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【アーカイブ】 DAY4 三陸水産イノベーションサミット ダイジェスト

【DAY4(10/30) 速報!】
『三陸水産イノベーションサミット』、最終日!!

4日間にわたり三陸水産の新機軸を発信してきた『三陸水産イノベーションサミット』。最終日にふさわしい、濃い内容になりました。

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SDGsでスポットが当たるサスティナブルシーフーズは、持続的な水産業を実現するには無視できない重要なテーマです。(株)シーフードレガシー 代表取締役の花岡和佳男氏は、 日本におけるサスティナブルシーフードの先駆者。「地域社会、水産経済、海洋生態系のつながりを維持し実行するには、漁業の持続的な発展とエシカル消費の普及が重要。正しい行いをする生産者さんが評価される、規制改革へのアプローチも行っています。法律(漁業法改正)ができ、それをどう実施していくのかが大きなチャレンジ。海とともにある日本を取り戻したい。」。世界が注目するSDGs達成に向けて、必須の取り組みを語りました。

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超高品質な冷凍技術 CAS(Cells Alive System)を駆使した産直鮮魚販売で実績を伸ばす(有)三陸とれたて市場 代表取締役の八木健一郎氏。CASとは、極めて精細な凍結ができる冷凍機で、八木氏いわく「生のテクスチャを持たせながら、熟成の旨味がのる。生の向こうにまったく知らない世界があった」というほど。「凍結ができたことで、世界がターゲットになりました。ありえない品質を、ありえない場所に出現させる。それは、刺身の文化を得意としてきた日本が、次の時代に行う形だと感じています。東北の漁業資源を世界に向けて、そして、人類の中で誰よりも早く、宇宙ステーションに刺身を持っていきたい」。次々飛び出す斬新な価値の創造。アナログだった水産業に科学的アプローチで切り込み、水産業のはるか未来を見据えています。

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宮城県名取市閖上の(株)センシン食品 EC事業部長の高橋大善氏は、鮮魚の委託加工、E C事業の2軸で操業中。小中規模の飲食店向けに業務用E Cサイトの拡充を目指しています。「飲食店ではコロナ渦で、食品ロスや大皿提供が難しい新しい生活様式への対応など、さまざまな課題を抱えています。当社の冷凍技術を用い、品質が高く、ロスの少ない商品を提供することで競合との差別化を狙っています。W E BやYouTubeでたくさんのコンテンツをつくってくれる仲間を募集中。楽しくお魚を発信していきましょう!」。小規模水産業者だからこそできる小回り作戦。さらに認知アップの情報発信で集客を狙っています。

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復興庁主催の「復興・創世インターン」としてこれまで縁がなかった三陸の水産業を体験した4人の大学生。磯部高弥 さん(メインスピーカー:東北大学大学院1年)、石井潤さん(北海道大学大学院2年)、阿古江優生 さん(大阪大学2年)、佐野有咲さん(明治大学1年)は、D A Y3で登壇した(株)ヤマナカの高田慎司社長の元で、新規事業の立ち上げや課題解決に取り組みました。
代表して磯部くんが報告。提案した戦略案は何度もダメ出し。「対話を繰り返す中で社長のビジョンと実現可能性を追求」したという学生らの最終案は現在、近距離無線システム(N F C)サービスに夜トレーサビリティシステムの構築やオンライン商談会など、実現に向けて動き出しています。

続いて、インターンに参加した学生らも加わり、オンラインでディスカッション。「技術を使って何を解決するのかという課題が、自分たちも見えていなかった」「水産業は排他的なイメージがあったけど、ベンチャー企業に対するような憧れを感じた」と、参加して水産業に対する印象が変わったようです。反面、「先進的な取り組みを先導するリーダーのビジョンが、もっと広く水産従事者に共有されるべき」「興味がある人の幅を増やす方法を」など、現場のプレイヤーや消費者はもちろん、興味がない人を振り向かせる発信力への課題が浮き上がりました。

まったく知識がなかったからこそ見える課題がある一方で、水産業に触れたことで感じた可能性も……。
「水産業に関るさまざまな領域の事業者が、さらに魅力的な産業にしていってほしいと思います」「いろんな業界との掛け算が起こり、水産業の変革に興味を持つ人が増えたらいいなと思います」「水産業への就職というものが選択肢の一つになったので、魅力の種を伝えることで水産業は活性化すると思います」「水産業を知って気持ちが変わっていく大学生や若者も多いと思う。将来は明るいなって思いました」。
魅力ある水産業。まずは、水産業を多くの人に知ってもらうところから。『三陸水産イノベーションサミット』が、さらに発信力の加速につながったことを願っています。

最後に、東北経済産業局地域経済部 黒瀬芳紀次長が閉会の挨拶。「サミットをきっかけに、三陸の水産業と全国の幅広い業種・業界の方々との間に新しいアライアンスが成立し、三陸の水産イノベーションが一層進むことを期待しています」

水産業の現場に携わる第一線のプレイヤーの熱意が溢れまくった『三陸水産イノベーションサミット』。聴講してくださったみなさん、ありがとうございました!

「海は変わった。仕事はどうだ」。日本の恵まれた海洋環境、持続可能な水産の実現が、世界中の人々に幸福をもたらします。業種の垣根を超えた連携で、三陸から日本の水産業を変えていきましょう!

後日、フィッシャーマン・ジャパン TRITON JOB内に詳細レポートを掲示(予定)。


本件に対するお問い合わせ
フィッシャーマン・ジャパン・マーケティング 担当:土合
TEL:070-2817-9083 (祝日を除く平日9:00-17:00) MAIL:info@fishermanjapan

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