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砂時計の恋 〜 Christmas on the surfboard

砂時計の恋 〜 Christmas on the surfboard

「あの時から
 砂時計は動いてる」

海の家も開いてない
人気のないあの海岸
遠浅で波も穏やかで
いつもなら歓声溢れてる
 
一人占めできるはずと
車を飛ばした夏の日
白い砂浜は誰もいない
筈だったけど人影が
 

初心者だろうか
ひとりでなんども
緩い波に乗ろうとしてる
へっぴり腰で立って
直ぐにまた波の中
 
水着になり泳ぐはずの
予定変えて座る砂浜
どう見ても波は穏やかで
いい加減乗れても良い頃
 
一人だけのギャラリーは
周り気にせずに大笑い
広い砂浜はだれも来ない
海と浜には二人だけ
 

聞こえていたのか
ボードを抱えて
こちらの方来ようとしてる
ちょっぴり後悔した
彼は険しい顔してる
 
近づくほどイケメンだと
遠目にさえ気づいた私 
ヤアと言い彼は並ぶ様に
腰降ろし悪びれること無く
 
ほんと下手なサーファー
辺り気にせず大笑い
広い砂浜に響き渡った
海と浜には二人だけ


初対面だけれど
不思議と惹かれた
楽な時が過ぎてゆくほど
打ち解け気が付けば
浜辺は夕闇に

※※
彼は握手しながらいった
冬になっても覚えてたら
クリスマスに此処で逢おう
微笑みながら二人は別れた
 

3か月経ったけど
不思議と惹かれてる
気が付けば車飛ばしてる
砂浜に見えてる
ボードと人影。。。。


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