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器(グラス)は大事です

先日(緊急事態宣言の以前です)続いて食事をしたレストランでは、各店ともリーデルのグラスを使ってました。
外食の楽しみは非日常にあると思っていますが、その中で大きな要素を占めるのが接客であるといつも書いてます。
そして、もうひとつ大事な要素が使用されているこれらの什器備品類ですね。

料理だけでは飲食店は成り立ちませんというのは私の思いなのですが、飲み物に関して特にワインを楽しもうというときにこのリーデルのグラスが出てくるとより嬉しくなります。
もちろん、リーデルだけがワイングラスではありません。
世界には他にも有名なグラスのメーカーがあり、もっと高級なクリスタルグラスもあります。
しかし、リーデルというのはひとつの業界スタンダードにもなるほどのグラスです。

他の什器と違って、グラスというのは飲食店にとってブリケージのリスクの高いものです。
お皿などの磁器類ももちろん割れますが、グラス類はより破損の率が高いです。
できれば、経費の面からは単価の安いグラスを使いたいところでしょう。

もちろん、リーデルといってもピンからキリまであります。
一客数万円のものから、普及品クラスの数千円のものまでその価格差は大きいですね。
しかし、業務用としては他のメーカーの業務用グラスよりは、かなり高い目なのがリーデルなのではないかと思います。

レストランでワインを飲むということはそのすべての雰囲気を楽しむということですから、グラスの占める満足度の比重は大きいと思うのです。
中のワインは科学的分析でまったく同じでも、どのようなグラスで飲むかでその「味わい」は変ってきます。

極端な例えで、化学実験に使うビーカーなどに入れて飲んでも美味しいとは感じません。もう少し日常的な例で、日本茶の湯飲みにワインを入れて飲んでも中のワインの質は変わりませんが、そんな飲み方誰もしたいとは思わないでしょう。
よりよくワインというものを「味わう」ためには、グラスはそれなりのもので楽しみたいのです。

そのお店が高いリーデルのグラスを使っているということは、そのレストランの飲料に対する姿勢をも表していると思います。
壊れやすく割れやすい什器に高額なものを使用してるということは、ひとつの心意気だと思うのです。
リーデルを使っているレストランでワインがつまらなかったということは、私の少ない経験からでも今のところありません。

小さなビストロでこのグラスが出てくると、だから頑張って欲しいと思うのです。
応援したくなるのです。

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