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マイキット150 #000 レストア

おそらく小学校4年生だったと思います。学研から1964年に発売された紙製ケースで10種類の電子回路実験ができる初代マイキットを近所のおもちゃ屋さんのショーケースに見つけて買ってもらいました。
当時、学研からはバイメタル実験とか昆虫や花などを透明プラスチックで固めて標本を作るキットとか同じサイズの紙製ケースに入ったいろいろな実験キットが販売されておりそれらも買ってもらって遊んだ記憶があります。
それから5年生になって渋谷の東横百貨店(東急百貨店東横店)で50種類の電子回路が作れるマイキットオールマイティを買ってもらいました。
これはケースが木製で、蓋が紙製というものでした。
初代もオールマイティもペンシルロケットで有名な糸川英夫博士監修とうたっています。
しばらくして、当時通っていたお絵かき教室で偶然トランク型木製ケースのマイキットが置いてあるのを見たのです。教室といっても個人の家でしたので、お子さんの玩具がたまたまた置いてあったのだと思います。
蓋が開いてて、ICの文字が記憶に残っているので、マイキット150だと思います。欲しいなあと憧れをもって眺めていたはずですが結局おねだりをすることもなく時が過ぎてしまいました。

そして最近になって、たまたまマイキット150の未使用品を入手することができました。
ICはLSIとかではなく、ハイブリッドICです。
抵抗は厚膜印刷のようですが、ダイオードやトランジスタは部品をそのまま基板に搭載したものです。
1968年頃の発売ですので、未使用品とはいえ半世紀も前のものです。
木箱はニスがはがれて生地の状態になっているし、取っ手の革ベルトは切れており、パネルや部品を固定している木ネジとビスも錆びています。

とはいえ内部や付属のコード、取説等は綺麗な状態です。
幸運なことに部品も、スライドスイッチが接触不良なのとコンデンサの容量が狂っている以外は問題なさそうです。

というわけで、部品パネル、部品を外してシンプルグリーンで清掃。木製ケースは水性ニスで再塗装して木ネジ、ビスは新品に交換。
取っ手は、手持ちのものでちょうど手ごろな革ベルトがあったので交換。
スライドスイッチは接点復活剤で復活。
容量抜けの1000μ、100μ、10μ、3μの電解コンデンサと0.1μと0.05μのセラミックコンデンサを新品に交換。ただし、3μは3.3μ、0.05μは0.047μ。
あと250KΩの抵抗値が狂っていたので、接続を外して表に残したままパネルの裏に200Kと51Kの抵抗を取り付けでレストア完了。
いよいよ155種類の電子回路実験スタート。


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