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惚気と馴れ初めと 1

以前の日記では旦那さんがわたしの事大好きと書いた。それは間違いではない。でも同じくらい私も旦那さんの事が大好きで愛してる。

旦那さんの名前はトランキライザー代わりに何かあると呟いている。鼻歌も歌詞が全て旦那さんの名前のやつをよく歌う。(これは旦那さんもそうらしくある日娘に、「歌詞全部好きな人の名前で歌う人なんて母だけかと思ったら違った。父も『勿忘草ちゃん勿忘草ちゃん~』とか歌ってたよ」と呆れられた)
残業で遅くなると「つまんないなーまさやさん早く帰ってこないかなー」と娘たちに愚痴る。

2人で撮った写真をみるとそれはもう嬉しそうな顔をしているか、旦那さんの方を見つめて「好き好き好きー」オーラダダ漏れの表情をしている。

例えるならば時効警察の三日月さん。
「霧山くーん」とデレデレしているあのまんまだそうだ。旦那さんいわく。知らんけど。自覚あるけど。

自他ともに認める仲良し夫婦だと思う。以前、友人と飲みに行った際、旦那さんの愚痴を言いまくる友人達に本気で驚いた。人様に言うほどの愚痴はなかったからだ。

以下、友人たちの愚痴 →  私の感想である。

(1)「最近枕が加齢臭で臭くて同じベッドから追い出した」→いや、むしろ匂い好きすぎて項の匂い嗅いでます。
(2)「家庭内別居してる。子が成人したら別れたい」→出張行くと寂しくて電話して娘たちも交代で話してますが。
(3)口もききたくない → 玄関先で「おかえりなさい。愛しの嫁にしますか?可愛い奥さんにしますか?キュートな勿忘草ちゃんにしますか?」と出迎え「じゃあ可愛い奥さんで」とかやってますが。

わからない、何一つ同意出来ない。

日記で好き好き言ってた私に「あれ、キャラじゃなくて本気で言ってるの?」と聞いてきた友人もいて。
「いや、日常綴ってるだけで嘘書いてまでインプレ増やそうとするなんてしねーわ、アホか」と心の中で思いつつ「本気だけど」と答えた。

1日5回はハグをし、キスもする。外出する時は手を繋ぐのはデフォルトだし、寝る時も繋いで寝る。ママ友にも「仲良しねぇ」と言われる。恐らくその辺で会った時に手を繋いで歩いているからだ。

朝起きていらして、私の時間が余っていたら洗面所で身支度をしている旦那さんに背後から抱きつきなんやらかんやら喋っている。
旦那さんも慣れたものでそのままにして相手をしてくれる。
行ってきますのキスをしてくれた旦那さんに、嬉しくなって「いやーん、イケメンにキスされちゃった。寿命が伸びましたわー。100歳まで生きる気がする」とてれてれになり毎回伝え、お仕事から帰宅された旦那さんを脅かそうとあれやこれや手を変え品を変え、色々仕掛けて。(その間娘たちは超絶スルー。娘たちの言葉を借りれば「今更、慣れた」)

うん、まあ大好きなんですよ。

出会いを語るとするならば30数年前、高校生の頃に遡る。当時から私はB'zのファンだった。あの頃の稲葉さん、好青年って感じで可愛かった、クシャって感じで笑うのがもう本当に素敵でね、当時の彼は27歳くらいかな。LADY NAVIGATIONのMVの最後すんってなる顔もキュート、そう言えば当時好きだった男の子にRISKYのクリアファイル貰ったなあ…っていやいやいや話をもどそう。

まあ、稲葉さんが大好きでそれは周知の事実。
2年4組だった私は、クラスメイトのユキちゃんとヒロちゃんとミスズちゃんよく放課後無駄話に花を咲かせていた。
〇〇の曲が格好いい、今度の体育テストだって、球技大会の種目何にするー?中間テスト勉強始めた?部活の先輩が素敵でね、etcetc そんな時ふとユキちゃんが言った。
「そういえばさ、勿忘草知ってる?」
「えー何が?」
「10組に稲葉さんによく似た男の子いるの」
「なにそれ、知らない。詳しく
「えっ、本当に知らないの?噂になってるよ。『稲葉さん似てるよねー佐野君(仮名)』って」
「いやいやいや初耳ですが」
「本当に似てるよ。今度見に行ってみる?」
「行きたい、見たい!!」
わたしの前のめり的な返事にユキちゃんは心配なったのか
「あーでもファンからしたら似てないかも」
「見たい」
「『ちっとも似てないじゃん』とか怒らない?」
「怒らないし見てみたい」
「本当に?」
「見たい」
「うーん…あ。じゃあとりあえず写真見てみる?」
「持ってるの?!!」
同じクラスでもないのになんて羨ましい。そんな視線を感じたのか
「いやいや化学準備室。化学のカネさん1年の全クラス写真置いてるから」
なんか管理してるらしいよ、だから見せてもらいに行ことうよとユキちゃんは言う。しかし不安だ。私化学カネさんじゃない。
「いきなり行って『クラス写真見せてください』とか言ってみせてくれるもんなん?」
「だいじょーぶ、この前も部の子達と全クラスの男子の写真見ながら『誰が格好良いか(好みか)トーナメントやってたもん』」
そういえばあなた、部活、科学部兼部してましたね。
「善は急げだ、行こう」
そうやって友と4人で押しかけクラス写真を見ることに。カネさんは特に気にするでもなく「ここから持ち出さないこと、後はちゃんと片付けとけよー」とクラス写真入ってるアルバムを貸してくれた。化学準備室のソファに陣取るJK4人、邪魔である。
「ほら、これが10組」
「うん、えーと…」
「いたいた、この人」

ユキちゃんの指さすその先に

いた

確かに似てる。とても似てる。
つり眉タレ目、通った鼻筋、薄い唇。
ってか学ラン格好良い~

もう、私大興奮。
「似てるよっ、格好良いよっ」
「良かった、似てないって怒られるかと思ってた」
「いやいやいやいやありがとうユキちゃん心の友よ!」
「う、うん。じゃあ今度帰りのSHR終わったら昇降口見に行こう」
「行く!」
まあ、その後、当時好きだった彼の写真も見たり、ユキちゃんたちと「誰が格好良いかトーナメント」も開催して楽しんだ。

数日後、昇降口に彼を見に行き、男友達と笑っている姿を見て

いやーん、うっそ。笑った顔もすんごい似てるじゃない?やだ格好良くない?眼福眼福

そう、彼はあくまでも観賞用の癒しだった。推しは床の間に飾り愛でる存在。ちょっとたまに廊下で見かけたりしてキャッキャできれば、そんな風に思っていた。だってクラス離れすぎてて接点なんかなかったし。

しかしそれから2ヶ月ほど後の、忘れもしない7月19日のこと。

彼が選択美術の提出物を仕上げる為、なぜだか、関係ない我々の部室で作業していたことが私達2人の出会い。部の友人の彼氏が旦那さんの親友だったというミラクル。作業場所を確保したいと言った旦那さんに「部室使えばいいよ」と友人の彼氏が言ったとか。君、部員じゃないのに。何勝手に言ってんだ(ありがとうそしてありがとう)

その日、私が部室に行くと、彼は美術選択で何やら作っていた。
そこでいろいろ話した気がする。たしか米米CLUBの話しとか。でもなんせ30数年前。あまり覚えてない。
でも、この日、私と佐野くん(仮名)は同窓生から顔見知りになった。

旦那さんに聞いたら多分その日を私を知った日だと言うだろう。

残念、私はその2ヶ月も前から知ってました(へへん)

そして夏休み中に文化祭の準備やお手伝いやらなんやかんやありましたが、お付き合いすることになったのが夏休み明けの9月。文化祭のちょっと前だった。

接点があまりにも無さすぎて、ユキちゃんに「私、たっくんのこと(当時好きだった人)諦めたんだ」
「そっかー」
「それで、佐野くんと付き合うことになった」と告げたところ、「は?え?何?好きな人を佐野くんに変えるじゃなくて?」
「いや、彼氏」
「はーーー????」と驚かれた。それくらい周囲の人に認知されてなかった。部活も違う、クラスも違う、交友関係も友達の彼氏の友達なんてうっすいもの。私たちの世代はベビーブームの最後の世代。1学年400人弱いた。クラスが同じにならなければ「そんな人いましたっけ?」となるのは当たり前なのだ。

当時の旦那さんはモテた。それなりにモテた。
イケてるグループに属してないし、クラスの中心人物ではないけれど、隠れファンの多い感じの人。文化系部活の憧れの人的存在。大人しめな子によくモテていた。
私の隣のクラスにも熱心なファンの子(むしろ追っかけ)がいた。よその女子校にファンクラブあったという噂も聞いた。修学旅行中、クラスが違う私達はコースも違って、旅館の少ない自由時間、ロビーで待ち合わせしてお話してた。そんな時「なんであの子が佐野くんと?(喋ってんの!?)」なんて声も聞こえた。友人が「あの二人付き合ってるからね」と教えて「えー!!!」とそれなりの声量で言われたのも覚えてる。クラスメイトに「私、佐野くんのこと好きだった子3人知ってるよ」と言われたこともある。(今思えばその子も好きだったんだろうな)
追っかけの子は、彼のファンの中では珍しい能動的なタイプで、佐野くんのギター発表会(習い事としてアコギやってた)にもプレゼント持参で見に行っていたらしい。ちなみに私は行ったことない。バレンタインもあげたらしい。
この子はリア恋勢で、お付き合いすることになってから、めちゃくちゃすれ違う度に睨まれた。ちなみに隣のクラスだから体育も合同である。隣のクラスだからよく顔を合わせてしまう。針のむしろである。最初は意味が分からなくて戸惑ったが「仕方ないよ、だって~」と理由を聞いてからはただ気まずい。

追っかけの彼女とはクラスが隣で体育が合同だっただけ。だから名前と顔が一致していた程度の顔見知り。友人ですらない。
「彼のことが好きだから邪魔しないで」と言われたわけじゃない。
「協力して!」と言われたわけでもない。
その子が佐野くんの追っかけをしていたことすら知らない。ってか佐野くん知ったの4か月前なんで!!それまで同じクラスの人が好きだったんで!!
「ごめんね」というのはなんか違う。
別にマウント取りたい訳じゃない。
「え、あ、そうだったんですね。でも睨まれましても…」
向こうもその程度の顔見知りだから、睨む程度で済んでいたのかもしれない。
まあそれも1ヶ月でおさまったから良いのだが。

その後高校卒業した後もバイト先の同僚、進学先の友達と彼は告白され続けた。
「彼女がいてもいいの!2番目の女でもいいから傍において!」そう熱烈にアピールされてたことも知っている。学祭に遊びに行った時、私の存在に気が付かず彼を見つけるなり抱きついていた子も知っている。
そんな子も彼は無碍にはしなかった。抱きつかれても「はいはい」と言いながら自分から引き剥がす。「大好き、付き合って!」と言われても「彼女いるんで」としか断らない。
すると「これは押せばワンチャンいけるかも」なんて女の子が現れたりもした。それは大きな勘違いなのだ。彼が女の子に対してひどい態度を取らなかったのは「女の子には優しくしないとダメだよ」そう私が言っていたから。
「男性の方が腕力が強いんだから、女性に手なんて出すのは下衆の極み。自分が『こいつになら勝てる』って思ってるからやるんだから。相手が例えムキムキの筋肉質の男性でも「許せん、殴る!」って思う時以外は、言動、行動優しくね」

女きょうだいのいなかった彼は、私のお願いをアドバイスとして受け入れ実践してくれていた。
だから優しく対応していた、それだけである。

もしも私が「そんなん絶対ヤダ」と言ったら「触らないで。俺太ってる人無理なんで」とか「(香水)臭い」位悪気なく言ったかもしれない。
ええ、ノンデリな部分ありますので。推し語りでも言いましたが旦那さんは素直クール。

若い頃は少女漫画のようなセリフも言ってくれる代わりに「あんさん、そら言うたらあきまへんがな」な事も言う人だった。悪気は無い、悪気もないが語彙もなかった。(事実、若い頃は「太ったら即別れる」と言われていた)
今は年齢と経験を重ね「あきまへんがな」発言はほぼしなくなった。少女漫画発言は変わらずしてくれる。

その2を書く時はそのあたり書こうかな。

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