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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論594」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第17号(2005.3.25発行)「見えないサービス(商業アドバイザー・小柳剛照」1~※名称等は当時、一部文章省略

一般的にはサービスは、お客さまに見えるように提供することで、それがサービスであると認識してもらえるものです。
もしサービスが見えにくいなら、あえて見るような演出をすることだってあり得るでしょう。

例えばレストランで、次のように尋ねるお客さまがいたら、ウェイターはどのように答えるべきでしょうか。
「今日のメニューにはないようだけど、できればアワビのステーキが食べたいんですが」

有能なウェイターなら、食材の在庫は頭に入っています。
そしてもしも、冷蔵庫にアワビがないことを知っていたら、「申し訳ございません。アワビは、本日は用意しておりませんので」と即座に答えることもできます。
でも即答しないで「しばらくお待ちください」と言って、いったん厨房に足を運び、戻ってきて次のように言ったらどうでしょう。
「申し訳ございません。ただいま確認してまいりましたが、アワビは品質のいいものが揃わないので、本日はメニューから外したとのことです。でもシェフに聞いたところ、アワビのステーキをご注文なさるほどのお客様なら、〇〇なら喜んでいただけると思うので、そちらを是非お勧めしたいと申しておりました」

これならお客さまも、十分に納得できる応対ではないでしょうか。
厨房にわざわざ足を運び、シェフと会話し、戻ってきて代替案を提示するというサービスを、お客さまに見える形で示したこと。
それが満足を生むものです。

しかし、このような見えるサービスとは反対に、見えないサービス、お客さまが気付かないサービスというのもあります。
そしてもしも、お客さまがサービスのあることにまったく気付かずに、「ここはとても快適に利用できるね。なぜだか分からないんだけど」と言ったとしたら、それはすごいことだと思いませんか。

~ここまで~

伝統的なマーケティング上の解釈において、サービスには4つの特徴があると分類されております。

①無形性・・・サービスにはカタチも在庫もない。
②同時性・・・サービスが生産されたと同時に消費している、サービスの需要と供給が同時に行われる。
③変動性・・・全ての顧客に同じサービスを提供することが困難で、顧客によって、スタッフの対応などの条件が変動する。
④消滅性・・・カタチに残らず、サービス終了とともに消滅する。

このような特徴を踏まえると、記事のようにサービスを認識していただけるよう見える化する、その場その場での即応的な個別判断レベルを上げるといった取り組みが必要なことが分かります。

フィットネスクラブにおける提供サービスも当然ながら該当するわけでありますが、この観点で不都合がないよう整えることはもちろん、トレーニング等指導・アドバイスの効果は即効的ではなく、遅れて発現するという特徴もありますので、その点を踏まえてのガイドも必要になってくると思います。

お読みいただきありがとうございました。

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