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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論459」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第9号(2003.11.25発行)「シェイプス30はカーヴスを超えられるか」1~※名称等は当時、一部文章省略

シェイプス30は、今年1月、ミシガンでワールドジムのフランチャイジーとして高い実績を残していたカルロス・ベイビニ氏とクリスチャン・ベイビニ氏兄弟によって設立された。
設立以来、既に15社が加盟し、40以上のクラブがオープンする予定となっている。
ベイビニ兄弟は、臆することなく目標を次のように語る。
「今年以内に100店舗をオープンし、年間のロイヤリティ収入を200万ドル(約2億4000万円)にし、2007年には年商2500億ドル(約30億円)、営業利益率50%を目指します。そして2年以内に契約社数を100にし、それを基盤にカナダや欧州、ブラジルなどに進出することを目標にしています。」

業界識者にもベイビニ兄弟の成功を疑問視する人は少ない。
というのも、同兄弟はワールドジムのフランチャイジーとして2001年には300あるフランチャイジーの中で「ベストオペレーション」賞を得るほどの実績を挙げているからである。
問題はどこまで成長できるかだろう。
彼らが選んだビジネスモデルは他企業が既にその有効性を実証しているものに似ている。
しかし、同兄弟は他のフランチャイザーよりも優れたモデルであると自信を見せる。

シェイプスインターナショナルを立ち上げるに当たって、ベイビニ兄弟は女性専用というニッチマーケットに狙いを定め、実質上、先行企業であるカーヴスに挑戦を挑み、それを超えるモデルを作り上げようと考えた。
女性専用クラブは既に何年も業界に存在しているが、カーヴスが10年前に設立されて以来急成長を遂げ、今や「カーヴス」は「女性専用フィットネスクラブ」と同義語のようにまでなっている。
カーヴスは現在全米50州とカナダ、欧州、メキシコに合計5400クラブをフランチャイズ展開し、会員数は200万人、年間売上高は7億5000万ドル(900億円)に達している。
IHRSAグローバルトップ25社でもフランチャイズ企業の最大手としてランクされ、米国「アントレプレナー」誌によると、現在フランチャイズ企業として世界一の成長率を誇っている。

~ここまで~

現在のシェイプス30については、次回、触れるとしまして、日本でもカーヴス同様の女性専用サーキットジムを展開している企業は多くあります。

そもそも日本で最初のサーキットジムはJサーキットというブランドですし、国内でカーヴスジャパンが設立された時期には、タニタのフィッツミーやアルペンクイックフィットネスなど名立たる企業が同業態にチャレンジしております。

そしてその後、カーヴスは国内で2000店舗を達成するなど、スケール化に成功した一方で、上記3ブランドは30店舗前後に留まる結果となっております。

外目にはほとんど差が無いように見える業態でもやはり、この辺りは非情な世界であることを実感させられます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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