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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論483」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第11号(2004.3.25発行)「コラボレーション」23~※名称等は当時、一部文章省略

5.コラボレーションの実際

(6)自治体・地域コミュニティなどとのコラボレーション

同様なコラボレーションは経済産業省によっても企画されている。
このほど同省は地方自治体や医療機関、フィットネスクラブなどが地域で一体となって健康サービスを提供することを支援することに決めた。
今年4月から対象事業を公募し、審査後10件前後に絞り込んで、各事業に1~2億円を交付するという。
これもフィットネスクラブにとっては嬉しい情報だ。

学校とクラブのコラボレーション事例も見られる。
欧米ではクラブがよく地元の学校や消防署などに古いマシンを寄付したり、生徒がクラブでインターンとして働くといった取り組みが見られるが、日本でも同様な取り組みは見られる。

セントラルスポーツは、2001年4月から慶応義塾大学湘南藤沢校の学生に、クラブスタッフが非常勤講師として登録して、クラブで正規の体育授業としてスクーバダイビングを提供している。
この翌年にはさらにスカッシュをカリキュラムに加え、現在東戸塚、二俣川、溝ノ口の3クラブで年間延べ300人が授業を受けるまでになっている。
同社は1992年から大学、専門学校など約20校と提携し、各校の体育夏季集中授業としてスクーバダイビング講習を実施している。
快適な環境で楽しく授業ができるので、生徒には好評だという。
将来の会員獲得、クラブに通う文化の醸成にも繋がるコラボレーションとして、同社は学校との提携をさらに積極的に進めようとしている。

同社では集合マンションの集会場でもクラスを提供している。
これは同社が「フィットボックス」と名付け商品化しているもので、主に「クラブには行きたいけれど小さなお子様がいて行けない」という奥様方にフィットネスの機会を提供するものである。
ニッチではあるがクラブが賄いきれない需要にこたえるという点で画期的といえる。
プログラムもお客様の要望に応じて作るようにしている。

~ここまで~

セントラルスポーツと慶応義塾大学とのコラボレーションは、その後、日吉駅すぐにある同大学日吉キャンパス内の超好立地にセントラルウェルネスクラブ慶応日吉店を出店するに至りました。

日本国内の著名大学内に民間フィットネスクラブが出店できる機会はそうそうありませんので、このコラボレーションは一つの成功を見たと言えるでしょう。

首都圏にある有名大学の中には、民間企業では進出が難しい人口密集した駅前好立地にキャンパスを構えているケースも多く、もしそのキャンパス内に出店できたら、競合度の低い中で独占的な地位を築くことも可能となります。

ただ、特別なコネクションがない限り、実現させることはほぼ不可能なレアコラボレーションとも言えます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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