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飲食ビルに同じ資本の店舗が複数入っている不思議
ひとつの飲食ビルに、同じグループが展開する店舗が何店も入っていることがあります。
居酒屋があり焼き鳥屋がありそしておでん屋と、業態こそ違えども同じグループの経営であれば競合するのではないかと考えるのが普通であります。
ところが、同じグループが接して店舗を展開するのにはそれなりのメリットがあるというのです。
仕入れを共通して一括でできるからと思ったのですが、それだけではなくひとつの店屋で急遽の団体があった場合など、店内席数をオーバーフローした時にすぐさま系列の隣の店舗へお客を流すことができるからです。
場合によっては、料理をもとの店舗から供出することでお客の満足度を維持したまま、他資本の店舗へ逃がさないためだといいます。
なるほどですね。競合するどころか、いったんその飲食ビルへ入ったお客は二度とそこからは逃がさないという戦術だったのですね。
今日は、焼き鳥をと思ってそのお店へ向かったところ、満席で断られた場合、隣の業態の違う店屋へ入ることは少なく、他の焼鳥店を探すためそのビルを出るのが多いでしょう。
それを、この同じビル内に系列店を同居させることで、取り逃がさないのですね。
やりますね、グループ展開の飲食企業。
ひとつの企業が同じ業態を多店舗展開することもありますが、こういった風に業態の異なる店舗を多数展開する企業には、深い目論見と先を読む目があるのですね。
恐れ入ります。ただでは倒れない、七転び八起き。
倒れても必ず立ち上がる。
起死回生力のある企業は、こんな戦略があったのです。
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