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365日色の話 司馬遼太郎さんの「この国のかたち」大切なことが心に響きました。

司馬遼太郎さんの歴史小説は、多くの人たちの心に届き、
人生を鼓舞し続けているように思います。
夫もその一人ですが、私にも薦めて、感想を尋ねたりします。

「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「花神」「峠」「菜の花の沖」と
あまり知られていなかった人物を取り上げ、
時代背景の中で、
どのような生き方をしたのかを、
限りない歴史分析に裏付けられ描かれることにより、
実感を伴いよみがえってくるのです。

司馬遼太郎さんの歴史小説は、
小説の域を超え、
私たち日本人の歴史観に多大な影響を与えていると思われます。

私自身は、
多くはドラマや映画で見たことがあるだけで、
読んだものは少ないのですが、
夫は筋金入りの司馬遼太郎ファンです。

そんな2人で、司馬遼太郎記念館に行ってきました。

写真は2人が真ん中に写ったものしかなく、
こちらは、お借りしたものです。

2014年7月
その日は、とても清々しい日でした。
室内の写真が撮れてなくて・・・

2万点もの蔵書が美しく展示されていました。
自宅建物の蔵書は6万点だそうです。
外国の方も多くいらっしゃっていました。

司馬遼太郎さんは、
敗戦にショックを受け、
「なんとくだらない戦争をしてきたのか」
「なんとくだらないことをいろいろしてきた国に生まれたのだろう」
「昔の日本人は、もう少しましだったのではないか」
という思いから
精密な調査をして執筆するようになったそうです。

何かを書かれるときは関係図書を膨大な量を読まれるとか。


本の量は極まっていました


どこを見てもすごい本の量です


これだけの愛すべき図書が、
もちろん、
この本たちは厳選されたものたちだと思いますが、
実際に
司馬遼太郎さんの頭の中をめぐっていたのだと思うと
訳わからず、感無量になりました。

「この国のかたち」は、
NHKBSの特集で、ずいぶん前に見たことがあったのです。

日本人が固有に土着的に持っている、
「恥を知る」という、
正しく生きる。生きる正義。

その精神は、
坂東武士の姿にあると司馬遼太郎さんはいいます。

誰もの身体に沁み込んだ考え。
善悪の判断基準。

この日本人の清潔な美徳は
他の国には見られず、

日本人のからだに沁み込んでいる、
「恥を知れ」という
自己抑制のようなものが、

日本人を日本人たらしめていたと
考えられていたようです。

司馬遼太郎さんは、
戦争に突入する時代の
民衆の異様な熱狂からは、
「恥を知る」精神の存在を感じることはできず、
国家が品性を無くしていったと憤ります。

今の日本は、
司馬遼太郎さんが、懸念されていた、
「恥を知る」文化を
脈々と引き継いでいるのでしょうか。

いろいろなことに思い巡らした1日となりました。

6月7日の
男子バレーネイションズリーグ2024
世界一位のポーランドとの試合の際、
日本人の大勢の観客が、
ポーランドの選手への厳しい審判のジャッジに
NO!の意思表示をしたことに、
ポーランドの選手たちは感動したそうです。

日本人の「恥を知る」文化
正しく生きる。生きる正義。を
海外の人たちは
今も感じることがあるようです。

ここからは、
私たちが撮った写真です。

司馬遼太郎さんは、ここで執筆をされていたそうです。


ここで書かれていたようです
この写真もお借りしたものです


司馬遼太郎さん自筆の歌碑です


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