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米10年債利回りの先行性と政策金利

株価に大きな影響を与えるのが
米10年債利回りの動きと政策金利です。


政策金利

2015年10月28日までは0.25%
2015年12月16日
0.50%引き上げ
2016年12月14日
0.75%引き上げ
2017年3月15日
1.00%引き上げ
2017年6月14日
1.25%引き上げ
2017年12月13日
1.50%引き上げ
2018年3月21日
1.75%引き上げ
2018年6月13日
2.00%引き上げ
2018年9月26日
2.25%引き上げ
2018年12月19日
2.50%引き上げ

3年間をかけて0.25%~2.50%まで上昇しました。

2019年6月19日までは2.50%
2019年7月31日
2.25%引き下げ
2019年9月18日
2.00%引き下げ
2019年10月30日
1.75%引き下げ
2020年3月3日
1.25%引き下げ
2020年3月15日
0.25%引き下げ

急激に2020年3月は利下げが起きています。
コロナショックが原因です。


米10年債利回り


US10YT:週足チャート
期間:2015年9月~2020年3月

米10年債利回り
2015年12月30日2016年7月8日まで
下落しています。

長期金利の下落は
長期債が買われている証拠です。

政策金利
2015年12月16日0.50%引き上げ
が行われています。

米10年債利回り
政策金利が上昇した後に
本格的に下落しています。

株価
2015年12月30日~2016年2月11日まで
下落トレンドになっています。

長期債が買われると
株価は下がる。

株価が下がれば
長期債は買われる、
米10年債利回りは下がる
と言えます。


下落に転じていた米10年債利回り
2016年7月11日2018年11月8日まで
上昇しています。

政策金利
2016年12月14日
0.75%引き上げ
2017年3月15日
1.00%引き上げ
2017年6月14日
1.25%引き上げ
2017年12月13日
1.50%引き上げ
2018年3月21日
1.75%引き上げ
2018年6月13日
2.00%引き上げ
2018年9月26日
2.25%引き上げ
2018年12月19日
2.50%引き上げ

1度目の利上げでは
米10年債利回りは下落しましたが

2度目の利上げの5カ月前に
長期金利は上昇しはじめています。

株価
2016年2月12日2018年1月16日まで
上昇トレンドです。

長期金利の上昇、
米10年債利回りの上昇は
長期債が売られている証拠です。

将来、株高が予想される時
債券を保持し
利回りを受けとるよりも
株高によるキャピタルゲインが
期待される時
債券を売って
株式を買う流れになります。

この理由から
株式が先行して反発して
上昇トレンドが発生してから
債券は売られ
株式がさらに上昇します。

債券が売られるということは
長期金利の上昇を招くため
株式が上昇し続けることはありません。

長期金利の上昇は
株式にとってマイナスだからです。

皮肉にも株式の上昇によって
もたらされた債券利回りの上昇は
株式の天井をつくりだします。


株価
2016年2月11日までは
本格的な上昇をしていません。

政策金利
2015年12月16日0.50%引き上げ
にともなって
株価の上値が重くなりました。

米10年債利回り
2015年12月30日2016年7月8日まで
下落しています。

政策金利が上昇して
株価にとっては不利なりましたが
米10年債利回り
2016年7月8日まで下落し続けたため
株価にとってプラスです。

とくに政策金利よりも
米10年債利回りの方が
株価に大きな影響を与えます

長期債が買われる
長期金利の下落は
株価の底打ちが近いことを示しています。


上昇し続けていた
米10年債利回り
2018年11月9日2020年3月9日
この期間下落しています。

政策金利
2018年12月19日
2.50%引き上げ

最後の利上げの1ヵ月前に
米10年債利回りは下落を開始しました。

米10年債利回り
景気後退に関しては先行性があります。

債券市場が利下げが近いと判断すると
政策金利が下がる前段階でも
長期債に買いが入ります。

中央銀行が利下げに転じるというのは
将来の米国経済に不安を感じているからです。

経済指標を考慮して
利下げが近いと
債券トレーダーが判断すると
急激に米10年債利回りは下がります。

米10年債利回りの低下は
株価にとってプラスであり

この状況下での
長期金利の下落は
政策金利の下落を予兆させるもです。

この恩恵を受けるのは
小型グローズ株です。

小型グロース株は
財務が脆弱で
銀行から借り入れが多い分
高金利が続くと
営業利益が金利返済で相殺されてしまうため
決算が悪くなります

金利が下落する時は
小型グロース株が輝く時です。

読んで頂きありがとうございました。

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