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深く考える訓練、その2

大学の授業用のサブ教材として、生徒に「深く考える」トレーニングの資料を作ってる。今回はその第2回目。

ひきつづき入門用の実践フレームワークを紹介。今回は、Pro-Con Lists(長所・短所リスト) だ。まだまだ簡単モード。


「長所・短所リスト」

日本語にすると身も蓋もないが、"Pro-Con"とは長所・短所のことだ。この方法は、複数のプランから最も優れた候補を選ぶために用いる。

以下のようにして、各プランの長所と短所を分析してみよう。


「長所・短所リスト」の例

例えば、次のボーナスで「新しいテーブルを買う」か「家族旅行に行く」かを比較してみよう。それぞれ一長一短があり迷ってしまう。そんなときは、まず要素を書き出して、長所短所を比較していく。


1. 選択肢を列挙する


2. 複数の選択肢に対して、それぞれの長所短所を全て列挙する。


3. それぞのれ長所短所に(軽微〜重要)などで、1-3点のスコアをつけてみる(1〜5でもよい)。
このスコアを適切に割り振ることが、最も重要。


4. それぞれの選択肢で、同じスコアの長所と短所を打ち消しあっていく


5. 全てを打ち消し合い、のこったスコアを比較する


今回の比較では、「新しいテーブルを買うよりも、家族旅行の方が望ましい」という結果になりそうだ。


「長所・短所リスト」は、誰でもやっている当たり前のことに思える。ところが、ほとんどの人は詳細な長所・短所の比較など行わない。

頭の中でなんとなく比較すると、人間は大きなメリット/デメリットにひっぱらて足元がおろそかになる。またデメリットを過大評価することも多い。結果、考えがどんどんと不合理になっていく。

選択肢に様々なメリデメがあるときは、いったん深呼吸をして、「長所・短所リスト」を作ってみることをオススメする。


宿題

「就職 or 進学」、「賃貸 or 持ち家」、「結婚 or 独身」など、ひかくてき大きな人生の対立テーマを見つけて、それぞれの長所と短所を洗い出して比較してみよう。世間一般の視点、自分自身の観点でどう違いがでるか比較してみると面白い。

そしてnote.muに「#深く考える訓練」というタグで投稿し、お互いの答えや思索をみてみよう。

・選択肢ごとに、長所と短所を列挙しよう。
・それぞれの選択肢で、同じ程度の長所と短所をペアで打ち消そう。
・長所短所の重要度のつけかたがポイント。


いただいたサポートは、コロナでオフィスいけてないので、コロナあけにnoteチームにピザおごったり、サービス設計の参考書籍代にします。