
学童用水彩絵具って何者?Vol.3
学童用水彩絵具画家の亀井です!
今回は、学童用水彩絵具の誤解!?について、書いていきます。
「学童用水彩絵具」って聞くと、やっぱり子供用って感じですよね。
子供用=なんとなく…「品質」よりも、「安全性」「安価である」が優先…
ざっくり言って、「子供っぽい、安っぽい」印象の方も多いかと思います。
さらには、「ほかの絵具に比べるとやっぱり粗悪!なのかも???」
実際のところ、Wikipediaでも間違った解説が載っているくらいですからね。
逃れられない現実です。
たしかに「安く」売っている。
パッケージも、…やっぱりちょっと子供っぽいw
ユーザーが「小学生」なので当たり前と言えば…それまでですが。

※12色セットにも実は、低学年用と高学年用があります。
誰も気づかないけどwww
なぜなら、誰も伝えていないから・・・

そこにも理由があるのですが…誰にも伝わっていないのも事実w

文房具店やホームセンターでは売っているけど、
画家さんが通うような画材店では取り扱ってない。
そんなこんなも相まって
「安っぽい」印象が付き纏うようになったのかもしれませんね。
ではここから解説していきますね。
Q1.学童用水彩絵具は、一般的な絵具に比べてなぜ安く販売されている?
A. いろんな要素がありますが…
一番には、
【一般的な絵具】
いつ、だれが、どれくらい買ってくれるのかが分からない。
【学童用水彩絵具】
毎年必ず小学生が買ってくれる→全国に約600万のユーザー!→生産する物量が多く、販売ルートが確立している!
※色数20色程度に絞り込んでいるが、一般的なプロ用いわれる絵具は100~200色展開とより細かい生産。
Q2.品質面では、他の絵具に劣るのかな?
A. 子供向けなので、安全性は最重要ポイント。
かつ、「ぺんてる」工場は茨城県小美玉市にあり、近隣の霞ヶ浦水質条例などにも従い、環境にも配慮した原料と、製造工程で生産され、JIS規格の条件試験も行っています。
安全性を優先しているとはいえ、他の絵具と原料との差は、ほとんどありません。
※ここでの原料とは、絵具の中の「顔料」≒色の素を指します。
逆に、発色を優先させたプロ用と言われる絵具の場合は、耐久性、安全性などを若干後回しにしているケースもあるようです。
このように安全性はISO(国際標準化機構)の基準の品質や、環境へ配慮とともに、JIS規格の試験にも合格する品質、耐久性も兼ね備えています。
※この情報は、ぺんてる株式会社の「エフ水彩」にのみ適用されます。同じ学童用水彩絵具でもサクラクレパス様の「マット水彩」の場合は、若干内容に差異があります。
このように、小学校卒業とともに押し入れに仕舞われてしまう「学童様水彩絵具」ですが、もっと広くその真価を知ってて頂き、多くの方々に永く愛用して欲しいと、私は願っているのです。
めでたしめでたし。
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!