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秋のブルーベル

秋分も過ぎ、今日は中秋の名月、
いよいよ本格的な秋がはじまりますね。
朝の紅茶が、ある日突然「あ~おいし~♪」と
感じる日が来るのが楽しみです。

ティーコゼーを作るために新しい布地を
買う予定でしたが、
まずは今持っているものをチェック!
と思い布地の引き出しを見てみたら、
ありました~😊

昨年、イギリス好きの友人がわけてくれた
「ブルーベルと野うさぎ」の柄。
人気ファブリック、
ルイス&アイリーンのものです。
といっても、私も知りませんでしたが(^_^;)
いかにもイギリスらしい模様でティーコゼーに
いいかも~とさっそく縫いました。

コーヒーみたいな色に見えますが紅茶です😊
色づき始めたハナミズキを入れたくて不自然な構図になってしまった(^_^;)

イギリスの春を告げる花、ブルーベルと野うさぎ、
どう見ても春夏の模様です。
おまけに白いレースまでつけてしまいました。

でもなんとなく「今の気分」でした。
それは、私が「秋のブルーベル」と勝手に呼んでいる
岩シャジンが今咲いているからです😊


これは昨年の写真

以前にも書きましたが、
アメリカの詩人エミリー・ディキンソンのことを
かいた「エミリー」という絵本の中にでてくる
「ブルーベル」が、
”あの”春のブルーベルではなく、
この岩シャジンに似た花の方だとわかって
ちょっと謎がとけてうれしかったんですよね。

イングランドの春のブルーベルは
花も葉も茎も瑞々しく
ヒヤシンスのような強い甘い香り、
花の先もくるんとカールしています。
まるで若く美しい娘のようですね。

でも日本の秋に咲く、この岩シャジンは、
花に触れてもさらさらと乾いた音がして、
水分量も少なく、葉も茎も細く香りもありません。
けれど、細い茎はしっかりとしています。
そして何より、その花の姿は凜として美しく
繊細ながら存在感があります。
今の私の憧れの姿です。

エミリー・ディキンソンのイメージとも
重なります。
「謎の女性(ひと)」と言われ、
頭がおかしいとも噂されていたエミリー。

この絵本の中からの文章を
二度目ですが引用します。

「ママがピアノを弾いているのを聞いてごらん。
同じ曲を何度も何度も練習しているうちに、
ある時、不思議なことが起こって、その曲が
生き物のように呼吸しはじめる。聞いている人は
ぞくぞくっとする。
口ではうまく説明できない、不思議な謎だ。
それと同じ事を言葉がするとき、
それを詩というんだよ」

ティーコゼーを縫いながらそのエミリーの詩を
思いだしました。

~~~
私の針と糸をかたづけないで
縫いものを また 始めるから
鳥が歌い始めたら
ステッチは もっと素敵になるから
・・・
それまでは 縫いものの夢を見ていよう
まだ縫えていない縫い目をひきよせ
眠りの中で
ずっと 縫う夢を
~~~
(前田まゆみ 訳)

最後まで読んで下さってありがとうございます。

お月さまに会えますように♡








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