28週後...の話

最近、何を見てどういう気分になれば自分にいい感じなのかよくわからず、映画とかに困っている。

というのも、人生訓的な映画は余計な御世話じゃい!と思うし、恋愛映画なんてもってのほかで、ただひたすら勝手にやってろバカとか思ってしまう。だれそれがうまくいってハッピー!とか見れたもんではない。

かといって能天気なアクションだコメディだというのは楽しいのだけど、あまり心が動かない。心をざわつかせたくないのだけど心が全く動かないのも嫌なのである。ワガママな話だ。

そんな中適度にいい感じなのが仮面ライダーで、555も電王も良かった。

ただ、仮面ライダーや特撮ヒーロー特有の、「あきらめないぜ!前に進むぜ!逃げたらそこで終わりだぜ!」みたいな考え方は、好きなんだけど、なんとなく追い詰められる感じもあって少し辛い。

そこでなんとなく久しぶりに見た映画が「28週後...」だ。

「28日後...」の続編で、ゾンビが発生して28週経ちました、というお話だ。

すっかり感染も収まって、復興期にあるイギリスで、例によって、でも少し珍しい方法で、また感染パニックが起きてしまう。

徹底的に登場人物に厳しい映画で、どんなにいい人も無残に殺されてしまう。徹底的にみんな不幸になっていく。「そして殺すおじさん」ことジェレミー・レナーがめちゃくちゃかっこいい軍人役で登場したりする。

この誰もが平等に、確実に不幸になり、無残に殺されていく様に、何故だかとても癒された。

つまるところ、今は人の不幸が観たい時期なのだ、と思った。

現実の人は不幸になってほしくないので、映画の中の人はひたすら不幸せになってほしいなと今は思う。

ちなみに、スーパー不幸な展開の最後に、ほんの0.0001ミリ程度の希望が残されているあたりが、「28週後...」のいいところだ。

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