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暁忌によせて
今日、上林暁のお墓参りに行ってきた。
元々いつかは行きたいなと思いながら、どうせなら命日に行こうかと思い、顕彰会の会長さんと話を合わせ、場所を教えてもらってお参りした。
持っていった花はリンドウと菊。好きだったかどうかは忘れたが(確か好きだった気がする)、とても綺麗な花なのでお供えさせてもらった。あと、ミニトマトの句があるのでミニトマトをお供えした。(お酒は二十歳超えてから!)
ちょうど周りの片付けやお供えをし、線香をあげた時、示し合わせたわけではないけれどちょうど上林暁のご臨終に近い時間になった。その話を会長さんとした時、私はこんなに暑い中、息を引き取ったのかととても不思議な気持ちになった。
本当に、不思議である。なんなんだろう、何年か周期ごとに訪れるのだ。自分の人生において、かけがえのないものに触れる、縁で繋がれているという以外にないようなそんな縁が。それを、確かに上林暁から感じる。
大学のセンター試験で初めて彼の文学に触れ、それから文系でもないのに文献を漁り、全集まで買って、様々な人たちと繋がりを持ち、こうしてお墓参りに来ている。かつての自分なら、こんなことはしなかった筈だ。
入野海岸にも行った。
上林は入野海岸の海風に打たれながら文学への道を歩むことを決める。そのエピソードを聞いて、私も入野海岸で将来についてじっくり考えようと思っていたのだ。
いざ、入野の海へ向かうと、海は激しく、美しく、蒼く、優しかった。風がふわりと吹いて、潮の香りが辺り一面に広がる、この何とも言えない穏やかな感情は、ささくれだった私の神経を癒してくれた。
そして、私もこれから今目指す夢を、もう一歩現実のものとするために、精一杯の努力を進めて行こうかと改めて思うのだった。
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