「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論382」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第7号(2003.7.25発行)「団塊世代を狙え」3~※名称等は当時、一部文章省略
Ⅰなぜ団塊世代なのか
どうだろう。
フィットネスに関連した消費の主体として団塊パワーは十分期待できるのではなかろうか。
我々は今から団塊世代にターゲットしたマーケティングに取り掛かっていく必要があるのではないだろうか。
この世代を捕らえることに成功すれば、ぐんとマーケットの深耕を進められるはずだ。
社団法人日本フィットネス産業協会(FIA)が調査したデータや大手企業のデータを見ると50歳以上のフィットネス参加者が近年徐々に増えて来ていることが伺える。
また、アメリカの統計をひもとけば、ベビーブーマーの参加の伸びによって、不況の今でもアメリカのフィットネス人口が増え、業界が活況を呈し続けていることを窺い知ることができる。
Ⅱ団塊世代マーケティングで注意すべきこと
人口規模は最大、お金もある、時間もある、新しいライフスタイルに抵抗がない、健康的な生活を求めている、という団塊世代はフィットネス業界にとって打ってつけのターゲットであるかのように思える。
だが、少々注意しておかなければいけない点もある。
この世代の男性は意外としまり屋なのだ。
今の団塊世代の収入は現在60歳代前半の人たちが50歳代前半だった時のそれよりも月あたり13,000円も多いのに、支出は4,000円しか伸びていない。
2002年の収入は前年比で2.1%減少している。
また、小遣いも10年前と比べると2万円も減ってしまっている。
10年前の環境と現在の環境の違いも考慮しなければならないが、団塊世代は今ことさら消費に慎重になっている。
価値あるものへの投資、納得できる、あるいは説明できる買い物しかしなくなってしまっている。
というよりも、実態は長い会社生活に馴染んでしまい、個人としての生活の楽しみ方、お金の遣い方が分からなくなってしまったといった方がいいのかもしれない。
つまり、供給者側がきちんとマーケティングしないと、せっかくの機会も掴み損なってしまうということだ。
団塊世代の特徴の把握や団塊世代マーケティングのベストプラクティスを検証する中で、巧みなマーケティングー集客から定着までの仕組みづくりーを構築しなければならない。
~ここまで~
アバター近藤の父親は、団塊世代の2歳上ですが、記事に近い状況を感じてきました。
高度成長期からの長い会社生活の中で、消費者としての活動が乏しかった為、電化製品や車といった生活必需品には興味があるものの、サービス消費といったものには積極的でない傾向があるように思います。
団塊世代でフィットネスクラブに参加されている男性は、その中でも行動的な方々と言えると思いますが、多くは黙々とトレーニングし、ロッカー内で誰とも会話せず(パンデミック以前から)、お風呂に入り静かに帰っていくという姿をよく見かけます。
そう考えますと、非参加者層はそれ以上である可能性が高いので、その方々が長く快適に生活していく為には、フィットネスクラブが必要な存在であることをまず伝えなければならないと思われます。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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