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すべての声に宿る、今を生きるストーリー

仕事柄、何百人の声を聞いてきました。
     
こんなことを言うと気味悪がられるのですが、声を聞くとその人の人柄とか考え方とか、今のコンディションというのはなんとなく分かります。
   
声ってそのくらいいろいろなものを表現している。

<奇跡の声を持つ男>

僕の友人であり、ショークワイア「Ak-choir」のディレクター・指揮者をつとめる鬼無亮仁(きなしあきひと)というものがいます。
 
彼は「奇跡の声」を持つ男。
    
印象的なエピソードとしては、圧倒的な世界感を持ち、世界的に活躍する演出家が、自身のプロデュースする舞台にマッチする「酋長の声」を探していたとき、人づてに紹介された彼の声を聞いて「いいね…、泣けるぜ」と即採用が決まったとか。
      
彼の声はコーラスの練習の時にいつも聞いていますが、本当に良い声をしています。

単に「上手い」とか「きれいな声」とかそんな次元の話ではありません。
     
ものすごい高い波動で疲れて乾ききった自分の心が洗われるような声。
聞くだけでエネルギーが湧いてきます。
      
なので、僕も忙しい合間を縫ってはできるだけ練習に通います。
             
とても不思議なことですが、でも、声には人の想いが乗りますので、なんとなく感覚的には理解できることでもあります。

<「自分の歌」を歌わない理由>

でも、彼はここ10年、自分の歌を歌ってきませんでした。
 
彼には大きな「ビジョン」があったからです。
 
それは「歌を通じて世界を平和にすること」。
  
それを実現する手段がコーラスでした。 
 
・世界の7大陸の古来から伝わる言葉・音階をコーラスで歌う。
・その国々のコーラスグループと共に一つになるコンサートを開催する。
 
生活スタイルや育った場所、考え、習慣などが全く違った人々が、音楽の中で「ひとつ」になってハーモニーという芸術をつくる。
 
それが「コーラス」という形式。

一体感をもってみんなで歌うことは、彼のビジョンを実現していくためには一番大事なことでした。 
    
音楽のエリートコースを歩み、将来を嘱望された歌い手だった彼が、不幸な事故により声を失い絶望と迷いの中たどりついた、ニューヨークのアフリカン・アメリカンの集う教会。
 
そこで魂の音楽:ゴスペルを学び、ハワイでは自然と一体となるハワイアンチャントを学び、そうした多くの人とのふれあいの中で生きる力を取り戻した彼にとっては、それは必然の事だったのでしょう。
      
だから、彼はずっと「ディレクター」であり、「指揮者」であり続けてきた。
     
彼にとって大事なのはすべての人の心が繋がる一体感であり「オレの歌を聴いてくれ」っていうことではなかったんだよね。
      
そこに何か深い想いがあるんだろうということは、一緒に活動しながらずっと感じていました。
          
でも「人の想い」というのは時に自分を閉じ込める殻になります。
 
時に人は、その殻を破らなければ次のステージには進めないという局面に遭遇します。

<訪れた、その時>

そして、彼にとっての「その時」は訪れました。
       
自ら先頭に立って歌うその時が。
 
「奇跡の声」を披露するその時が。
  
自分のヴォーカルですべてをリードするその時が。
     
タイミングが来たときに躊躇しないのが彼の素晴らしいところ。
その想いは様々な奇跡の扉を開きます。
   
それが、今回の会場となるライブハウス「BLUES ALLEY JAPAN」。
   
ジャズ界のみならず音楽界のレジェンド、マイルス・デイビスを迎え1990年に幕を開けた超名門のライブハウス。
       
数多の国内外のトップアーティストが演奏を積み重ね、場に刻まれた年輪とその音楽性は業界でも不動の地位を築く西の横綱。
 
(東の横綱は「ブルーノート」ね。そのぐらいの格です)
      
この度、その場所でのライブが実現しました。

<そして、そこに集う本物のプロ達>

そして、その流れに同期して、共に見据えるその世界を表現するために暖かくも厳しく彼をサポートする多くのプロフェッショナル達。

普段、メジャーアーティストのステージを支えている大物のミージュシャンたちが彼とともに表現するために集っています。
 
そして、Ak-Choirの中核を支えるメンバーでもある「Magic portions」。
豊かなコーラスで彼の歌う主旋律を支えていきます。 
          
そうした数々のミラクルと、彼を知るアーティスト達の熱い想いが編み上げられ、実現したのが今回のライブ「Soul notes」です。
   
聴く人の魂を揺さぶるような、圧倒的な世界感が表現されていくはず。  

<「声」とは生きる姿勢そのもの>

そしてね、このライブに関しては僕からもう一つお伝えしたいこともあるんです。
    
最初に、人の声というのはいろいろなものを発していると書きました。
 
これは言い換えると「自分の声」って、自分の生きる姿勢であり、自分の魂そのものなんですよ。
あなたは、本当に自分の声で喋り、歌うことができているだろうか?
        
「こんなご時勢、一緒に声を出して歌うことはできないけど、だからこそ、僕らの音に触れてあなた自身の「自分の心の底から湧きあがる声(Soul notes)」を思い出してもらいたい。」
   
そんな思いを込めて、彼は歌うんじゃないかと思います。 
 
魂から発せられる声はあなたの魂にも呼応します。
その声はあなたのなかに眠る忘れていた「何か」を思い出させるかもしれません。
 
僕もどっちかって言うとそれ系の仕事をしているんだけど、やっぱり音楽の力は本当に大きいと思う。
   
そこで出会う音はあなたの人生の転機になるかもしれません。
 
それこそが「アート」というものの存在意義だと思います。
  
まぁ、でもあんまり御託を並べてもしょうがない。

大きな魂を持つあきちゃん(鬼無亮仁)の声を聴きに来て欲しい。
いろいろ書いたけど、僕がお伝えしたいのはこれだけです。

本当に大きなエネルギーの動くこのライブ、ぜひ、会場に足を運んで体験しにきて!(ライブ配信もあるぞ)

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鬼無亮仁 & The Magic Portions
 
『SOUL NOTES』 at BLUES ALLEY JAPAN 

<特設ページはこちらから>
https://www.akchoir.com/soulnotes.html
 
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それにしても、1曲目からJamiroquaiか、、アツいな。   
   

     書き手:山田 亨(エグゼクティブ・コーチ、西洋哲学塾 塾長)

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