F1 note『ファンはテクニカルなアップデートにどこまで関心があるんだろう?』
私の中で、F1マシンのメカニカルアップデートは、かなり謎です。
0.1秒、0.01秒のために莫大な予算とリソースを費やすスポーツなのだから、一般人には分かりにくいということは承知しています。
でも、このスポーツの魅力にハマっていくと、テクニカルなことを理解していかなきゃならない。それが及ばないところに悔しささえ感じます。
例えば、フェラーリのサイドポンツーンの吸気口周りの処理とメルセデスのそれは大きく異なります。あれ程違いが明確であれば、それらの優劣も一般人には分かりやすい。
一方で、サスペンションがプルロッドかプッシュロッドにするかの違いとなると分かりづらくなってくる。それらの違いが走りのどこに影響してるのかが分からないから。
昨シーズン、メルセデスとトロ・ロッソが施してきたフロントサスペンションのアップライトの取り付け位置も同じ。この処理によって期待される効果の予想は専門誌などで語られていたけど、実際効果的だったのかどうかは語られないままシーズンが進んでいった。
さらに、この処理方法は近年のF1マシンではなかったことだし、シーズンを通してコピーしたチームもなかった。両チームも取り付け位置を“普通の位置”に戻すこともなかったから、余計に分かりづらい。
こういうところが、一般のファンである自分が理解しづらいところです。
しかし、F1ファンは実際のところどれくらいこういう側面に関心が強いのだろう?
今はネットがあって、詳しいファンがいろいろ発信してくれる時代。知識を得ることもそう難しいことじゃない。
テクニカルな知識に疎い私は、その昔、マシンのパーツの名前ひとつ取っても、それがどの部分を指しているのかすら特定するのも難しかった。先述の「アップライト」はまさにいい例。
溢れるほどの情報を得られる時代になって、ファンの技術への理解も進んだかもしれないけど、技術を理解する壁は高いと思います。
そういうファンはF1の何に興味があるかって言ったら、やっぱり生身の人間が争うことであり、レースそのものなのです。
マシンのアップデートに興味がないわけじゃない。でも、誰が予選で速く、上手いレースをするのか。その部分がもっとシンプルに、ワクワクするものでいてほしい。
でも、決してワンメイクになればいいと思ってるわけじゃありません。
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