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航空留学は何が「得」なのか?

一般的に、日本の大学にある操縦士プログラム(航空大学や、東海大学などのプログラム)に入学し、プログラム終了後に日本の航空会社に就職する方法は、年齢や資格、文化の理解など、日本の航空会社への就職条件が揃う為、学生の方が日本でパイロットキャリアを目指される方には最適なやり方なのかもしれません。航空局のサイトに、この道を選ばれる方の為のガイドがあります。http://www.mlit.go.jp/common/001094304.pdf 日本の高校生や大学生には、このような道が一番無難なのではないか、と考えます。

自費で免許取得される道の方は、以前、何らかの理由で、上記のような道を選択しなかった・できなかった、が、今実行したい・しているという方がいらっしゃるのではないかと考えます。私のケースは、高校と大学が米国で、日本で就職する事は頭に入れてなかったという事もあり、飛行機の免許取得は、大学3年生になった時に趣味として始めた事でした。大学での専攻はビジネス管理と情報システムでして、飛行機操縦の勉強はしませんでした。当時から感じていたのですが、飛行機操縦は、わざわざ大学で学位を取得しないと勉強できない物ではないと感じています。社会人としては、操縦ではなく、幅広い物事に対して知識豊富な人物、感性豊かな人物が求められていると感じます。よって、大学で勉強する事は、飛行機よりも、一般教養が大事だと感じています。逆に言えば、操縦ができる人は周りに沢山存在しますので、その他の事がきっかけになり、人生の先の事に繋がって行くのだと思っています。

さて、本題の、外国免許を日本の免許へ切替手続後に、日本の航空会社への就職方法を探す道、また、その方法に経済的な有利さがあるかどうかという点ですが、理想的なやり方を書いてみました。

海外で自家用単発機免許を取得
日本で自家用操縦士を取得するより、飛行機の運航費用が安いのは確実ですので、海外での免許取得は経済的だと感じます。米国でなくても、フィリピンや、マレーシアなどで取得した免許を日本の免許に切り替えができます。要はICAO参加国の自家用操縦士免許を、日本国の自家用操縦士免許に必要な飛行時間と経験を得た上取得すれば良いのです。日本の航空局で認められるログブックへの記載のやり方、また野外飛行の記録で保存する物を確実に取得してから帰国するのが無難です。


日本でJCAB自家用単発を、書面にて変換し取得
帰国後は、3月、7月、11月にある筆記試験に向けて勉強し、下記のサイトから学科試験の申請書類を購入し、提出します。外国免許の切り替えですので、法規のみの受験となります。
http://www.hobun.co.jp/ginou/gaikoku.html
合格後は、通知表と共に、上記のサイトに書いてある内容で、再び航空局に申請書類を提出します。場合によっては、ログブックの内容や申請書類の内容など、航空局の方から電話で詳しくお話しがある場合もあります。以上完了後に、日本国の自家用操縦士免許が発行されます。


海外で事業用操縦士免許を取得
日本の事業用操縦士免許取得に必要な最低飛行時間は、200時間ですが、第2段階を終えた人で、200時間を越している人は少ないかと思います。自家用操縦士取得直後は、40時間〜60時間程度の飛行時間を持った状態の方が多いと思います。そこで、60時間〜200時間までの間、何をするかという課題があります。米国の事業用の場合、最低でも120時間の訓練飛行、もしくは250時間の総飛行時間が必要になってきます。この間にできる事は、計器飛行証明を取得してしまうという考えもあります。が、海外で計器飛行証明を取得したとしても、JCABの計器飛行証明へ、書面のみでの書き換えはできませんので、第1段階から第2段階の様には進みません。米国の計器飛行証明を終えた時点で、総飛行時間80時間から110時間を想定すると良いと思います。米国のPart 141プログラムで、単発事業用操縦士まで取得した後に帰国し、日本の事業用操縦士の訓練を20時間程で終わらせるプランで行くのも一つのやり方でしょう。


日本で事業用操縦士資格を取得
海外で事業用操縦士を取得済みの場合、日本の事業用操縦士の訓練飛行は、野外飛行と離着陸のみの実技審査の準備となります。日本で他のマニューバーの訓練飛行をやらなくて良い分、お金のセーブですね。日本の飛行クラブや飛行学校でもこのような訓練飛行は実施してくれます。勉強資料と書類を入手し、筆記試験の勉強と受験申請をします。筆記試験合格後は、口頭試験と実技試験に向けての準備をします。この辺から、日本のフライトスクールにお世話になります。


日本でJCAB計器飛行証明を取得
日本のフライトスクールにお世話になります。第2段階の中で海外の計器飛行証明を取得済みの方は、全体像を把握している為、少しでも飛行経験が活かせるのではないでしょうか。日本の免許取得には、独特な細かい注意点がありますので、日本のフライトスクールから習いましょう。


海外で双発機免許を取得
日本で事業用単発、計器飛行証明まで取得した後は、海外で双発機レーティングを取得します。第3段階で、双発機の免許を海外で取得してしまうのも方法の一つですが、日本へ帰国の際、双発機の免許まで、切り替えをしてしまわないように注意です。双発機の資格をJCABの免許に一度追加してしまうと、5段階目の日本の計器飛行証明を、双発機で取得しないといけませんので、費用が倍増します。


日本でJCAB双発機レーティングに書面のみにて追加切替
書類取得後、ログブックの詳細と共に、航空局に提出しますと、双発機が事業用に追加されます。

上記を完了すると、JCABの事業用単発と双発機免許に計器飛行証明を追加となり、就職に必要な航空機操縦免許は揃うという事になります。もちろん、海外の免許も事業用単発、多発限定に計器飛行証明を取得した状態となります。日本での訓練飛行以外に必要な飛行時間は飛行機の運航費用の安い国で増やし、必要飛行時間を満たした時点で、日本の訓練飛行を行うというやり方です。他にも、日本の航空身体検査や、無線の免許取得の必要がある事をお忘れなく。

もちろん上記のケースは、海外での就職のみを頭に入れた場合は無意味ですので、日本の免許取得をする必要のない方は、海外で飛行教員の資格を取得後海外での就職先を探す、もしくは双発機の仕事に就き双発機の飛行時間を増やしながら、ATP(L)の取得を目指すのが早い方法だと感じます。

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日本ではまだ馴染みの薄いGeneral Aviation (ジェネアビ) 業界。海外ベースの、長距離ビジネスジェットのキャプテンが、空のお話をします。
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