見出し画像

まもなく始動から2周年を迎えるミスイ! 結成から最新作までを網羅したミスイ入門編にもなる5人の魅力が詰まった全員インタビュー!



☆ 今回、こうして取材をさせていただくのが初めてということで初心的なご質問となりますが、ミスイを結成してどれぐらい経ちますか。
柳 始動してからもうすぐで2周年です。
☆ 現在の情勢もあって、現段階でまだミスイのライブを観たことがない方や音源などに触れた事がない方もいらっしゃると思うので、今回はミスイがどんなバンドなのかを出来るだけ伝えられるようなお話をお伺い出来ればと思います。まずは結成の経緯とバンドのコンセプト的なものがあればお聞きしたいなと思うのですが。
柳 元々はドラムのLANA -ラナ-発進で集まったという感じですね。
LANA-ラナ- そうですね。
☆ 一番最初にLANA-ラナ-さんが声をかけたのは誰ですか。
LANA-ラナ- 柳ですね。元々住んでる所が大阪だったんですけど、バンドを組むにあたってどういう音楽性がとかそういうことよりも、誰とやりたいかって思って浮かんだのが彼一人やったんで。柳さんはその時、東京に居て、どないしたらバンド組めるかなあと思って「あ、上京しよ!」ってとりあえず上京したんですよ。それで呼び出して「柳さんとバンドやるために上京してきました」ってちょっと脅迫じみた事をしたのがきっかけで。笑
柳 脅迫だよそれ。笑
☆ 重いですね。笑
柳 重いですね。笑
LANA-ラナ- 今まで信じでくれてなかったんですよ。結構昔から「すごい好きなんすよ!」とか「一緒にやりましょうよ!」みたいな事を言っても「はいはい。」みたいな。
柳 元々知り合いだったんですけど、当時からこういうノリなんで。しかも僕東北出身なんですけど、東北出身者は基本的に関西の人間には心閉ざすんですよ。笑
一同 
柳 まず一旦シャッターを閉めて、そのグイグイくる感じをちょっと交わすじゃないですけど、そのノリでずっと一緒にやろうって言ってるんだろうなと思ってたんですよ。”上京しましたよ”っていうのも、ただ単に今大阪から上京して遊びに来ました。っていう意味で捉えたんです。そしたら「いや、何言うてるんすか。もう住みますよ」みたいな。
LANA-ラナ- もう住みましたから、だからバンドやろうって。柳さんとバンド組もうってなって、めちゃめちゃ早かったっすよ。一か月ぐらいかな。多分、その時、湊人とも知り合いやったんですけど、決めてから一か月くらいだったよね。「上京するわ!」って。
湊人 早かったね、確かに。
柳 何が怖いってバンドやる事になったから「じゃあ上京しなきゃな」っていうのが普通だと思うんですけど、勝手に一人で「柳さんとバンドやろう。上京しよ!」って。笑
LANA-ラナ- これがきっかけですね。笑
☆ 押しかけ女房ってことですよね。笑
LANA-ラナ- あっそうですね。笑
湊人 いい表現ですね。笑
LANA-ラナ- 柳さんがバンドをやろうとしてるんじゃないかって思ってたので。ドラマーって後ろじゃないすか。背中預けれるボーカルってやっぱりドラマー的には選びたいし、ボーカリストも肌が合うっていうか、ライブの煽りとかでも。そこで絶対一番「よっしゃ来た!」って思わせる自信みたいなのもあったんですよ。なんでとりあえず上京して一回やったらこっちのもんやなってちょっと思ってたのもありましたね。
☆ いいバンドを作る自信があったと。
LANA-ラナ- それは絶対ありました。納得させれるんじゃないかなってのは思いましたね。
柳 最初に本格的にやりたいって話をされた時に、「自分はこういうドラムが叩けます」とか「こういうキャラクターで、こうやっていきたい」とかじゃなくて、「僕とやったらあなた気持ちよく歌えますよ」っていうのを凄くアピールしてきて。そういうアピールのされ方って今まであまりされた事が無かったんで面白いなとは思ったんですけど。それで一緒にじゃあセッションでもやってみようかって事で、やってみたら気持ちええわって。
LANA -ラナ - ありがとうございます。笑
柳 僕も真剣に考えていこうって。
☆ 見事に実力で落とされたわけですね。
柳 ちょっとシャッターを開けたぐらいで。
LANA -ラナ - ちょっと開いた瞬間バァーンって引き上げましたね。笑
一同 
LANA -ラナ - それで一回セッションやってみようってTetsuyaもその時に一緒に出たんですよ。
Tetsuya どうやって誘われたかっていうのも全部覚えてます。連絡頂いて、やらない?みたいな感じで、ボーカルは柳さんだよって。
LANA -ラナ - その時はセッションでってね。
Tetsuya そう。僕は北海道出身なんですけど関西でずっとバンドやってて、その時から彼のドラムは知ってて一緒に合わせたことは無かったんですけど凄い良いプレイヤーだなってずっと思ってて一緒に一回やってみたいなと。ちょうどその誘いを受けたすぐ後ぐらいに北海道の実家に帰ってたんですよ。本番前に大阪にもう一回行って、スタジオで初めて柳さんとも顔合わせて、一緒に音をだして、これはなんか楽しそうだなって思ったら本番で凄い爆発したというか、”おぉこうなるか”みたいな感じになって、化学反応って言ったら大袈裟かもしれないですけど、互いの個性が良い感じに絡まって、セッション名義なんですけど凄く良いものができたんじゃないかって。その時、僕はバンドやるとかっていうのは考えてなくて、「いやぁ楽しかったねぇ、じゃあ俺北海道帰るわ!またね。」みたいな感じで思ってたんですけど、そしたら二か月後ぐらいにまたシチュエーションとかも覚えてるんですけど、実家の軽トラを運転してる時にLANA -ラナ -からLINEが来て「電話してもいいですか」って。実家が北海道の僻地なんで距離もあるし、どうしようかなって思ってたんですけど、その二か月後ぐらいに上京してまたスタジオに入って音出してみたらやっぱかっこいいなって凄く感じて、もう一回しっかりとバンドという形でやりたいなと思って、”ぜひ俺で良ければやらして下さい。”ってなった感じですね。
☆ 距離云々じゃないかもしれないですけど、一度北海道に戻られて上京してバンドを組むって重みもありますよね。
Tetsuya 田舎もんなんでドキドキしました。
☆ それだけこのバンドならいける、このバンド組みたいって。
Tetsuya そうですね。単純にやっぱ合わせて音がかっこよかったし、自分でやってても気持ちいし、出てる音を聴いてもこれは説得力があるんじゃないかっていうのを漠然とした感情ではあったんですけど、そういうのもあって一度きりの人生なんでもう一度やってみたいって素直に思った感じですね。
LANA -ラナ- 湊人も同時期というか、逆に彼は僕の方にアプローチしてくれてたんですよ。
湊人 一緒にやりたかったんです。笑
一同 
湊人 前のバンドでサポートで叩いてもらった時も入ってもらいたいって思ったほど、一緒にやりたいなって思ってて。そのタイミングで誘ってくれて。
LANA -ラナ- 誘ったっていうか、”一緒にやりたい”って言ってくれてたのは、ほんまなのかなっていうのがあって、「ちなみに上京ってできる?」って電話したんすよ。”するするするする!!!”みたいな感じで早かったよね。
一同 
湊人 そう、すぐすぐ。笑
LANA -ラナ- 関西組はめちゃめちゃ早かったんですよ。”やるやる!行く行く!”みたいな感じで。笑
湊人 音合わせしようぜって、一か月以内に。笑
LANA -ラナ- そう。一か月以内で上京してね。笑
Tetsuya 北国の人間にはちょっと考えられないスピードで。笑
LANA -ラナ- そう、先にてっちゃん(Tetsuya)に声掛けたはずなのに、めちゃめちゃ早かったんですよ。
湊人 いやチャンスは逃すと次やってくるとは限らないんで。
☆ それだけ一緒にやりたいと。
湊人 やりたかったです。 
天音 僕が最後なんすけど、元々のきっかけは僕の前のバンドのドラムをサポートしてもらってて、そのバンドがもうちょっとで終わるかもしれないみたいな話をしたときに声をかけてもらったんだよね。でも僕はスッパリやめて普通の男の子になろうと思ってたんです。だから結構渋ってたんすね。バンド人生で大変だった時の思い出とかも強く残ってたりするんで、楽しいとか良い思い出もあるんすけど、やっぱりまたしんどい思いもちょっとなぁ…みたいなのもやっぱ残ってたりもして、ちょっと落ち着こうかなって思ってたんです。でも色々渋ってるうちに全部環境が揃ってて、もう最終的に入るだけになってたんですよ…
一同 
☆ 行くか行かないかだけですもんね。笑
天音 そうっすよね。笑
LANA-ラナ- なんか特別な事しろとか言ってないですよね。
天音 もう僕が最後のピースみたいな、後もうハマればもう全部出来上がるというのを言われてしまい、”そっかぁ…”って。笑
一同 
天音 結構それが響いて、人生一回きりだし最後に賭けてみようかなぁって。それで”やります!”って言ったら「実は上京してもらわないと…」みたいな感じになって”え、上京?”ってなっちゃって。笑
☆ 当時はどこに…?
天音 地元の仙台に居て。ずっと仙台から東京行き来するようなバンドをやってて、ほぼ仙台には居なかったんですけど。その感覚もあるんで、距離あってもなんとかなるかなぁみたいな感じではあったんですけど、「上京してもらって、近場で」みたいな…
☆ 一人だけ仙台ってわけには…
LANA-ラナ- それはねぇ。
天音 結構一人でいろいろなところを飛び回ってることあったので、なんとかなるって感じだったんですけど。「いや」って感じになったんで、1か月後ぐらいに上京してやっと今落ち着いてきた感じです。
LANA-ラナ- バンドを組むにあたって、自分の中でバンドのピラミッドがあって、ドラム、ベース、ギター、ボーカルみたいな。柳さんが一番かっこよくセンターに立てるメンバーじゃないとダメやったんすよ。天音さんが基本的にメインコンポーザーなんすけど、天音さんが書く曲を歌わないと一番かっこよくなられへんし、湊人はハモリを生声でやってくれるんすけど、彼がいてくれないと輝けないし、Tetsuyaと僕の2人でそこを支えれないと柳さんを一番かっこよくできないので、全員が入ってくれないと自分の中ではもうダメやったんすよ。他の人ではダメやったんで上京してもらわな困ると。
天音 それも言われました。(笑)
LANA-ラナ- 
柳 困るって。笑
LANA-ラナ- 天音さん声掛けたのも、もう一個理由があって、柳さんが”好きなギタリスト”っていうのも聞いてたんですよ。
柳 元々、僕の推しの後輩だったんですよ。でもやっぱり東北人同士なんで、あまり言えないじゃないですか、恥ずかしくて。”好きやで”とはあまり言えないし。多分、僕の思いもあんまり伝わってない。それで、LANA-ラナ-を通じて、天音さんに入って欲しいって。
LANA-ラナ- 変な三角関係みたな感じになってましたね。
湊人 でも、関西色強くなりすぎて、柳さん居心地悪くなっちゃわないかなって心配もあったから、入ってくれて凄い助かった。
LANA-ラナ- あ、それはちょっとあった。
一同 
柳 東北の血がやっぱちょっと欲しかった。笑
一同 
☆ まぁ、そういう意味でも安心できる存在ですよね。
柳 そうですね。


☆ ミスイというバンド名はどこからきたのでしょう。
柳 最初にバンドのコンセプトを決めてて、これはみんなに付き合ってもらう形になるんですけど、僕が表現しやすい事ってなんだろうって考えた時に、「弱」っていうキーワードがありまして、その”弱い”って所を表現するバンドにしようって思ってたんですよ。その弱さを象徴する言葉である”自殺未遂”という言葉から、カタカナ3文字で”ミスイにしたい”っていうよりは”するから”って。
LANA-ラナ- ほんまにさっきも言ったんすけど柳さんがやりたい表現を100出来る環境を作って、そこにプラスアルファで110なり、20なり出来る環境を作るバンドやとは思ってたんで、もうやりたいこと全力でやって下さいって。
☆ リリースは現段階で結成からミニアルバム1枚とシングル2枚を発表されていますね。ライブも含めて、表立った活動をコロナ禍でも積極的にやられているイメージがあります。
柳 じっとしてるだけじゃ何も始まらないしなっていうのはいわゆるコロナ禍が始まってからもありましたね。何ヶ月単位でライブハウスも閉まってたりとかバンドも動けないでっていう状況で、本当にできることを少しずつやってかないとこのまま本当に風化しちゃうし、何も無くなっちゃうから少しずつでも動けるような状態の時は動きませんかって事で、そこはみんなメンバーと結構気持ちをね。
LANA-ラナ- そうですね、一人一人の意見を聞いて話し合いをして、しっかり同じ方向を向いてやろうって事で。みんなが守りたい居場所を無くすことは絶対したくないっていうのが第一の気持ちで、自分ら動き出して半年経つかなぐらいの時だったんですけど、本当にちょっとずつ、上がり出してた時で、初めて出したCDが全部売り切れてセカンドプレスも売り切れそうとかで、ワンマン発表した時もソールドアウトしてとか、凄い良いタイミングだったのにそのワンマンが出来ずに終わって、そのまま何か月っていう状況やったんで。お客さん的にも自分ら的にもなんかどうしていいかわからない部分はあったんですけど、守りたいじゃないっすけど、そこは絶対なんとか足掻かないとっていうのはありましたね。
☆ 今もお二人からお話があったように予定していたスケジュールが思い通りにできなかったことって沢山あると思うんですけど、他のメンバーの皆さんはその当時どんな思いでしたか。
Tetsuya ライブができなかったりとか、このコロナの問題はセンシティブな問題じゃないですか。何が正解か不正解かとかってのは一概に言えることではないと思うんですけど、純粋に去年の3月から6月ぐらいまでほぼ生でお客さんいれて演奏ができなかったと思うんですけど、自分一人だったら答えがなかなか見つけられなかった中で、メンバーのみんなと話してミスイが出来る事として、コンセプト的にこんなこと言うのもあれですけど、応援してくださる方々に元気になってもらいたいというか、”ライブやりたいよね”って、なんかシンプルにそう思ったっていう感じですかね。
天音 一日一日ごとに状況がどんどん変わっていっちゃったりしてたんで、”本当にどうしよう”みたいな感じに、”どうしたらいいんだろう”みたいな思いが強かったですけど、先のことを考えれば考えるほど、、何も分からないっていうか、だからこそ本当今できることをちゃんと考えてやっていこうって、強く思ったというか、ライブはできないけど、そうじゃないことをやっぱ今しっかりやるべきだなって思ってみんなでその当時からやり始めた事もあったりするので。
☆ 具体的にはどんなことをやり始めたのでしょう。
天音 僕らはアーティストでもありエンターテイナーでもあると思うんで、表に出てるときはエンターテイナーとしてお客様を楽しませたりとかもあるとは思うんですけど、裏方として作曲だったりとか、今はSNSだったり昔と違ってうまく活用してく時代になっていると思うので、ライブだけじゃなくて、そういうところも強化していこうかなみたいなことですかね。やっぱやらなきゃなって自分自身見つめ直したじゃないですけど、一呼吸おいてこれもやっていこう、あれもやっていこうっていうのも見えたかなっていうのはありますね。
湊人 最初の多分3、4か月とか半年くらいはコロナ禍なんてどうしていいかわかんなかったと思うんですけど、僕らも同じような思いで試行錯誤してた時期もあったんですけど、ただただホームページのスケジュールを中止、延期、中止、延期って続いてるのが衝撃で、やっぱり悔しくて、早く回復したいな思いながらも、今じゃないって思って魂を燃やして熱を絶やさないように気持ち込めてたんですけど、徐々に状況が変わってきてライブハウスって結構目の敵にされてたところあるじゃないですか。でもやっぱりライブハウス側がルールをちゃんとしないとってして早く対策してくれたおかげで他の飲食店とかよりも早かったのかなって思うんです。だからこそ今こうやってライブできてるのかなと。イベンターとかライブハウスがちゃんとルールづけてやってくれるから、僕らも動き出せたんじゃないかなと思って感謝してますね。
☆ 確かに。1年前じゃ考えられないくらい今ライブハウス言われないですもんね。
柳 そうです。最初のきっかけの1つだっただけで、どうすると感染するかとか予防できるかていうある程度明確になってからは、むしろ我々優秀なジャンルじゃないのかなぁと、凄く。これやったら危険とか今得策ではないということは、多分世の中の人がイメージしてるよりもヴィジュアル系ちゃんと考えてやってるし、こういうことがきっかけでその辺ももう少し評価されたらこのシーンの熱量も上がるのかなとは思います。
☆ 確かにそうですね。それだけ大切なところ、時間を守りたいっていう気持ちもやっぱり皆さん強いですよね、きっとやる側も見る側も。ちゃんと守っていきたいっていう気持ちの現れかもしれないですね。
続いて、これまでの作品についてもお伺いしたいと思います。まずはミニアルバム「燃えるゴミ」ですね、なかなか今は手に入りづらいアイテムになっていますが。
柳 そうですね、おかげさまで。
☆ ここからミスイがはじまるぞっていうアルバムだと思うのですが、どんな作品になってますでしょうか。
柳 そうですね。今聴くとやっぱり初期衝動っていう感じが強いですかね。その”弱い”っていうコンセプトをいかに伝えるかっていうのを歌詞でも意識して書きましたし。今だにライブのラストを飾る「焼却炉」っていう代表曲が入っています。あの曲は最初にできた曲なんですけど、その存在感はやはり今聴いても群を抜いてると思いますし、きっとこのまま何もなく完売して終わりってことにはならない作品なんだろうなって今思ってます、今後また何かがあるんだろうなって。
☆ そして、1stSINGLE「バカ」の発売となります。タイトルのインパクトも良いですね。
柳 ありがとうございます。この曲は出だしで「バーカみたーい♪」というフレーズから始まるんですけど、そこが一番最初に自分の中で出てきて「バカ」ってシンプルにつけたタイトルですね。「燃えるゴミ」の時もそうだったんですけど、誰でも知ってる言葉で且つインパクトがあってっていうのを活動序盤では割と大事にしてたところがあって。
☆ 確かにミスイは歌詞もそうですが、ひとつひとつの言葉のパワーが強いものが多いですよね。
柳 あ、それは嬉しいです。その曲のキーワードっていうんですかね、”一言で表すなら”みたいなのを割と意識して書いてはいますね。
☆ 他の皆さんどうですか。少し前の作品になりますが当時を振り返って。
LANA-ラナ- 「燃えるゴミ」って「遂行」っていうSEがあって、最後の曲の「花吹雪」で終わってるんですけど、この作品は一曲ずつじゃなくて、曲間とかも凄い全員でこだわって、ひと作品として作ったミニアルバムなんですよ。自分の中ではシングルでそれを出せたらめちゃめちゃえぇなって勝手に思ってたんですよ。それが「バカ」っていう作品でもできたなっていうのは凄い感じましたね。”シングルでもできるやん!”って。凄い感じた記憶があります。
☆ そして現段階で発売されている作品としては最新作となります「呼吸」です。この表題曲は綺麗なメロディとドラマチックな歌詞が印象的な曲ですね。
柳 これまででお客さんのミスイのイメージが徐々に固まりつつあるかなと思ってた時期だったんで、一回それを外して尚且つ本当は得意だったよこういうのっていうのを出そうかなと思って出した作品ですね。
☆ こんなこともできるよみたいな。
柳 そうですね。天音さんに”古き良きなヴィジュアル系”を作ってくれってお願いしました。
天音 結構今まではゴリッとしたギターサウンドで激しいドラムでシャウトがあって、重低音でっていう最近のヴィジュアル系っていうんですかね、そういうのを自分の中でも作るのは得意なんですけど、こう聴いてて熱苦しくなっちゃう部分というか、なんか聴き慣れ過ぎたっていう部分もあったんで。ミスイはギター同士で得意なプレイが全く違うというか、僕は激しいズンズンみたいなのが得意なんですけど、綺麗なクリーンサウンドとか全く弾けないんですよ。でも、湊人は艶やかというか幻想的なギターが凄い得意なんで、そういう部分を引き出しつつ、各メンバーの今までの作品の中で出してないような部分を引き出せるように今までにないテンポ感や今までにないアプローチを今の時代風に昔っぽいのを持ってきて捏ねくり回しました。だから昔からヴィジュアル系が好きな人達が聴いても最近好きになった子たちが聴いても耳に馴染むように頑張りましたね。
☆ カップリングは打って変わって激しい楽曲「いないいないばあ」ですね。タイトルもミスイらしくインパクトがあります。
柳 「いないいないばあ」ってデスボイスする人、多分今までいなかっただろうなと思って、”よしやったろ”って。自分が「いないいないばあ」って叫ぶ画と楽器隊がそれに合わせて「いないいないばあ」ってコーラスをする画まで見えてきて、確か電車かどっかでニヤニヤとしてしまいました。「いないいないばあ」はオモロイぞって。
☆ 完全にミスイを楽しんでますね。
一同 
 二曲目の「理想のカノジョ」も”めんどくさい”っていう言葉が繰り返されてたり、全体的に歌詞もインパクトがありますね。
柳 はい、良かったです。凄い、褒めてくれる。
一同 
☆ ちゃんと柳さんの言葉が残るんですよね。
柳 ありがとうございます。
☆ 皆さんは柳さんが書いてくる歌詞についてどんなイメージをお持ちですか。
LANA-ラナ- 自分はいつも度肝抜かれるというか、自分も曲書くのでメロディとかをつけたりするじゃないですか。なんとなくどういう歌詞になるのかなとか考えたりするんですけど、全然違うものがやっぱ毎回毎回くるなっていうイメージですね。
柳 でも、このバンド全然歌詞の事誰もコメントしないですよ、普段。
LANA-ラナ- いや、流石に「いないいないばあ」はツッコミましたね。
一同 
LANA-ラナ- 柳さんしかできないなぁっていうのは思いますね。
Tetsuya 歌詞もそうなんですけど、メロディも結構柳さんがつけてくれることが多いんですけど、例えば「いないいないばあ」でいったら、Bメロは楽器隊としてはキャッチーなメロディが出てきそうもない感じのダークなプレイなんすよ。ドラムは重たいしベースもギターもあまりキャッチーな音づかいで弾いてないみたい。そこでこんなキャッチーな歌メロが出来上がるんだって狂気的なものをちょっと感じましたね。
一同 
柳 褒められてないよ。笑
LANA-ラナ- でもわかる、ホンマに。笑
Tetsuya 歌メロだけを聴いたら結構可愛いメロディだと思うんですよ。ただバックめっちゃゴリゴリやでみたいな感じの。それが凄い。笑
柳 伝わって良かった、可愛いメロディって。
LANA-ラナ- あれ、オルゴールで聴いたら泣けますからね。笑
一同 


☆ そして7月には最新作「汞」が発売します。今、現段階でどんな作品になりそうでしょうか。
柳 “弱い”っていうコンセプトはもちろん根底にあるんですけど、そこから少し強さを求めるというか、ただ弱いだけじゃなく、一歩踏み出そうというか少し前を向くような歌詞になってて、曲調的には割と跳ねたリズムのミスイとしては遊び心を出したような楽曲になりますね。夏のリリースということで、衣装のビジュアルイメージ的にも結構”涼”を感じるというか涼しげで、色味的にも白基調でちょっとびっくりするかなと。新たな”弱”の方向性ですし、このご時世なんで今しか書けないような歌詞になってますね。
LANA-ラナ- 今までと比べるとドラマーとしての自分らしさがかなり出せたと思います。どれだけ土台で好き勝手遊んでいてもそのままのグルーヴ感だったり自分の意図を汲み取ってしっかりと音を重ねてくれたのでそれがまたミスイの新たな一面を出せたんじゃないとも思えました。どんな曲でも4人が音を出してその上で柳さんが歌えばミスイになる。ということが改めて感じられるそんな作品ですね。
天音 サウンド面ではミスイサウンドの軸はブレないようにポイントは押さえつつ、今回チャレンジ的な意味を込めて絶対に使わないと決めた音だったり、ギタープレイだったり、今までに使ってない音色だったり、僕なりの遊び心を散りばめてみました。なので過去の作品と比べるとかなり新鮮味があるんじゃないかと思います。
湊人 今までの様な音使いももちろんあり、今までにない音色使いでもう1つ空気感に広がりをみせれる作品に仕上がるんじゃないかと感じてます。音が塊でパワフルに真っ直ぐ伝わる様なイメージを基盤に少し透明感のある音色を加えて彩りを添えてます。みんなの心に届けば良いなと思ってます。
Tetsuya 過去作品ではどちらかと言うとフレーズ感が全面に来ていると思うんですが、今作はよりリズムと音色を意識したサウンドで楽曲をプロデュース出来るよう意識しました。タイトルトラックはハネ感のあるリズムなんですがこういうのはウチのリズム隊の得意技だと勝手に思っています。聴いて下さる方の気持ちを高揚させる楽曲が揃ってると思いますよ。


☆ 最後に今後の活動への意気込みとメッセージをお願いします。
Tetsuya ニューシングルも発売されて、2021年も後半戦に入っていくので、どんどん姿形を変えていろいろなものを掲示できたらなと思います。あとfiveStarsがある名古屋でももっとミスイのファンの呼び名である新しい”弱虫”たちをどんどん見つけていきたいなと思ってこれからも精力的に活動していくんで是非ライブに足を運んでいただければなと思います。
湊人 新しい音源も出して、よりミスイのいろいろな一面というか振り幅をみんなに見せていけると思うので、僕らもそれを楽しみながら、みんなと楽しんでいけたらいいなと思ってます。
天音 いい意味でこれからもどんどん期待を裏切っていって、みんなにとって刺激的であるバンドで居続けたいと思うので期待していただいて、これからも応援していただけたら嬉しいです。
LANA-ラナ- みんなも言ってるんですけど、期待値上げても、ハードル上げても全然良いぐらい、やっぱやりたい事やるべき事ってみんなホンマにまだまだいっぱいあって、本当にどんだけ時間があっても足りないくらい、みんな一人一人ができること、やりたいことがいっぱいあるんですよ。これからの無限の可能性が広がる次回作も新たな第一歩だと思うので、楽しみにしていただけたらいいなと思います。出来ることをしっかりやった上でみんなとの居場所を守るためにこれからもメンバー5人で力を合わせて頑張っていきますのでよろしくお願いします。
柳 僕らもうすぐ2周年なんですけど、割と僕らはマイペースに無理をせず頑張りすぎないで活動してこうって最初のテーマでありまして。やっぱバンドの活動として今勢い乗ってますっていう見せ方も大事だとは思うんですけど、それで加速しすぎた時って止まらなきゃいけない時にもう一気にすっ転んでしまって更に立ち上がれなくなってっていうのを沢山見てきたんで、一年、二年で急激にドカンと大きいことやって、終わりっていうバンドにはしたくないので、もしかしたら他の今勢いのあるバンドさんとかと比べてちょっと見劣りする部分があるかもしれないですけど、それは着実に1歩1歩進んでいくための僕らのある意味作戦でもあるんで、僕らと一歩一歩一緒に寄り添って進んでいけたらなと思っています。例えば脱退が繰り返されて疲れちゃったなっていうバンギャルちゃんとか、一緒に歩いていきたかったのに勝手にどんどんあいつら売れちゃってみたいに寂しがってるバンギャルちゃんはミスイはしっかりと向き合って、少しずつ一緒に歩いていけるバンドだなと思うので、本当に安心してついてきて欲しいなと思います。退屈はさせません。今後もよろしくお願いいたします。


「FIVESTARS MAGAZINE 002」冊子版 発売中

ご注文はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?