【ピアノ】今持っている条件の中でどうやって弾くか。

こんにちは。
 
調布市でフルートの指導をしています原嶋由紀です。
 
小学生以下のお子さんのピアノとリコーダーのレッスンもさせていただいています。

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子供の時に辞めたくてやめたくて仕方のなかったピアノをご自身のお子さんが成人してから再開したお友達とのお話。
 
もう一つエピソードがありました。
 
手がそんなに大きくない方なので、1オクターブがギリギリ弾けるくらい。
何とか届くけれど、1の指で鍵盤を押さえたまま、4、5の指を動かすのができない、と。

さあどうしようー。
 
私が先生だったら、親指を離して、可能ならばペダルでカバーして、4、5の指を動かすことをオススメするなーと話しました。
 
長ーい目見ると、手の大きさは変わらなくても指と指の間が広がるようになっていく練習も必要だし、4、5の指が分離して動かせるようになるための練習も必要です。

じゃあその曲を弾けないの?と考えると、それはあまりに残念で、少し音を減らしたとしても、名曲を弾いてみることができることは何より幸せだし、今後のピアノの上達を考えてもメリットが大きいと思うんです。
 
名曲に触れたからこそ、もっとやりたくなる。
 
わたしの専門がフルートだから感じるのかもしれませんが、ピアノやヴァイオリンは楽器の歴史が長く、また、楽器も完成しているので、指導法も他の楽器に比べて確立していて、練習の順序や、曲の難易度など、決まっていることが多いような気がします。
 
でも、本来、ピアノを心から楽しんで弾くことが目的であり、メソッドを進めることは目的でないので、そこにしばられていては残念です。
 
繰り返しになりますが、長ーい目でみると、たくさんのテクニックを身につけるための練習はした方がきっとより楽しくピアノが弾けます。
 
だって、できることが増えるから!
 
でも、テクニックを身につけることは本当の目的ではなくて、本当の目的は思い通りにピアノを弾くこと。テクニックを身につけるまで名曲に触れられないのは本当に残念でならないし、作品に触れて、もっと上手に弾きたい!と思うからこそテクニックのための練習にもモチベーションが持てるもの。


 
その曲を弾くためにはどんなテクニックが必要か、と考えるよりも、今持っているテクニックと手の大きさなどの条件の中でどうやって演奏するか、と考えて取り組んでみたら、と思います。
 
手が届かなければ音も減らす、ペダルでカバーする、どうしても引けない難しいパッセージも時には簡略化してもいいと思うんです。


子供達が、名曲を短く簡単にアレンジしたもので演奏するのはそういう目的でもあり。
 
今持っている条件の中でどんなふうに弾くのか考えて、弾けるようになってみると、「もしかしてこれもできるかも?」という気づきも生まれ、最初にネックになっていたことをクリアしてしまうこともあるかもしれません。
 
そんなふうに視点を変えて弾いてみたらいかがでしょうか?

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