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今井恭子『ギフト ぼくの場合』小学館2020年[2021年中学入試頻出問題/背景説明・登場人物・あらすじ/急いで筋を確認したい中学受験生向け/あらすじ後半から一部有料

今井恭子『ギフト ぼくの場合』小学館2020年

 この物語は2021年に、

・慶應義塾湘南藤沢中等部
・サレジオ学院中学校

 で出題されました。


★背景説明

 ギフト〔Gift〕とは英語で「おくりもの」という意味。ここでは「神様からのおくりもの」、つまり人間が生まれつき持っている特別にすぐれた能力という意味で使われています。この物語の主人公はあるギフトを持っています。あらすじを最後まで読めばそれが何であるか分かるでしょう。


★登場人物


外山優太〔とやま ゆうた〕
 主人公。小学六年生。幼いころに父親からギターを教わっていた。今は小学校の五・六年生のうちやりたい子たちが集まった「不二見小バンド」に加わってリコーダーを吹いている。

外山美咲〔とやま みさき〕
 優太の妹。小学二年生。小柄でひ弱。

「母さん」
 優太の母親。優太が小学三年生のときに離婚する。

澤村常一〔さわむら じょういち〕
 有名なピアニスト。みなに「ジョー先生」と呼ばれている。優太の通う不二見小学校の卒業生で、不二見小バンドの指導をしている。

水谷〔みずたに〕
 ぼくの同級生で不二見小バンドの一員。中学受験をする予定なのにバンドにも参加してギターを弾いている。コンサートの花形。

梅本さん〔うめもとさん〕
 優太の家の近所の大きな家に住む女性。「ジョニー」という白い大きな犬を飼っている。


★あらすじ


 優太の父さんはギターが得意で、優太が小学校に入るとすぐに子供用の小さなギターを買ってくれました。優太は父さんが大好きでした。しかし、小学三年生のときに両親が離婚し、優太と妹の美咲は母さんと暮らすことになります。そのあとで父さんの勤める会社が倒産してしまい、母さんが子どもを育てるためのお金が送られてこなくなります。母さんは離婚した後には外で働いていますが、暮らしは楽ではありません。優太は何もかも父さんの身勝手さのためだと感じ、怒りのために父さんからもらったギターを壊してしまいます。優太はそれきりギターを弾かず、通っている小学校の五・六年生のうちやりたい子たちが集まった「不二見小バンド」にもリコーダーで加わっています。

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