初VJに向けてやったこと、感じたこと
#VJアドベントカレンダー2024参加記事になります
ここでは9月にVJを始めるにあたってやったこと、感じたことを書いてみたいと思います。
序盤の箸休め的な雰囲気で読んでいただけたら幸いです。
簡単に自己紹介
花園といいます。
今年(2024年)の7月からDJを始め、9月からVJを始めました。
現在は新潟を中心に細々とではありますが、活動しています。
1.VJを始めるにあたってやったこと
a)VJやるのに何が必要?
実際にやるにあたってどういう環境でやろうか?どういう映像を流せばいいんだろう?となり、公開されている動画・note・Qiita・個人サイトなどを見たりしました。過去にTouchDesigner(以下、TD)を触っていたのもあって、TDを使ったものをやろうと思いました。TDの基礎を復習したり、VJをやっている人がどんなソフト、機材でどんなことをしているかを見たりしました。
このあたりの「必要なもの」に関しては昨日のRakuLogicさんの記事も読んでみてください。
最終的にはこんな装備で当日は挑みました。
VJソフト:TouchDesigner ノンコマーシャル版(自作の簡易VJシステム)
PC:Intel i5 12世代+RTX3050Ti搭載 Windowsノート
midiコントローラー:Novation Launchkey Mini mk3
Launchkey Miniにした理由としてはこれからキーボードを使いたい機会があったのと、X上で見かけたVRChatでのスイッチングにmidiキーボードを使用している人がいて、そこで紹介されていた使い方を参考にしてみました。
b)簡易VJシステム作り
過去のTD関連の記事を調べると、HBさんが自作のVJツールを作っていたので、大元のコンセプトはHBさんのものを参考にしました。
<参考>https://qiita.com/hb_music_game/items/eef42c4d01c90e92fc31
具体的には
2ch
スイッチングできる
エフェクトがかかる
サンプルパッド的な機能がある
midi入力でコントロールできる
というVJツールとしての最低限の機能を入れる方向で作りました。
実際に作った簡易VJシステムがこちら
TDを使っている方からすれば大して難しいことはやっていませんが、
Ch1→ジェネ系の素材を流す
Ch2→プリレンダ素材を流す
の想定で作っていきました(技術的に多数レイヤーをどう作ろうという考えが当時の自分になかったのもあります)。全体的な流れは、各チャンネル映像→ミキサー→エフェクト→オーバーレイ→出力といった流れにしています。
プリレンダ素材はContainerに素材を10個ずつまとめたものを4つぐらい用意し、それをスイッチングしています。
最終出力の前にエフェクト機能全般をまとめたBaseを通し、さらにオーバーレイを被せるBaseを通して出力しています。
c)素材作り(チュートリアルをベースに)
せっかくTDでシステムを作るのであれば素材もジェネ系のものをいくつか用意しようと思い、YouTubeで公開されているチュートリアルを参考にしながら素材を作っていきました。パーティクル系、オーディオリアクティブ、ノイズ系の素材をそれぞれ作って、ある程度流れそうな曲の雰囲気に合わせられるようなものを作っていきました。
実際にやってみて、クロスフェーダーを使って2chのVJでも多少の不便&微妙な点はあっても、VJはできそうだなと思いました。
個人的に作ってよかったと思ったのは「サンプルパッド的な機能」です。
今回作ったプロジェクトでは設定したキーを押すとワンショットでテキストが出たりエフェクトがかかるようになっています。
(当日はクラブに普段来ない方も想定されたのでClapボタン作りました)
曲のリズム感を映像に反映させやすいと思ったので、今後改良するものでも選択肢の一つに入れようと思いました。
2.どうやって改善していこう
VJをやってみて、まず楽しかった!という感想が出てきます。なんとなく流れている音・曲のテンポ感や変化に合わせて映像を出せたときに気持ちいい感覚が個人的に楽しかったポイントです。DJとはまた違った楽しさの感覚でした。
やってみてわかった改善したい部分が出てきました。私見を交えて書いてみます。
a)DJと違うところ
視覚的な刺激ってわかりやすい
VJというより映像の特徴かもしれませんが、画の粗さ・ミスがフロアにいる人に直感的に伝わりやすいと思いました。クラブイベントであれば音を聞きに来ている人が多いと思うので影響力はDJほど強くないとは思いますが、スクリーンの映像が止まったり、フレーム落ちしてると気になる。そうした面の安定性を考えていかないといけないのかも、と思いました。
そういう意味では今回の自作システムはTDのノンコマーシャル版なので基本16:9の1280×720pxで出力しているので負荷は図らずも小さめになったなと思います。
ミックスの感覚が違う
DJで使う大体のミキサーにはHi・Mid・Lowのイコライザーがあって、帯域ごとに調整して繋げていたりしますが、VJでは透明度だったり1個のパラメータでミックスすることが多いと思います。映像を入れ替えながら一つの時間を作る、というよりも一つの長い動画を作る感じなのかなと思いました。
また一つ鍛える筋肉が増えた感じです。頑張ります。
(VJでRGBのパラメータをいじってミックスってするんでしょうか。バランスがRGBをいじることで破綻しやすいからしないのか...?)
b)演出的な考えと技術
暗めの会場だと照明としての役割が本当に大きい
暗めの会場でやらせてもらったんですが、本番やって初めてスクリーンの照明的な要素の強さを痛感しました。本番での収穫の一つです。
音楽と照明の関係はどうあるべきかまだわからないんですが、ポップな曲が多いのであれば明るめの方がいいかもしれないし、ハードコア系であれば多少激しめの明滅にしたっていいし、流す映像の明るさが会場や曲の雰囲気を壊さないように出していく必要があると思いました。
映像のモノ自体は違っても、ある程度バックグラウンドを作るべきなのでは
サブカル系のイベントでやらせてもらうがありましたが、そうでなくてもそのイベントの空気感やイベント前にセトリをある程度出してもらっているときはもっとコンセプトに寄り添った演出だったり、自分の出す映像での一貫性が出せたりできるといいなと振り返って思います。
適度な雰囲気の抽象化みたいなことはまだできていないんですが、もっとやりたい部分です。ジェネ系のVJってテクノとか固めの音に親和性があるイメージがあって、ポップなジェネ系の映像ってどう作ればいい?→ジェネ系の特徴ってなんだ?ポップな演出ってなんだ?を最近は考えながら試しています。
おわりに
VJ初心者が実際にやった準備とやってみて感じたことを書いてみました。
後半は個人的な感想が多くなってしまいましたが、前半の準備編のことなども含め、何かの役に立てれば嬉しいです。
VJアドベントカレンダー2024 12/5でした。ありがとうございました。
最後に
最近は不定期にTouchDesignerを触る配信をYouTubeでやっていたり、TwitchでDJ配信をやっていたりするので見てみてください。
経験は少ないですが、DJ・VJをやらせていただける場所を探しています。もっとやっていきたいです。もしよければお声がけください。
もちろんSNS上やイベント会場でもたくさんお話できたら嬉しいです...!