つきの さかな

短編小説を書きます。主に百合。

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最近の記事

ハロウィン限定ライブ in my dream

 見上げた空は紫色で、白い小さな星がちかちか瞬いている。オレンジがよく映えそうな、ハロウィンらしさ満載の夜空だ。  振り返るとなぜか紫色はない。とっぷりとした夜の闇に、ビルや家の灯りや街灯がきらきら輝いていた。  いかんせん夜に囲まれた場所で、あたりは暗かった。  街灯が照らす丸い階段を降りた先にある広場で、私は信じられないものを見た。  夢じゃないと絶対に見ることのできない……できなくなってしまった光景を。  K.Mが。K兄さんがいる。  私が生まれる前に亡くな

    • 【詞】恋の終わりに

      バスが君を乗せて、闇に溶けてく 思ったよりも、足取りは軽く 別れた以上、僕は恋が冷めちゃうタチで この終わった関係にも、未練はないはず   心占めるのは 腹立つとか、悲しいとか、まあそれもあるけど、 それより溢れてやまないんだ、虚しさ   例えば、気持ちトキメクよーな、ラブソング 頭ん中じゃ、「主演・僕と君」の劇が繰り広げられてきた でも今からは、一体誰にあてはめて聴けばいいんだろう?  とかそんな感じ   貰ったものを、押し入れにしまってる ポ