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お遍路乱れ打ち~序章~

四国に住んでいると、お遍路はとても身近なこと。

子どもの頃は、父の四国霊場巡りの一部について行った。現在は、仕事柄、高齢者のご自宅を訪問するので、綺麗に表装された掛け軸を拝見する機会があった。あまりにも身近すぎて、自分からお遍路をしようと思ったことは、今の今まで一度もない。

悩みがないことが悩みというくらい悩みがなかった。

唯一の悩みは、朝、起きられない・・その程度の悩みだったが、勤務体制が変わり、ベッドから起き上がれるかどうかは問題だが、朝の6時前後には目が覚めるようになった。

そんな私が先日、

『南国ICをおりて、モネの庭へ行くまでに、差支えのない場所に札所、あるかなー?』

と、香川を出発してから何気なく提案。その時は、まだ、お遍路をしようとは思っていなかったけど、もし、28番札所で、お参り前に納経帳が手に入っていれば、その日がお遍路開始日になっていたかもしれない。


28番札所『法界山 高照院 大日寺』

目的地のモネの庭を堪能し、室戸岬へ向かう途中、いくつかの札所を通り過ぎ、室戸岬で、今度は、24番札所をお参り。


24番札所『室戸山 明星院 最御崎寺』

その日は、お参りだけで終わりましたが、その後、お遍路に必要なものや参拝手順など色々と調べてみた。

本格的に順打ちをできるわけでもなく、読経ができるわけでもない。

ありがたいことに、乱れ打ちをしてもよいと書いてあり、ただ心をこめて手を合わせるだけでいいとも書いていた。

でも、それではと思い、なぞり書きタイプの写経用紙を購入。

これも少し調べると、1行が17文字と決まっているらしい。

奥が深い。

何がどうなって、お遍路をしてみたいと思ったのか、自分でも全く分からないでもないけれど、感謝と懺悔をしたくなったのかもしれない。

1.今の環境に感謝。

2.自分の心のままに行っていることを正当化はしないけど、そのことについて懺悔。

3.大好きな人の新曲にある『未来』という言葉。この言葉に深く考えさせられ、こころ動かされたような気がする。

4.私って何なんだろう?このままでいいのだろうか?という疑問。

5.そして、弘法大師空海御生誕1,250年も関係しているかもしれない。

お遍路をすることにより、自分の生き方を見つめ直し、高齢の両親が少しでも健康で過ごせるように祈りたいと思う。

そんなお遍路開始日は、もう少し先になりますが、早速、筆ペンでなぞりながら写経をしてみた。


初めての写経

ハネやトメ、払い、書き順・・今後もひとつひとつ丁寧に行っていきたい。

乱れ打ちお遍路が始まりますように。