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肩こりラボ×Fit Boxingコラム「歩行時の留意点2 下半身篇」

日常生活を送る上で、ちょっとした体の不調を感じる方も多いと思います。
この解消のために「Fit Boxing」シリーズをお使いいただいているという声をよくいただきます。

そこで、「ストレッチ動画」や「機能解剖学に基づいた体の使い方動画」でもお世話になっている『肩こりラボ』の鴻崎先生に、

体に負荷をかけない生活を送るためには?

をシーン別でコラム形式で教えていただきました。

第2回目は「歩行時の留意点」。今回は「1 上半身編」「2 下半身編」の2部構成でご紹介します。

「歩行時の留意点1 上半身編」はこちら↓

こんにちは。肩こりラボの鴻崎国臣です。

今回は二部構成で解説している「歩く時に気をつけること」の下半身編をお話しいたします。下半身を上手く使うために、上半身の意識も大切となりますので、合わせて上半身編もご覧いただけますと幸いです。

さて、歩く時、大切なのは「脚の引き上げ、踵着地、臀筋群」です。
具体的には以下の3つです。

①股関節から折り曲げて脚を引き上げる
②踵で接地して母趾球に体重をのせる
③臀筋群で支える

このままだとイメージが湧きにくいですよね。このあと詳しくお話ししますね。
こちらは上半身編でお伝えした「背中、目線、お腹」を意識しながら行うと、さらに効果的です。


そもそも歩行とは?

歩行は人間が生きていく上で欠かせないものです。普段、私たちは無意識に二足歩行をしていますが、これは臀筋群が発達しているからなのです。

余談ですが、ゴリラはなぜ二足歩行ができないかご存知でしょうか。
ゴリラの腕力は人間よりもはるかに強く、握力は成人男性の約10倍あるといわれています。それなのに二足歩行ができないのは、臀筋群が発達していないからなのです。それだけ臀筋群が歩行に及ぼす影響は大きくなります。

今回お伝えすることを歩行時に意識していただくことで、この臀筋がより使えるようになるでしょう。
また、歩行している最中、80%の時間は片脚で体重を支えることになります。片脚にて、しっかりと筋肉をつかって自分の体を支えられないとバランスを崩したり、関節に負担がかかり怪我をしやすかったり、猫背などの姿勢不良につながってしまう可能性があります。

今まで「歩行なんてあまり気にしていなかった」という方、これを機に「歩行しながらエクササイズ」で楽しく体を変えていきましょう。


歩く時に気をつけたい下半身の意識

普段何気なく行っている歩行も、正しく歩くためには筋力が大切であるということが、何となくイメージできましたでしょうか。
次は、冒頭でお話しした「3つのポイントを意識して歩くためにはどうしたらいいか」をお話ししていきますね。


①股関節から折り曲げて脚を引き上げる

歩行時に、きちんと脚が上がっていないとつまずきやすくなります。上げたと思った脚が実は上がっておらず、段差でつまずいたしまった・・・心当たりはありませんでしょうか。筋肉の衰えサインとして、「つまずき」は代表的です。
その脚を上げる筋肉で重要なのが腸腰筋です。

腸腰筋は腰から太ももの骨(大腿骨)についている筋肉です。体幹を支えながら脚を上げる作用があります。
腸腰筋を使いながら歩くことはつまずきの予防+体幹強化にも繋がります。

【脚を上げるPoint】
☑︎脚を前に出す時、脚の付け根である股関節から折り曲げて、太ももをお腹に引きつけるイメージで脚を上げましょう。この時つま先を上げながら行います。

つま先を前に出そうとするのではなく、股関節から折り曲げ、太ももを上げるイメージで行うとよいでしょう。
このように歩くと、脚を意識しているのに、腹部のトレーニング効果も期待できます。

②踵で着地する

①で上げた脚を、踵から着地します。踵から着地することで臀筋群やハムストリングスなどの筋肉が使いやすくなります。
つま先着地ですと、着地時に足がブレてしまいやすく、足首を捻ったり、膝を痛めてしまうことがあります。
踵着地で体幹をしっかり使うことは怪我の予防にもなります。

【踵で着地するPoint】
☑︎つま先を上げる意識をしながら踵から着地しましょう。

踵着地した後、外側に体重が乗ってしまうとバランスを崩しやすいので、踵着地の後はしっかり母趾球に体重を乗せるようにしましょう。

③臀筋群で支える

臀筋群は2点、意識をします。
①の脚の引き上げをした時の反対側の脚(片脚立ちの時)
②の踵接地をして脚を踏み込んだ時

片脚立ちの時は、臀筋群の中でも中臀筋が機能することで、しっかり立つことができます。支える側の中臀筋がしっかりと機能することで、体を安定させ、反対脚を持ち上げたり、踏み込んだり、自由に動かすことが可能になります。

踏み込んだ時は臀筋群の中の大臀筋が機能することで足首や膝を安定させ、体を前へ押す力をつくります。また後ろの脚を持ち上げ、次の動作に移りやすくします。

【臀筋群で支えるPoint】
☑︎実際に臀部に手を触れながら歩き、筋肉の収縮を感じてみましょう。

行う際は両手で臀部に触れ、そのまま歩行します。
脚を上げた際は片脚立ちになった側の中臀筋、踵着地した際は着地した脚の大臀筋、それぞれのシチュエーションにて臀部が硬くなる感覚がわかれば、なるべく強くできるように意識して歩いてみましょう。

これらが意識しにくい方は、臀筋群を活性化させるためのトレーニングが必要になります。
おすすめのトレーニングは「片脚立ち」「スプリットスクワット」です。
このトレーニングについては別記事で詳しくお話しします。

臀筋群の使い方がわかりにくい方は、①脚上げ②踵着地、だけでも意識してみていただけたらと思います。
ぜひお試しくださいね。

-まとめ-

■脚を出す時は、脚を引き上げる☑︎後ろ脚を前に出す時、股関節の付け根をお腹に引きつけるイメージで足を上げる。この時つま先を上げながら行いましょう。

■つま先を上げたまま踵で着地する
☑︎つま先を上げる意識をしながら踵から着地する。
☑︎踵着地のあとは母趾球に体重を乗せましょう。

■臀筋群で支える
☑︎踵着地した脚の臀筋群を意識をする。
☑︎片脚立ちになった足の臀筋群を意識する。

上半身編と合わせて行っていただくと、さらに体を使う実感があると思います。
どちらも意識するのは難しいという方はどちらかでも大丈夫なので、できることを増やしてみてください。

歩いているだけで体が変わる実感ができますように。

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■肩こりラボとは
肩こりを専門的に扱う鍼灸マッサージ治療院。「通ってもらうためではなく、治っていただくための治療院」をモットーに、肩こりや首こりだけでなく、腰痛や膝痛・スポーツ選手のコンディショニングも行う。カスタムメイド医療の理念のもと、カウンセリングに重きを置き、患者との対話を大切にする。「肩こりに悩まされない体づくり」を追求し、個々の具合や要望を踏まえ、鍼マッサージと運動療法を組み合わせた施術を行う。根本的な改善を求めて、日本全国から患者が来院し、多数の卒業者を送り出している。
https://movementjourneys.com/

・肩こりラボYouTubeチャンネル
https://youtube.com/channel/UC4RWL8zmSaiFz_qe8j-oc-w
■鴻崎国臣先生プロフィール
自身が小学生の頃から肩こり首こりに伴う頭痛に悩まされてきたことから、「まずは自分を良くする!」と強く思い、国家資格を取得。
治療は三次元での解剖学を元に、コリに対してIDマッサージと3D鍼にて的確にアプローチ。運動療法にて負担のかかりにくい身体に変えることを治療で行っている。
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