☘︎︎
イチョウの木を見上げながら、四つ葉のクローバーを探していた。もう少しで見つかりそうだと思った。
今とても、幸せだと思う。
好きなアーティストに心底惚れて、人と「好き」を共有することが出来なかった私が、あくまで他人ですからと線引きをしながらも、人と多くの時間を過ごせるようになった。
だから、安心していた。
いつも誰かを捕まえては、その肩に自分を預けていた。弱さを晒すことなど容易い。私のことを晒せば晒すほど、他人は私の本当の弱いところなど忘れてしまう。だから分かり易く、弱さを武器に、人との繋がりを得ていた。
そうして過ごしていても、衝動は死んでくれない。他人との繋がりでは、この世に留める釘にならず。不意に顔を出して、今死ねと身体を動かそうとする。今死ねば幸せなまま、今死ねば、もうおしまい。衝動という化物は、死なない。
「希望」「幸福」「健康」「愛情」
四つ葉の1枚ずつに意味があるならわたしはどの葉を失ったのだろう。健康が蝕まれ、孤独が居座っているように思う。孤独は愛情と幸せの狭間で、色味を強くする。はたまた、「信仰」。私を掬う貴方が居ない孤独か。
四葉のクローバーの花言葉
「私のものになって」
「約束」
「幸運」
高望みは、身を滅ぼす。
つよく、ならなければ。
私を愛せるのは私だけ。ならば。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?