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ものづくり工場見学①

オープンファクトリー「CRASSO」は、香川県の東側(地元では東讃(とうさん)と呼ぶ)にある、19のものづくり企業が普段は公開していない、ものづくりの現場を公開する、産業観光型イベント。今回、2024年の5月が3回目の開催になるそうだ。
僕は5つの会場を訪問し、製造の様子を見られたのは3つの企業。
いずれの会社もこれまで何度も通ったことのある道路沿いを少し入ったところにある会社ばかり。小学校のすぐ横にある上履きの製造工場や田んぼの横にある自転車工場など、「えー、こんな場所にあったんだ!」とびっくりマークと共に車を停める。地元にある企業を全然知らないことに気付く。

タイトルの写真は、上履きを製造する日本国内企業4社の中の1つである樫原工業のオリジナル商品。
ゴムに変えて、人工皮革で覆っている爪先の色のバリエーションがとても多くて、しかもかわいい。さらに、ゴムが減ったことにより軽いのだ。他にも土踏まずやゴム底にこっそりと内蔵されたバネ?など、小さな工夫が施されていて、普段使いとして購入される方が多いというのも納得である。

上履きの試着は教室で、気分も上がる。

工場見学では、上履きのアッパー部分の縫製の様子を見せていただく。
縫い合わせる場所ごとに異なるパーツをつけたミシンたちと専門の職人さんたち。黙々と作業を進められているのだが、いくつかの椅子の背中には「話しかけられると喜びます。」のメッセージ。

お言葉に甘えて、作業のことについて聞いていると、
「ミシンを踏んでみますか?」と職人さん
「壊れないかと心配なんですけど?」と僕
「ベタ踏みでスピード感を味わってください」とにっこり微笑む職人さん。
会話が微妙に噛み合っていないことを気にしつつ、恐る恐るペダルを踏むと
だだだだだぁぁぁぁぁぁとテープ状の布を二つ折りにして、容赦無く送り出すミシン。
うひぃぃぃとあわてる僕。
高鳴る鼓動を表に出さず、平静を装う僕に、にっこりと微笑む職人さんに、お礼を伝えて、工場を後にする。
説明をしてくださった社長さんをはじめ、職人のみなさんの優しい人柄に癒される見学でした。

テープで繋がった状態の小さなアッパーが可愛い
巣を作った鳥のために敷いた新聞紙にもお人柄が



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