根性でシンガポールから来日。その根性で東京から福岡に移住。

[#みんなの移住 国内移住・海外移住 Advent Calendar 2020]
https://adventar.org/calendars/5348
18日目の記事です。

画像1

自己紹介

こんにちは!シンガポール出身のリム・ベネディクトです。株式会社マネーフォワードの福岡拠点でソフトウェアエンジニアをやっております。高校生の時に初めて日本の旅行をした時に、「人が優しい!文化が素晴らしい!とにかく楽しい!他のアジア国と全然違う!」という感動を受けて、それから日本が大好きになりました。

画像5

大学時代に週1のペースで日本語学校に通い、大学3年生の時に短期留学のため福岡に行きました。その時に運命の女性に出会いました。いつか日本に住みたい気持ちもあったし、大事な人も日本で待っているので、「よし!日本の仕事をGETするぜ!」というように情熱を持ちました。

母国の就職活動を一切NO TOUCHで、東京へ旅立ちました。マイナビなど就職イベントに参加したり、夜行バスで大阪に行くほど面接を受けたりして、日本語が未熟のせいか性格が内向的のせいか面接がほとんど落ちました・・・帰宅何日前、諦める手前に、どん底から救ってくれる株式会社ドワンゴという企業が現れました!そうやって、日本に住むことになり、毎日の発見を楽しみながら、ワクワクが止まりませんでした。

その後、ゲームが大好きな私が、株式会社スクウェア・エニックスに入社できて、日本生活が順調に送っていました。「人生の目標を達成したから、これからはただただ楽しもう!」と思ったら、結婚と第1子の誕生が次々にやってきたので、現実に向き合わざるを得ませんでした。家族を守るって重大な責任ですね。

今回の福岡への移住は、その話が大きく関係しています。

福岡へ移住するきっかけ

「やっぱり東京での子育てがきつい。」

その思いが4年もずるずると引きずりました。最初は、「知り合いや友達と違って実家に頼っていないぞ!僕と妻2人で全部やっているぜ!」という変なプライドを持っていたんですが、体調が崩れたり夫婦のすれ違いが多くなったりしたので、「これは健全な家族生活じゃないなぁ」と思い始めました。

どちらかの実家の近くに住まないとまずいなという危機を感じて、転職活動に踏み出しました。移住前提の転職が普通の時でも大変なのに、コロナがいきなりやってきて、余計に大変でした・・・休校のため妻と子供が先に実家に帰ったので一安心でした。ただ、東京に残された私は、独りぼっち生活のうえ転職活動をするので、人生の辛い時期のTOP 3に入るほど物凄く精神的に追い詰められました。

シンガポールの経済も打撃を凄く受けたし、帰国の際に2週間隔離を思うと躊躇ったので、とりあえず数年は福岡に住もうかという決断になりました・・・

転職Thoughts

福岡という都市はどんどん進化しているんですが、仕事に関してはまだまだ「地方」という感覚でした。小さめのスタートアップ、九州に特化する中小企業、大企業・メガーベンチャの小規模の支社が殆どという印象でした。

東京や大阪みたいな大都市なら、エンジニアでも業種や職種の求人が山程あります。また、実力があれば、数々の有名な企業に採用されるチャンスが十分あります。選択肢が豊富な状況に比べ、福岡の求人はかなり絞られます。サーバー・インフラエンジニアの需要が非常に高く、フロントエンドが少し求人があるものの、モバイルのポジションがほぼありませんでした。楽天、LINE、マネーフォワード(弊社なのでバイアスあり!)以外は、聞いたことがない会社とプロダクトばかりでした。(ご覧になられている他企業の方々、申し訳ございませんが、ディスるつもりがないです!)

といつつも、大都市に人が集中しすぎていると思います。普段の通勤すら大変なのに、コロナで人と触り合っちゃダメな時世になったので、地方の活性化を加速すべきじゃない?派です。100%理想な仕事が見つからなくても、これから福岡の企業を全日本・全世界に展開していく遣り甲斐はかなりあると思います。

移住Thoughts

- 家賃が安くなったのに、1部屋が増える!?
- 地獄のラッシュが遠い思い出のように・・・
- 生活ペースがだいぶ落ち着いてきた
- 実家が近くて最高!

東京ディズニーリゾートに行くことが大好きなので、福岡への移住につれ気軽に行けなくなったことを思うと、寂しい気持ちがいっぱいです。同じ日本だと言っても、環境や文化が妙に違うので、慣れるのに必ず多少時間がかかります。

ただ、実家離れの子持ち家族なら、そんな頻繁に遊びに行くことはないと思うので、やっぱり「住む環境」が最も重要だと考えています。通勤ラッシュ・子育てストレス・金銭の悩みなど日頃のストレスが溜まったら、ディズニーランドに行っても、そう簡単に気持ちをリセットすることができません。

福岡に来てから徐々に気持ちが落ち着いてきました。東京みたいな人混みが酷くなく、生活費用も下がり、山など自然が豊かで、実家にも頼れるようになったので、自然と肩の荷が下がりました。東京の家賃が高いため、住む場所は埼玉・千葉寄りになりがちで、乗換1−2回45分〜1時間程度の通勤が一般的だと思いますが、福岡では天神という都心に出社するのに電車1本15分しかかからず、しかも住んでいるのは家賃が比較的に安い住宅エリアです。

画像3

独身の方もいらっしゃると思うんですが、福岡も近年発展が加速されていて、上品な大人の文化やオシャレな若者の文化が大都市に負けていないと思います。自然が好きな方なら、東京の郊外に行くのに面倒臭いかもしれませんが、福岡からは1時間程度のドライブで糸島など綺麗な場所に行けちゃいます。

画像2

また、人と経済活動が東京に集中しているので、コロナ感染者が増えていくのは当然です。そのため、職場への復帰タイミングがなかなか決まらない状況が続いています。コロナが流行してから東京に4〜5ヶ月いましたが、2−3回しか出社しませんでした。私みたいに人の温もりを感じたい人にとっては、なかなか精神的に辛いと思います。福岡の感染状況は比較的に落ち着いているので、今は週2回出社するようにして、メリハリをつけています。もちろん今まで通りに気をつけるつもりですが、そこまでピリピリせず自由に行動できているので、気持ちも楽です。

転職TIPS

ここまで読んでいただけたら、少しでも移住にご興味があると思うので、福岡への転職について意見をシェアさせていただきたいと思います。

大都市で生き残っているのであれば、自身のスキルに自信を持つべきです。有名な企業や魅力的な求人はどうしても大都市にあるので、優秀な人は上京する傾向にあるというのが現実です。そのため、人材不足の問題によって地方の企業もなかなか思う通りに成長できないことが多いです。ある程度のキャリアを積んできたら、かつこれからも成長する精神を持てば、十分チャンスはあると思います。

移住のきっかけもアピールすると良いです。私みたいに移住しないと夫婦の危機になる深刻な理由もあれば、ただただ落ち着いた生活を送りたいという純粋な思いでも十分な動機です。「この人が来てくれても、幸せになるかな?不満が溜まると、次の場所に行ってしまうのかな?」のような不安は、地方の面接官に誰でもあると思います。

理想な業務内容じゃなくても、少しでも求人に興味があれば、応募してみたら結局はよかったと思えるかもしれません。私はクライアントサイド、特にモバイル開発、が理想でしたが、サーバーサイドの選考を受けました。大企業なら、各人の役割が厳密に決められ責任の範囲からは出ないことが多いですが、企業・拠点が小さいからこそマルチプレイヤが求められます。私はサーバーサイドに配属され、暫くは未経験のRuby on Rails学習と業務を苦戦しましたが、今はモバイル開発にも加えられ二刀流の開発をすることができたので、仕事を非常に楽しんでいます。

最後に

現在の生活がどんなに大変でも、慣れた環境から離れることに誰でも抵抗はあると思いますが、不安を乗り越えたら明るい未来が待っているかもしれません!

福岡Uターン・Iターンの仲間が増えたら嬉しいので、僕の経験がご参考になられましたら幸いです。ぜひ検討してみてください!

画像4


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?