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魔法の時間

(写真はたった今撮ったアキレアミリーロック😊)

数年前まで、私はストーリーテリングというのを
していました。
ストーリーテリングというのは、
昔話や創作のお話を覚えて、
(主に子どもたちに)語ることです。
落語や、楽譜を暗譜して楽器を弾くのに近いです。

「おはなし」を覚えるには、大変なエネルギーを
使いますが、
得るものが大きくて、
病気になるまでやめられませんでした(^_^;)

ある小学校の5年生のクラスで、
グリムの「ラプンツェル」
(おはなしのろうそく5 松岡享子訳 東京子ども図書館)
を語る機会をいただいた時のことです。

私は「ラプンツェル」をはじめて読んだ時、魔女の
「美しい花や、珍しい薬草でいっぱいの、
すばらしい庭」の様子が
ありありと頭の中に浮かび、
「このおはなし、好き♡ 覚えたい!」
と思いました。
薬草を上手に育てている魔女に
とても興味を持ちました。
ほんとに「ただ好きだから覚えた」
という感じでした。

そのクラスの担任の先生は、とても素敵な方で
子どもたちの中に入って、
一緒に体育座りをして聞いてくれました。
そのおかげで穏やかな空気だったせいか、
私はその日、
「上手に語りたい」などの欲も出ていなくて、
ただただドイツの森の中をイメージしながら、
自然に口から言葉が出ていました。

そしてふと気がついたんです。
「無音の世界の中にいる」ということに。

まるでこの地球上にいるのが、
「私とそのクラスのこどもたちだけ」のような
信じられないような静けさでした。
学校ですから、当然隣のクラスも授業をしていたと
思いますし、音が無いなんてことは
考えられないのですが。

私の脳内の映像を、クラスの子どもたち「全員」が
一緒に見ているような感じでした。

その後何年も「おはなし」を語りましたが、
後にも先にも、あんな不思議な体験は
ありませんでした。
まさに、魔法の時間でした。

ここまでのことはそうそうありませんが、
条件がそろえば、ちょっとした魔法の時間は、
たくさんありました。
それは、昔話の持つ力というのも
もちろんありますが、
何より、子どもたちの集中力、子ども(人)の持つ
不思議な力を肌で感じました。

大人の前でも何度も語ったことがありますが、
聞き手が「常識のある大人」だと、
どんなに静かでも、
魔法はかからないのです。
どうしてでしょうか?
大人は義務や関心事が多すぎて、
(本根で)集中できないのです。
大人はいつも「気が散って」いますから。

常識とはなんでしょうか?
普通とはなんでしょうか?

そして

幸せとは?

そのヒントになることが、この本に書かれています。
以前の記事でも紹介しましたがまた載せます😊
「海からの贈り物」
(アン・モロウ・リンドバーグ 吉田健一 訳
新潮文庫)

裏表紙の言葉を書きます。
「世界的に有名な飛行家の妻として、
そして自らも女性飛行家の草分けとして
活躍した著者が(家族と離れてひとりで)
離島に滞在し、女の幸せについて考える。
現代女性(男性も)必読の書。」
( )は私が付け足しました。

薄くて読みやすいです。490円です(^_^;)

ピンとくる方がいたら読んでみてくださいね。

今年ももう半分終わりますね。はやい(^_^;)

6月最後の週末、あなたもそして私も
充実した時間になりますように♡

最後まで読んで下さってありがとうございます。





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