米10年債利回り上昇局面のセクターローテーションー1980年代前半ー
米10年債利回り①
米国経済はスタグフレーションに苦しめられて
金利が高騰、米10年債利回りは史上最高値である
15.742%をつけます。
(赤色矢印)
今現在は4.5%前後でも高いと言われていることを
考えると信じられない高さです。
ピークを迎えた長期金利は
下落し1983年5月4日に
10.151%をつけて底打ちします。
(青色矢印)
インフレとは粘着性があるため
何度も起きます。
1度、沈静化しても再発してしまうのが
インフレです。
それより恐ろしいのがデフレです。
日本人ならわかると思いますが
何十年経っても給与は上がりませんし
インフレが起きても
物価だけが上昇してしまい
賃金が上がらず実質賃金がマイナスになり続けます。
米10年債利回り②
今回、セクターローテーションを検証する期間は
米10年債利回りが市場最高値から下落し
反発した期間です。
具体的には
1983年5月4日の底打ち10.151%から
(青色矢印)
1984年5月30日のピーク13.592%までです。
(赤色矢印)
ダウ平均①
ダウ平均株価(DJI)を見てみると
金利が上昇し始めた1983年5月4日以降から
上値が重くなっていることがわかります。
(青色矢印)
米10年債利回りがピークを迎えた
1984年5月30日では株価は下落しています。
(赤色矢印)
米10年債利回りの上昇は
株価にとってマイナスと
言われることがよくわかります。
ダウ平均②
1983年5月4日から
(青色矢印)
1984年5月30日までを拡大しました。
(赤色矢印)
金利が上昇し始めても
緩やかに株価が上昇していることがわかります。
何度も上昇を試みていることがわかります。
(紫色矢印)
金利が上昇しても
すぐ株価は下げる訳ではなく
上昇材料を求め続けると言えます。
米10年債利回り③
米10年債利回りのチャートに
ダウ平均株価のピークを
マークしたチャートです。
ダウ平均がピークをつけて
しばらくしてから
米10年債利回りは上昇を開始しています。
米10年債利回りの上昇は
大局的に見て
株価下落要因になりますが
ダウ平均株価は
長期金利が上昇する前に
下落しています。
なぜ株価は下落したのか?
ダウ平均株価は
なぜ金利が再上昇する前に下落したのでしょうか?
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