「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論471」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第11号(2004.3.25発行)「コラボレーション」11~※名称等は当時、一部文章省略
5.コラボレーションの実際
(2)プログラム開発者とのコラボレーション
セントラルスポーツが日本フィットネスヨーガ協会とのコラボレーションにより開発し、2003年4月より全国の同社クラブで展開している「ナチュラルヨガ」も同社でトップクラスの集客力を誇る人気プログラムとなっている。
両社のスタッフ同士がプロジェクトチームを組み、ヨーガの基本動作や呼吸法をよりナチュラルで行いやすいようにアレンジしプログラム化し、合わせて音楽も作った。
このプログラムはクラブで提供されているだけでなく、一般生活者向きにビデオ化もされ、「東急ハンズ」や「ロフト」などで販売され、上々の売れ行きを見せている。
セントラルスポーツは子ども向けのプログラム開発でもコラボレーションを行っている。
ホリプロと組んで2002年10月から「セントラルウェルネスクラブ志木」で子ども向けにエンタテインメントスクールを実施している。
ホリプロから講師の派遣を受け、1年間でダンス、歌、表現を学んで貰うという試みであったが、定員とした30名はすぐに一杯になった。
期限の1年が過ぎ継続の確認をしたところ、なんと29名が「そのまま残りたい」とのことだった。
人気の秘密は一流講師陣の高い技術力と指導力にある。
講師陣にはヒップホップダンスの世界選手権で2年連続優勝しているダンサーやNHKの歌のお姉さんを起用している。
父兄の評価も上々で、「引っ込み思案だった子が人前で話せるようになった」、「表情が豊かになって社交性が出てきた」といった声が聞かれるようになったという。
現在、水平展開を睨んで仕組みを両社で検討している最中であるというが、少子化と子ども向けスクールが多様化している環境下、こうした付加価値の高いスクールを開発~提供していける組織能力は、今後とも強みになるだろう。
~ここまで~
セントラルスポーツについても、記事当時、属しておりましたので、実際の状況を歴史的に評価すると、「ナチュラルヨガ」は全国店舗で大々的にリリースされ、数年間はある程度、人気プログラムであったと思いますが、次のアイテムに主軸が移ると尻すぼみになってしまった現実があります。
またホリプロのエンタテインメントスクールについても、両社がうまく折り合わなかったのか分かりませんが、水平展開といえる状況は生まれませんでした。
前回も記しましたが、この種のコラボレーションは、数年間しか持続できないことが多いので、最終的には中長期視点で評価されるべきことだと思います。
当時のセントラルスポーツ社はコラボレーションラッシュといった状況でしたので、良くも悪くも数多く生まれては消えていく流れであったと振り返れます。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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