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11月読んだもの観たもの

これを書き始めているのが11月10日なので、あらまあなんと何も観たり読んだりしていない!と驚いている。11月の頭は一週間近く京都にいた。

三十三間堂
京都旅行! 楽しかった。めちゃくちゃたくさんの物、とか好きなのでうふうふした。一体だとしても手がたくさんあって嬉しいのに、手がたくさんある像が、たっくさんあるとは……というしみじみさ。
期間限定で台が設置されていて、上の方の像までよく見えるようになっていたの、結構よかった。
廊下に、触れるレプリカみたいなものが置いてあり、手に持っている物が全部くっついているのではなく結構動くということがわかって、えー!これすっごー!となった。
出口のあたりのお菓子屋さんで、清浄歓喜団買った。オモコロの菓子盆選手権でみたやつ……と思って食べたんだけど、2人で分けるはずが私がめちゃくちゃ食べてしまって爆笑した。ガリガリの皮に包まれたあんこ味です。

養源院
血天井を観に行ったんだったけど、説明してくれたおばさんがすごくよかったので、ご機嫌で出た。
すごく天気のいい日だったので、血天井の人の跡も、襖絵もはっきりくっきり見えて、良い日和だった。

川上弘美『ぼくの死体をよろしくたのむ』
小説。先日川上弘美のインタビュー動画を見ていたので、声の記憶があって、文章が川上弘美の声で再生される。ぼやーん。よまかけ

大江健三郎『芽むしり仔撃ち』
小説。空の怪物アグイーの短編集を読んだ時には、こりゃちと読みづらいなと思ったのだけれど、初期の作品だから存外読みやすくて、もしやこれは結構肌に合うかもしれない、と思っている。
終わり側のぐんぐんと詰まってくる感じよかった。タイトルの元になっているセリフ、元々大江の言葉は強いけれど、よりぐんと強く、人の頬をべしんと払うような鮮烈さがあって、わーおと思う。

道成寺
能。よかった!
鐘、こえ〜〜となりながら観る。まだ2つしか見たことないけど、動きが多かったので楽しく観れて、後シテがめちゃくちゃかっこよくて、うひょーとなった。衣装、かっこいい!!!!
狂言も相変わらず面白くってよかった。

DOMANI明日展
展覧会。近藤聡乃のギャラリートークに行けた…!
近藤聡乃は、想像していたぼんやりとした像にかなり近くて、近藤聡乃だ……!と思う。
創作に対するスタンスが、イメージしていたものに近くて心地よい。
それ以外はこれ!というのはそんなになく。

大江健三郎『万延元年のフットボール』
小説。結構作為の握力を感じるというか、アレゴリーだ……となって、これは何の表象か、とかあれこれ考えざるを得ず、それら一粒一粒をよく分解したほうがいいような気になるのでなかなか読み進まない。が、文体が(いい意味で)宙に浮いているので、ふわふわと浮遊しながらも読める。
古井由吉との比較のために読み始めたが、古井由吉の近代以降をどう生きるか、どう捉えるかなのだなと思いつつ、その作品への結実のさせ方は古井由吉がいいな〜、と、いうのと、しかし文体は大江健三郎の方が好きだな〜という気持ちになる。
あと、指摘されているみたいだけれど、村上春樹もこの系譜の上にあるのだな〜と思っていて(万延元年のフットボールのwikiでは、ピンボールが指摘されているけれど、なんとなく読んでいる感覚は『ねじまき鳥クロニクル』とかが近い)、なるほどこういうのが評価されるんじゃ……と、ノーベル賞を想う。
小説の愉しみとはちょっと遠い気もする。

入江亜季『北北西に曇と往け』6巻
漫画。えぇ!という展開で、ひぇ〜とよんだ。
早く続き読みたいけどまた一年後だな。

和山やま『女の園の星』1.2巻
漫画。再読。相変わらずフヒフヒ笑って読んだ。
このぬるゆるした感じがいいんじゃ。
というかそろそろ3巻出てんじゃないの〜〜と思って調べたら近日発売だった。やったね!

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