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首輪への目覚めの日


今日は私の性癖の一つでもある「首輪」について深く話していこうと思います。

首輪と聞いて何を思い浮かべますか?
所有の証やペット、マーキングにアクセサリー等受ける印象は様々だと思います。
そんな中、私は首輪と聞くとサブミッシブのスイッチを入れる道具として思い浮かべます。

首という場所は下手をすれば命を落としかねない場所であり、人に委ねるには相応の覚悟が必要な場所です。その場所に首輪を掛けることは信頼関係の置ける人でなければなりません。しかしながら生まれて初めて自分以外の他人に首を預けそして私に首輪を掛けたのは、信頼関係の薄い至って普通の恋愛感情にすら発展しない友人Aが相手でした。そんな友人Aとの首輪の思い出を綴っていこうと思います。

あの日、友人宅に同級生の男子2人と私の計3人で遊んでいました。ゲームをしたり、趣味の話をしたりと他愛のない時間を過ごしていました。そんな何気ない趣味の話をしていた時にそれは起こりました。
当時、首輪をしているキャラクターが好きだった私は2人にそのキャラクターを知ってもらおうと熱弁したことがことの発端でした。その熱意が変な形で伝わってしまい「そんなに好きなら、好きなキャラクターの気持ちになろう」と友人Aが私物であろう合皮で出来た茶色ベルトを持ち出してきました。ふと嫌な予感が過ぎり断ろうとするも頑なに断りを拒否されました。結局、私も興味が勝り「一度だけ」という約束のもとベルトの首輪をすることを承諾しました。
始めは穴を開けずにバックルを緩く詰めるだけでその場は終了する流れだったのですが、もの足りなく感じてしまい友人Aに「もっときつくても平気、もっと」と身動きすると少しきついくらいで採寸をしバックルの金具を通す穴を開けました。

そして、ここからは今でも鮮明に記憶しています。

その場に座り込んだ私は、もう一度友人Aの手により背後からベルトを首にあてがわれ徐々に長さを詰められていきました。その瞬間、身体が沸騰したように熱を帯び、手持ちぶたさの両手は自分の腕を掴み、バックルの金具が止まるのを静かに待ちました。Aが私の前に来てバックルを正面に戻し「出来た」と告げ、その瞳と視線が合う頃には私の視界は涙で歪んでました。羞恥による高揚、首輪を掛けられる不安、全てを乗り越えた安堵の感情が入り混じりどんな表情をしていたのか定かではありませんが友人Aだけがその時の表情を知っています。
その後、泣きそうなことを悟られたくなかった私は自然な流れで涙を拭い、その場を明るく切り返し何事もなかったかのようにベルトの首輪を外されその日を終えました。
後日、友人Aより連絡が来ました。「首輪を買ったよ」という内容と共に赤い首輪の写真が添付されていました。私は迷いましたがその首輪を受け取りには行きませんでした。あの日を無かったことにしたかったのか、友人Aの何かが開花したのを察したのか、理由は定かではありませんが回避を選んだことに間違いはありません。

ただ、私はあの日をもって首輪が性癖となり今でも鮮明に思い出されるのです。
私はあの日の出来事があってか首輪を付けられるとサブミッシブとしてのスイッチが入り、いたく興奮し場合によっては達することもあります。私にとって首輪を付けられるまでの過程や付けられる行為自体が前戯にもなり性的な興奮を覚える道具として成り立っているのです。

この首輪の思い出が塗り替えられることがあるのか、はたまた生涯消えずにこのまま共に生きるのか私の人生をもって体験していこうと思います。



櫻子

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