見出し画像

「実施して終わり」になっていませんか?~効果的なストレスチェックの活かし方とは~

2015年に開始されたストレスチェックですが、多くの企業から「義務だから実施するけれど、正直効果を感じない」「実施後、じっくり分析したりPDCAの図を書いたりする時間はない」という声を多く聞きます。

しかし、ストレスチェックは、多くの従業員が時間をかけて回答する貴重な機会。

今回は、時間がない人事・労務が手軽に始められる効果的なストレスチェックの活かし方を2つお伝えします。 


方法1:受検後の個別フォローに面談以外の選択肢を設ける


下図は、厚労省が示しているストレスチェックの実施フローです(*1)。
ストレスチェック実施後のフローとして、個別フォローと集団分析があり、個別フォローの部分としては、「結果通知」「面接指導」が記されています。

ストレスチェック実施フロー*1独立行政法人 労働者健康安全機構、厚生労働省「これからはじめる職場環境改善~スタートのための手引~」


しかし、面接指導の実施率は、全国で0.5%程度です(*2)。「チェック後のフローは面接指導のみ」ということであれば、効果が出せるのはかなり限定的にならざるを得ません。対策として、面接指導率を上げるという方策も考えられますが、それ以外にも、「面接以外のセルフケアの窓口を設ける」という流れも用意しておくことで、受検相談後のセルフケアを促進することができます。
例えば、
厚労省は「こころの耳」という働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトを用意していますので、こちらを全員に案内しても良いと思います。
https://kokoro.mhlw.go.jp/

また、オンラインの医療相談サービスを活用するのも有効です。例えば当社が提供するfirst callチャット型医療相談では、ストレスチェックの受検結果確認、チャット形式・匿名で医師に相談をすることができます。実際、ストレスチェックの後に会社の産業医に直接相談というのは、心理的にかなり高いハードルです。そのため、まずはこういったサービスを利用しながら、結果として産業医面談や医療機関の受診につなげていく流れを用意しておきたいです。

画像3

※first call医療相談画面イメージ


方法2:集団分析の結果を管理職同士でディスカッションする


ストレスチェックの集団分析は、会社の部署別の心理的比較を行える数少ない機会です。どんな会社であっても、「すべての部署が全く同じストレスレベル」ということはないでしょう。だからこそ、ストレスレベルが低い部署の管理者がどんな工夫をしているのか、具体的な工夫を共有しあう場を設ける機会を作ってみてはいかがでしょうか。
ストレスレベルの高い部署では、意外とその管理者に一番ストレスが溜まっていたりします。マネジメント上の悩みを抱えていることが多いです。他の部署の管理者が工夫している点を真似してみることで、職場を変えるきっかけにできるかもしれません。
具体的な方法としては、以下のような方法です。

<事前準備>
Step1:各部署の管理者に、集団分析の結果をフィードバックする
Step2:フィードバック結果を見た後、「マネジメント上、悩んだこと・困ったこと」を匿名で収集する

<管理職同士のディスカッション>
Step3:各部署の管理者が集まる場で、「マネジメント上、悩んだこと・困ったこと」を(部署名などを告げずに)公表し、各部署の管理者が意見を述べる。意見が出にくい場合には、ストレスレベルが低い部署の管理者が、工夫している点を答える形式にしていっても良いかもしれません。

このようにすることで、言語化されていなかったマネジメント上のコツを、言語化して共有することができます。

本日はストレスチェックの効果的な活かし方を2つご紹介しました。

緻密な分析をしたり、構造的にPDCAをまわしたりしていくことも重要ですが、上記のような簡易的にできる方法から始めることで、職場を改善するきっかけにできるのではないでしょうか。実施して終わってしまっているストレスチェック、ぜひ有効活用していただきたいと思います。

first callでは無料ストレスチェックサービスを提供中

画像3

※first callストレスチェック画面イメージ

株式会社Mediplatではストレスチェックを無料で提供しています。
※記事内でご紹介した医療相談を利用される場合は別途費用が発生します。

▼詳しくは下記ページから
https://check.firstcall.md/

first callストレスチェックの3つのポイント
・完全オンライン対応
WEBとアプリ対応でインターネット環境があれば国内外どこからでも受験可能です。
・短時間でスムーズ受検
従業員は受検案内メールから会員登録後、わずか10分程度で受検と結果確認まで可能です。
・高い受検率
2019年にストレスチェックを実施した企業の従業員平均受検率は90%*³で全国平均受検率77%*⁴を上回る高い受験率になっております。


*¹独立行政法人 労働者健康安全機構、厚生労働省「これからはじめる職場環境改善~スタートのための手引~」
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/material/download/H30syokubakaizen.pdf                             *²厚生労働省「ストレスチェック制度の実施状況」
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11303000-RoudoukijunkyokuanzeneiseibuRoudoueiseika/0000172336.pdf      *³2019年当社ストレスチェック実施状況
(従業員数50名~99名の企業対象)
*⁴ストレスチェック制度の実施状況
(厚生労働省、平成29年7月、従業員数50名~99名の企業対象)