4ターン目で決めてやると息巻いていたのですが手札事故により4ターン目でワンショットムーブに入ることはできませんでした。ですが代わりにシャッフを召喚し、2を指定することで相手のメンデルスゾーンを防ぎ余裕を作ることには成功しました。
次のターン、ここでドギラゴン剣のチェンジ元を引けばムーブに入ることができる状況で私が引いたのはアパッチウララーでした。ムーブに入ることはできますがこれではマナから赤が消え決まらなかったときにほぼ負けが確定します。しかし相手も次のターンには5マナ溜まり、ドギラゴン剣からワンショットを決めに来るとなれば迷ってはいられません。アパッチウララーを召喚し、効果で勝利のガイアールカイザーを引っ張ってきてワンショット体勢に入りました。
ドギラゴン剣と勝利のリュウセイカイザーでシールドを割り切り、アパッチウララーでダイレクトアタックをしようとしたとき、ボルシャックドギラゴンの宣言が入りました。しかも3枚。これはきつい…無理だと思いました。ですがデッキの一番上が火のクリーチャーでなければ逆に私の勝ちです。
2016年6月25日DMvault大会優勝を賭けた運命の坊主めくり…
勝利の女神はお相手に微笑みました。そこで出てきたボルシャックドギラゴンと相手のドキンダムの封印で私のバトルゾーンは空になり、返しのターンでどうしようもない物量に押され敗北しました。

以上が2016年6月25日の思い出です。

終わりに

この大会のことは結果こそ準優勝でしたがそもそもベスト4まで残ったことがこれまでの人生の中で始めてだったので鮮明に覚えています。
準優勝した瞬間は決勝で勝てなかった悔しさで落ち込みましたが日が経つにつれあの日私は世界二位だったと決勝で負けたことが自信に変わっていきました。
その切り替えがあったからこそ約1か月後の2016年7月28日にも同じようにベスト4まで行けたんだと思います。

デュエマは楽しいカードゲームですし、復帰したいという思いもある程度はあります。ですがこの時のようにがっつりとはもうやりません。やめる前の私は勝ちというものに囚われデュエルマスターズを純粋に楽しめなくなっていました。もう一度こういった競技シーンに戻ってしまうとまたそうなる気がします。だからまた復帰してもエンジョイ勢でしょうね。

それではさようなら。

当時の大会ヒストリー DMvaultでの名前は猛禽
https://dmvault.ath.cx/duel/tournament_history.php?tournamentId=3366

https://twitter.com/DM_vault/status/746717313747943426?s=20

2021.06.25 Fly

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