「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論866」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第43号(2009.7.25発行)「ニッチプレーヤーの魅力ー低価格路線のフィットネス・フランチャイズ躍進の背景」3~※名称等は当時、一部文章省略
潤沢な資金
ニッチクラブは、大型の多目的施設と比較すると、初期投資、運営メンテナンス費用ともかなり低く抑えることが可能である。
そのため、起業家・フランチャイジーにとって手掛けやすく、不動産ディベロッパーの観点からも魅力的である。
こうしたクラブの多くは、住宅地に近接する小規模のショッピングモールや、郊外型のビジネスパークに立地している。
ディベロッパー側も、知名度の高いフィットネスブランドが出店することで、人の流れができ、同じ敷地内のレストラン、カフェ、クリーニング店などとのシナジー効果により、大きな集客効果が見込めることに期待を寄せている。
このような好条件に加え、エニタイム、スナップ、プラネット、カーブス各社は、それぞれ、フランチャイジーに対して個別に、出店地選定や資金調達のサポートを提供している。
「現在のような景気局面においては、フランチャイジーの資金調達は容易ではありません。しかし、カーブスでは、一定の基準を満たしたフランチャイジーに対しては、資金援助を行っています」とカーブス創業者かつCEOのG・H氏は語る。
「ちなみに、我々が進出している70ヶ国において、カーブス店舗を出店するのに必要な資金は5万ドル程度です」と同氏は付け加える。
プラネット・フィットネスのM氏も以下のように語る。
「プラネットでは、様々な金融機関と協力して、資金援助を行っています。金融機関の多くは、プラネットのビジネスをローリスクとみなしており、プラネットのフランチャイジーに対して好意的です。プラネットの典型的なクラブ(会員数7000名、敷地500坪程度)の場合、初期投資は120万ドル程度です」と同氏は説明する。
~ここまで~
現在、日本で展開する24時間ジムに関するフランチャイズ契約の詳細は分かりませんが、一般的にはフランチャイジーが経営リスクを取るため、当然ながらシミュレーション通りの集客が出来なければ、投資回収はままなりません。
パンデミック以降のフィットネス参加率減少に伴うマーケット・ボリュームと国内フィットネス施設(特に24時間ジム)の増加状況をみると、明らかにオーバーストアであるとアバター近藤は考えており、今後、フランチャイズ企業とフランチャイジーとの間でトラブル増加が懸念されます。
お読みいただきありがとうございました。
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