見出し画像

【kumajiro】誇りを持って何かをやるってことが、すごく大事【アフタートーク】

もう、こんなに魅力のないものなんだろうか

 でもやっぱり若い子がいないのも気になるしね。みんな年寄りばっかりだから。

——学生と触れ合う機会なんて特にないですよね。

 全然ないね。だから俺あれだもん、ふっしーとかとさ、わちゃわちゃしてて、めっちゃ楽しいもんね。あの子もやっぱ言葉少ないけど、芯をしっかり持ってるしさ、全然違和感なく喋れたりするし。若い子なんて本当、ふっしーが一番若いくらいだよね? 俺の周りにいる人だと。

——かもしれないですね。同じ空間でいえば、あかりちゃん(PEAK ACTIONスタッフ)もそうかもしれないですけど。

 あかりちゃんはね、俺のことなんて全然見向きもしない(笑)。何言ったって、「はあ」「どうせkumaさんだし」みたいな(笑)ねえ。なんかそういう話できる若手って、ほんとふっしーしかいないんだよね、20代。あとみんな、アラサー通り越してアラフィフだもんね(笑)どうなっちゃうんだろうって思うね。

——まったく現れないってことはないんでしょうけど、あんまり思い描きづらいところはありますね。

 で、プラス、弾き語りって独特のジャンルだと思うんだよ。
 弾き語りって俺、そんなに世の中から必要とされてないジャンルだと思ってるから。

 自分が音源作るときに、弾き語りの音源ってほとんどないんですよ僕。全部バンドを自分で打ち込んで、やってる。それがなぜかって、弾き語りでどんなにこだわった音源作ったって、いま街にあふれてる音楽って、そんな音楽なんか何ひとつないんだから、絶対に耳を満たすものにはならないと思っちゃうのね。で、拙いけれども、自分の打ち込みとか弾いたりとかで音源を作って、出すようにしてるのね。
 でもそれがあることで、ひょっとしたらだけど、自分の弾き語りライブのときに、お客さんの頭の中でバンドサウンドが再現されればいいなって思って。そのために、そういうやり方をしてるってのもあって。

 弾き語りって、やっぱりもう、こんなに魅力のないものなんだろうか、なんでお客さんが来ないんだろうって。

——やっぱ今の音楽の、情報量がめちゃくちゃ……インフレみたいになってるというか。

 飽和状態になってるのは確かだよね。
 だから本当に1つのリージョンだけで4チャンネル、5チャンネル使うのは当たり前でさ、一発のボーンっていうそのオーケストラヒットだけで。L・R2つでいいじゃんと。とんでもない、それだけでも何重にも被せてやっていけば、もちろんそれだけのサウンドになるのはわかるし。
 ただ、弾き語りの魅力ってそこばっかりじゃなくて、メッセージ性であったりとか、タイムリーなものがあったりとかだと思うんだけど……やっぱりそれって、ライブに来てもらわないとわからないじゃない。でも肝心のそのライブにお客さんが来てもらえない、来ないっていうのはなんでかっつったら、もちろん演者側のプロモーションが悪いってのもあるし、でも根本的に言うと、さほどそんなに……「音楽好き」と呼ばれる人たちが10人いたとして、その10人の中で「弾き語りが好きだ」っていう人は何人いるんだろうっていう。

——他の何よりも、弾き語りが一番好きっていう人。

 うん、そんな人はもうほとんどいないだろうと。だとすればもう、弾き語りっていうジャンルはすでにオワコンなんですよ。

ここから先は

2,648字 / 2画像

Flagmentぷらす

¥500 / 月
初月無料
このメンバーシップの詳細

記事に頂いたサポートは、全額をその記事の語り手の方へお渡しさせて頂きます。