好きな人のばか
ある条件を理由に彼を好きになったのであれば、きっとその条件が満たされなくなったときが、その恋の終わり。
例えば、彼の優しいところを好きになったとする。するとその恋は、彼が優しくなくなったときに終わるのかもしれない。
でも、理由や条件で好きになったわけでなく、気づいたら本能的に惹かれていて、時間を経ても会うたびに強くなってゆく恋というものは、それはつまり終わりが来ないってことで。これはかなりの生き地獄なのです。
数日前に大好きな人と会ってから、ぽやぽやと色んなことを考えてはぼんやりしたり、ちょっとだけ静かに泣いたり、必死に何度も記憶を想起したり。
要するに、とにかく何も手につかない。
生身の私は、この複雑でどうしようもない恋心を面と向かって本人に伝えることなどできない。好きな人が側にいると、私の頭はゆだって機能しなくなる。頭を失った、感情と身体だけの生き物になってしまう。わたしはドロドロに溶けてしまっていた。
辛うじて言えたのは、「今も好き」とか、その程度だった。
いつまでも悩んでいるわけにいかないから、一旦ちゃんと整理するね。
またグルグルに落っこちてしまいそうになったら、この文章を読み直して、ちゃんと普段の自分に戻れるように。
好きな人、読んでいますか?
伝わってると思ってたのは、私の勘違いだったのかな。どこかで繋がってると思ってたのは、私の妄想だったのかな。てっきり両思いだと思ってた。普通、そんな簡単にうまくいくはずないのに。
でも、そんなにベタベタしたネガティブ要素や病み要素(?)は無いので安心してね。それから、個人的なことは詳しく書いてないつもりです。たとえ誰も見ていなくとも、二人だけのやり取りや、わたしだけに見せてくれた態度を外に出すつもりはありません。
わたしの気持ちについて。手紙と呼ぶにはあまりに配慮がたりず不格好で混乱してて、いつものごとく書きなぐった日記になってしまった。ごめんね。でもそれくらいぐちゃぐちゃなの。そして、とても長いです。
でも、君のせいなんです。
ますます好きにさせておいてさ、「恋愛感情はない」って言われちゃったら、泣かずにはいられなかったよ。勝手に期待した私が悪いことはもちろん分かってるけれど。でも、気持ちはぐちゃぐちゃ。
それでも、ちゃんと伝えられなかったけれど、とても感謝しています。とても楽しかったよ。せめて「ありがとう」だけでも、受け取ってほしい。
この数日間、ずっと最後の瞬間ばかりを思い返していた。
けれど、終わりばかりに気を取られてはいけないね。会っている間、彼はとっても素敵な時間を作ってくれた。すごくすごく楽しかったよ。
好きな人の運転する車の助手席に乗るのって、こんなにドキドキするんだ。一緒にドライブするのって、こんなに楽しんだ。そう思ったよ。新鮮で知らない世界を見せてくれて、本当にありがとう。
わたしの好きな人は君だから、「好きな人と一緒にドライブする」っていう素晴らしさをわたしに味わわせてくれるのは、世界中で君しかいない。「なんかすごいことが起きている…!」と思いながら、内心は溶けたバターみたいにドロドロのデレデレだった。
(ちゃんと言うの忘れちゃってたけれど、車に乗せてくれてありがとう。お邪魔しました。どこか汚したり壊したり、してないよね…?)
カメラを構える君を、本当はスマホで撮りたかったな。
「君が本当に存在してる」とぼんやりと驚きながら眺めてしまうばかりで、そこまで気が回らなかったよ。
本当はね、「うちの犬さんを撮ってほしいな」なんて思ってた。あわよくば、私のことも撮ってくれないかなって。さすがに言い出せなかったけれど。でも一枚だけ撮ってくれてた気がするね。あれは見せてもらえないのかな?
本当はもっと色んなこと、話したり聞いたりしたかった。
「普段どんなふうに撮影するの?」「好きな写真家はいるの?」「どんな楽しいことがあった?」「悲しかったことは?」「お母さんとお姉さんと、かわいい二人の遊園地での写真、すごく良かったよ」とかね。
自分の気持ちを伝えることに気を取られていて、目の前の君にあんまり集中できてなかった。ちょっとだけ後悔してる。
君はまた、一段と大人っぽくなったね。かっこよかった。あんまり直視できなかった。運転してる姿カッコよすぎてずるい、本当にずるい。
そして君は静かな海みたいで、一緒にいるとすごく安心する。運転する君の隣は心地よくて、でもドキドキと心臓はうるさくて、たまに至近距離で目が合うのがたまらなかった。
せっかく時間を作ってくれたし、君にとっても楽しい時間になるといいなと思っていたのだけど、たいして楽しい話もできなくてごめんね。でも、君が落ち着いた口調で色んなこと話してくれたこと、わりとシリアスな話ができたのは嬉しかった。前に会ったときよりも個人的なことを話してくれて、またちょっと近づけたような気がした。
それで、ちょっと勢いづいてしまったんだと思う。
よく考えれば、私は生まれてはじめて告白というものをした気がする。それが、あんな、そっぽ向いて、まるで言い訳するかのようにブツブツと。恥ずかしくて、情けなくて、ちょっと(いやかなり)苦しい。
わたしが何とかしないと、この恋はきっと終わってしまう。そう思って、焦ってしまった。なんとか引き止めていたい、また会いたいって、欲張ってしまった。
もう記憶が薄れてきてる。それだけで泣きそうになる。
君は幻みたいだね。
最後は泣きじゃくってしまったけれど。でもね、とても楽しかったよ。嬉しかった。幸せだった。本当に、どうもありがとう。
「好きな人と一緒にいるのってこんなに幸せなんだ」って思いながら、車に乗っているときや、ファインダーを覗いてる君の横で、ふと泣きたくなる瞬間がたくさんあったんだよ。「好きな人の背中、広くて大きい」「この時間が終わったら、またしばらく会えないのかな」「君がどこかに写真を撮りに行くとき、一緒に行けたらなぁ」「道東とか、一緒に行ってみたいな」とか、一人でぐるぐる考えてた。
あの日ね、アイメイクだけは上手くいったの。似合ってなかったかもしれないけれど、自分のなかでは合格点だった。別れ際には情けなく号泣して(ほんとごめん)、メイクは崩れてしまったけれど。
夏の湿気のせいで、わたしの癖毛は相変わらず言うことを聞いてくれなくてチリチリだし、汗は止まらないし。ファッションについてはもうどうしようもないので、ダサいまま行くしかないと開き直った。お金がなくて洋服が買えないからって、いちばん大好きな人にダサい格好で会うなんて。本当は避けたかった事態なんだよ。でも、ダサくたっていいから会わずにはいられなかった。だって、次いつ会えるか分かんないから。
君と別れたあとの帰り道は、もう完全にホラーだったと思う。
グズグズ泣きながら、家の周囲を一時間近く徘徊していた。「はやく涙よ止まれ〜」と思いながら、でも考えれば考えるほど涙はどんどんどんどん、次から次へと溢れてくる。タイミングがあったら渡そうと思ってた君へのプレゼントが入ったバッグを抱えながら、27歳の無職の女が当て所もなく徘徊してた。もう完全にホラー。
でも君が心配してくれたから、ちゃんと家の近くの安全な道を選んだよ。何があるか分からない世の中だし、変な迷惑はかけたくないから。
ちなみに、プレゼントは小さな石の置物を直感でチョイスしました。インテリアにもなりそうな、おしゃれで、ニコニコしてる小さな石の置き物(顔がついています)。
カメラとか音楽とか、もちろん君の好きなものも考えてみたよ。それに合わせて当たりを選ぶこともできたかもしれないけれど、普段自分じゃ買わないような、でも部屋にあったらつられて笑ってしまうような、そんな素敵なものを探していたら、あの石を見つけたの。
でもまあ、プレゼントに石を渡されても戸惑うよね。でも見せたかったなぁ。リンパマッサージとかにも使える優れ物なんだよ。結構高かったんだから。小さな写真集と一緒に、渡したかった。
別れ際、「友達として、一回だけハグしてほしい」って、ねだりそうになった。
言わなくてよかった。拒否されたら立ち直れないし、さすがに自分勝手だもんね。
それに、最後の最後に君の体温なんか感じてしまったら、わたしより大きな身体にすっぽり包まれてしまったら、これからの生き地獄はもっと厳しいものになっていたと思う。そんなの、無理だよ。耐えられないよ。
女として見てもらえていることを確認するために、体だけでも好きな人と繋がろうとする女性たちの気持ちが痛いほど分かる。だからこそ、触れなくて良かった。わたしの中の何かが、決壊していたかもしれないから。
さすがにここには書けないような気持ちが爆発してた。私はやっぱり女なんだなぁ、って妙に納得する瞬間があった。
いつか女性として見てもらえるように、わたしは勝手に頑張る。君は大人っぽくて色気のあるお姉さんタイプが好きなんでしょう。わたしとは正反対だってこと、ちゃんと知ってるよ。でも、わたしはわたしなりに美しくなる。みんな違うから。誰かじゃなくて、自分自身でいたい。
「痩せた?」って言ってくれて、ちょっと嬉しかったよ。
おそらく「女性的な身体から遠ざかりたい」という内容の投稿を、君は覚えててくれたんだね。良くも悪くもインパクトのある内容ばかりインスタに投稿していたのは自覚しています。申し訳なかったな、という気持ちにもなったよ。
でも、あの内容はもう過去の話。君への恋心を自分で認めて、つまり君に降参してから、わたしはちゃんと女性的・健康的になろうと頑張っている。君に女性として見てもらいたいという気持ちに、素直になったから。
バストアップのマッサージとか、おしりの筋トレとかしてる。今はとても楽しいよ。ちゃんと食べて動くと、少しずつだけど前よりは綺麗になっていくから。
SNSの投稿内容は、すこし個人的に過ぎたね。全然気にしてなかったらいいんだけど、もし少しでも不快な気持ちにさせてしまっていたら、ごめん。
ずっと誰かに「大丈夫?」って、言ってほしかったんだと思う。ただ、それだけだったの。わたしはもう大丈夫だよ、自分を自分で支えられるようになったから。
家族のことも、結局は昔の話を私が引きずっているだけで、今はもう本当に何にもないんだ。みんな穏やかで、とても臆病で、わりと常識人。ただ人付き合いが苦手なアナグマみたいな人たちの集まりだから。大丈夫、もう父を呪うのはやめました(笑うところ)。
それにしても、恋愛とか結婚って、本当にすごいよね。
気持ちが同じタイミングでお互いに向かう確率が一体どれほど低いことか。そう思うと、学生時代の恋愛は奇跡みたいだった。子供のころの幼い恋愛だったのかもしれないけれど、それでも、わたしは真剣だった。
君と別れた帰り道で、泣きながらこう思った。もう一生分の恋をした気がする。もうお腹いっぱいだ。でもきっとすぐにお腹が減って、性懲りもなくまた君のこと考えてしまうんだろうなって。
君はちらりと「いい所しか見てないだけだよ」って言ってたけれど。でも、わたしは君の悪いところを全然知らないわけじゃないんだよ。色々悩んだり迷ったりしてるのも知ってる。表層だけを見て判断するのは失礼だと思うし、本当は違うのかもしれない。自分の主観はきっと真実とは違うから。
それに、私の悪いところだって君はきっと全部は知らないよ。でもそういうものは、時間をかけてお互いに見せていって、受け入れたり、時には修正していくものだと思ってる。違うのかな。だって人間だもの。誰一人完璧な人なんていない。それを分かったうえで「もっと一緒にいたいな」って、会うたびに思うんだよ。
上手く言えないけれど。君はわたしにとって、ぴったりなのさ。
今まで色んなことを我慢してきた。いくら「やらなきゃ」「頑張らなきゃ」って思っても頑張れなかったこと、粘り強く戦えなかったことがたくさんある。
でも君に向かっていくときだけは、緊張して怖くて身体が強ばるけれど、体はとっても軽いんだ。うじうじ悩むけれど、でも「側に行きたい」って気持ちに迷いはないの。考えるよりも前に、体が動いてしまう。
君のことは、どうしたって欲しくなる。いっそのこと、会っても何も感じないくらい平気になりたい。心も体も何にも反応しないくらい、興味を失いたい。
でも、多分それは無理なんだと思う。きっと出会い方が違ったとしても、きっと好きになってしまうような気がする。これは感覚的なものだから、考えても分からない、どうしようもないこと。
これは君に関わるときのわたしの欠点でもあるのだけれど。感情がぶわわって溢れて、理性が帰ってこなくなる。だからタイミングを間違えたり、思考停止して何も話せなくなったり、頭が回らなくてトンチンカンなことを口走ったり、話が噛み合わなかったり。盲目的になりすぎて君の都合やペース、気持ちを思い遣る余裕を失ってしまう。求めすぎて欲張って、焦ってしまう。これはわたしの課題だね。
もうちょっと軽やかに生きよう。明らかに考えすぎだね。自分ですら重くて参るのに、こんな人と一緒にいたら、隣にいる人の人生まで、暗くてしんどくなっちゃうね。ちゃんと自覚してたけど、重たすぎ! 真剣なまま、もっと風通りのよくて空気を含んだ人を目指します。
自分と向き合って自己変革していくのは、いつか隣に立ってくれるかもしれない人のことを思いやることだ。君だったら嬉しいって未だに思ってしまうけれど、君じゃない誰かかもしれない。それは今の私には分からない。
わたしは勝手に片思いを楽しもうと思います。
また振り出しに戻っただけだもの。友達でいることは、どうか許してほしい。
どんどん綺麗になって、上手に波乗りしながら笑って、沈んだり浮かんだりすることすらも含めた人生丸ごと受け入れて、酸いも甘いも舐めた自分だからこそできる仕事をちゃんとして、そうやって胸を張れるような自分になる。
今より少し笑えるようになったとしても、毎日ずっと寂しいし、擦り切れるくらい心は痛いと思う。でもそうやって頑張らないと、どこにも行けない。これは避けて通れない試練なんだと思う。みんなそうやって生きてるから、励まし合ったり認め合ったりできるんだよね。
恋愛に溺れている時間が長ければ、恋に囚われている時間が長ければ、それだけ君と一緒にいられるかもしれない未来は遠のく。今のわたしがしなくちゃいけないことは、恋に溺れることじゃなくて、きちんと距離をとって、自分のことにしっかり集中することだ。未来を創っていくことだね。
これは今まで何度も自分に言い聞かせてきたし、頭では分かってたつもりなんだけど。でもそろそろ本当に、やっていかなくちゃね。背筋が伸びました、ありがとう。
そういうふうに日々を過ごしながら、いつの日か「もう本当に、君とは縁が無いんだな」って納得したら。そうしたら、きっと次に進む。そして、いちばん美しくなった自分で、新しい人に向かっていく。
今のわたしは現実を否定しようとしてるね。拒否しようとしてる。
でもね、どうしても引っかかるんだよ。
わたしはやり取りの順序とかを頭に保存しておけないし、要するに要領が良くない。君は頭の回転が速いというか、会話のテンポや決断、順序立てて考えるのが私よりずっと素早いね。わたしはそういうのが不得意だから、とにかく勘を頼るしかない。直感を頼るしかない。
その直感が、言ってる。
「じゃあ、あのときのあれは何だったの?」とか、「あの言葉は誰に向けたものなの?」とか。色んな記憶が君の好意の証拠に感じて、情けなく縋ってしまうのは、ただの都合のいい妄想なのかな。自分の都合のいいように解釈して「きっとまだ終わってない、大丈夫だ」って、無意識のところで言い聞かせてるだけなのかな。
車のなかで流れてたアルバムを検索して、曲を聴いたり歌詞を読んで、どこかに君からのメッセージが隠されてるんじゃないかって必死に探してしまう。そういう偶然に、意味を探してしまう。
君の言葉と態度の奥にある「意図」を、どうにか見つけたくて躍起になってしまう。基本的に人間は、誰もが水のように変則的で流動的な生き物なのだから、そのときの言葉や態度は気分に因るところが大きい。だから、重く捉えすぎてはいけない。分かってる。分かってるけど、どうしても考えてしまう。
わたし、君の隣がとても心地いいんだよ。
フィーリングがぴったり合うの。君の隣に立つと、なんだか「帰ってきた」ように感じるの。ピースが合うみたいに、しっくりくるの。安心するの。
君もそう感じてくれてるんじゃないかな。そう思ってたんだけど、違う?
でも結局いくら脳内会議をしたところで、真相は君しか知らない。
君に言われた言葉をそのまま信じるとしたら、君にとって私は昔の恋人の一人に過ぎず、今はもう本当に、何でもないんだと思う。わたしはずっと好きだったから現在進行系の恋だけれど、君にとってはもう何年も前のことで、埃まみれの古い思い出のひとつであることは、むしろ当然のことだね。
でももし君の言葉が、そのままの意味じゃなかったとしたら。別の意味が含まれているとしたら。
こんなことを考えてしまう時点で、目の前の現実を捻じ曲げて見ようとしているということでアウトなのかもしれないけれど。
「今はお互い、恋愛にうつつを抜かしてる場合じゃないよ」ってことを、君はやんわり伝えてくれたのではないかな。こんな可能性に、縋り付いている。
確かに、わたしは自分の気持ちを相手にぶちまけて一人で勝手に気持ちよくなったかもしれないけれど、一体これからどうするつもりだったのだろう。お金どころか安定した職もない自分が、一体どうやって恋愛していくつもりだったのだろう?
今思えば信じられないけれど、君に気持ちを伝えたとき、わたしはこれらのことをまったく考えられていなかった。
だから、「まずはそれからでしょ? タイミングは今じゃないよ、順番が違うでしょう」って、恋愛で頭の中がゆだってる私に、教えてくれたのかなって。
私のことが嫌いで心底どうでもいいなら、むしろ万事解決なんだよ。
「めちゃくちゃ自意識過剰な勘違い妄想女、怖い…」って引いてくれたら、それですべて丸く収まる。わたしだって、さすがに君が嫌がることはしない。
でもね。もし君が本当はわたしと一緒にいたいってどこかで思っていてくれて、でもそれが現状じゃ難しいから諦めようとしてるんだったらさ。こんなに悲しいことって、ないじゃん。
わたし、別に結婚を焦ってるとかじゃないんだよ。
周りが結婚したり出産したりして、人生を焦る気持ちがゼロって言うと嘘になるけれど。でも、周囲に置いてかれるのが怖いからって無理やり歩調を合わせるのは、自分の不安を解消するために相手を用意して間に合わせるのは、違うんじゃないの?って思う。それは相手のことが好きなんじゃなくて、ただ弱いだけだもの。
結婚したいとか、彼氏がほしいとかじゃなくて。ただ君と仲良くなりたい。あわよくば恋人じゃないと無理な距離にまで、また近づきたい。それだけなんだよね。
わたしが疲れ果てるまで好きなだけ君を追いかけて、その結果ずっと一人だったとしても。それはそれで自分が選んだ人生だから、ちゃんと受け入れるよ。「ダメだったらどうするか」とか、正直あんまり考えてない。なんだかんだ生きていくんだろうから。
だってさ、恋愛とか結婚とかって、好きな人とじゃないと意味ないじゃん。そんなの、幸せになれないよ。
君は適当に見えて、結構シリアスというか真面目なところもある人だと思ってる。だから君はどこかで「背負えない」とか考えてるんじゃないのかな、って思ったりもする。これはさすがに深読みしすぎて失礼かな。
でもね、わたし、君に背負ってほしいなんて思ってないよ。人って、そんなに軽くないよ。ものすごく重たいんだよ。
自分一人ですら大変なのに、他に誰かを背負うなんて。男性とか女性とか関係なく、そもそも無理なんだよ。結婚とか恋愛って、片方が片方を背負うことじゃないよ。
一緒に協力していくこと、励ましたり癒やしたりすることで、お互いに今よりすこし高い場所に行けるようになる。それを繰り返していくことなんだと思う。結婚したからといって、自分の人生を自分の責任で歩いていくことに変わりはない。支え合うことはあっても、代わりに生きることじゃない。わたしはそこまで子供じゃないよ。
そのくらいの覚悟で、わたしは君を追いかけてるんだよ。わたしたちは歩みのペースが似てると思う。よく観察して、じっくり考えるから。本当に大切なところって、そういう部分の相性なんじゃないのかな。
心から真剣に向き合いたいって思える相手じゃないと、どんなに条件が良い相手と一緒になったところで、その関係性はいつか破綻する。
当たり前だけど、君には君のペースがある。君の人生がある。
だから、もしタイミングが合わないとか、今は恋愛関係は結べないっていう理由なら。わたし、ちゃんと待ってるよ。待ちながらも君のそばに行けるように、めげずに頑張るよ。
わたしのことが「嫌い」「興味ない」「もう会いたくない」「どうでもいい」「1ミリもタイプじゃないんで願い下げ」なら、潔く諦める。もう追いかけたりしない。
でも、本当は好いてくれてるんだったらさ。本当はお互いが一緒になりたいと思ってるなら、この終わりはあんまり悲しすぎるよ。だって、君の目は優しかったよ。それに、君は本当はとても愛情深い人だよね。でも同時にシャイでもあるね。
忙しいのに時間作ってくれて、ご飯食べに連れて行ってくれてさ。どうしても、君の最後の言葉を信じきれないでいる。
一人で行ける場所には限界があるんじゃないかなって、わたしは思う。
今の関係性に、あえて名前をつける必要はない。なんとなく繋がっていて、また会えるのなら、今はそれで十分。
わたしは君に会いたいから頑張れてるの。まだ実際に結果や成果は出てないから証明できないけれど、でも、随分変わったんだよ。私も君の頑張る理由になれたら嬉しいなって思ってる。そして、どこかでそうなんじゃないかなって、勝手に思ってた。
遠い場所にたどり着いた人たちは、きっとそういう糧や支えがあったから、一人じゃ到底行けない場所まで辿り着けたんじゃないのかな。わたしは「君となら行けるのかな」って、今もどこかで思ってるよ。
わたしね、君に手紙が届いたのかなって思ったの。
私のTwitterやnoteを見てくれたり、Anchorを聴いてくれてて、それで想いが伝わって、それで会いに来てくれたのかなって。あまりに都合がいいけれど、ちょっとだけ、そんなふうに期待してた。「Love of My Life」、何回も聴いたんだよ。勘違いだったのかな。
手紙が届いてなかったとしたら、この文章も読まれないことになる。けれど確かめる方法なんてないから、わたしは願ったり祈ったりすることしかできない。
わたしは、君に懸けてる。届いてますか?
次、いつ会えるのかな。もう会えないのかな。君はまた遠くに行ってしまうね。もう一度だけ、会えないだろうか。もう一度だけ。そんなふうに、どこかで思ってしまう。
わたしは君ともっと仲良くなりたいんだなって思った。恋愛フィルターがあるから、緊張して自然体で話せない。本当はもっと色んなこと、話したいし、聞きたいもの。そうやって新しい関係を構築していくうちに、もしかしたらタイミングが来るかな、なんて期待してるの。いつか君が「仕方ないな。いいよ」とか言って、頷いてくれる日が来るんじゃないかなって。
普通に、またご飯行ったりしよう。普通に遊ぼう。連れていきたい喫茶店があるよ。写真映えする景色とか、観に行こうよ。コロナのこともあるし、このまま関係が終わってしまえばそれまでだし、いつになるか分からないけれど。それでも、わたしは君と仲良くなりたい。またいつか一緒にパフェ食べよう。寒い冬に白い息を吐きながら美味しそうなごはん屋さん探してさ、ちょっとお酒のんだりしてみたいよ。
「本当に、本当にもうダメなんだ」って心の底から分かったら、そのときは潔く身を引く。君が嫌がることはしない。お互いに別の人と幸せになるべきなんだなって納得したら、ちゃんと忘れて、君より100倍素敵な人と一緒になるために、さらに頑張るよ。だから安心してね。
でも、それまでは。まだ好きでいることを、どうか許してください。お願い。
ねえ、もしまだ繋がってたらさ。飛行機から撮った空の写真を見せてほしいな。席が窓際じゃなかったら、空港から見えた空を見せて。あのときのピンク色の空でもいいよ。何か合図がほしい。本当は、搭乗口までお見送りしたかった。
思ったことを書き散らしてしまったので、最後にまとめると。
わたしは一生懸命どうにか生きていく方法を探して仕事を頑張りつつ、片思いだと思って自分磨きしながら、君と友達でいたい。まだ諦められないから、勝手に恋を楽しむ。
ここまで書いたことがすべて本当に自分の妄想だったとしたら、わたし絶対に小説家になれるね(笑うところ)。
どうか、気をつけて帰ってね。向こうに戻ってもコロナに罹らずに健康で元気でいてね。そして、もし、もし、帰省した理由にほんのちょっとでも「わたしに会うため」というのが含まれていたとしたら。本当にどうもありがとう。
今度はわたしが会いに行くね。落ち着いたらきっと遊びに行くから、その時は案内してくださいな。
また、会おうね!
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