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平和のためのネットワークをモデリングする:なぜ中国製通信機器が排除されるのか

毎日chatGPTと会話しながらブログの記事など執筆などを楽しんでいます。

シリーズコラム 「よろずIT・ネットワーク情報」 【第23回】 中国製IT・ネットワーク機器は本当に危険なのか?

という記事を参考にブログ記事を書きました。ネットワークの発展の歴史は軍事利用のためのネットワーク研究からいろいろな技術が派生した歴史があります。もともと、インターネットはDARPAが戦時中にネットワークが分断されても自律的に別のルートを探って通信を確保するために開発されました。

1. 中国製IT・ネットワーク機器の締め出しの背景

2018年12月、カナダで中国の通信機器メーカーHUAWEIの最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(Wanzhou Meng)氏が逮捕されたことが、中国製IT・ネットワーク機器の締め出しのきっかけとなりました。この事件以降、日本を含む世界各国で、政府調達品や次世代5Gネットワーク用機器における中国製品の排除の動きが広がりつつあります。
このような動きは、一部の人々にとっては不安や違和感を引き起こしています。特に、HUAWEI製のスマートフォンを購入した人々は、「こんなに大っぴらにCM流しているのに、本当に大丈夫なの?このスマホ・・」と疑問を持つようになりました。また、「どうせ他人に知られて困る情報なんてないから、自分は安くて性能さえよければいい。」と考える人々や、「アメリカと中国の貿易戦争のトバッチリを受けて、米国の方針にさからえないだけさ。」と解釈する人々もいます。

2. 中国製IT・ネットワーク機器の問題点

中国製IT・ネットワーク機器には、一部に問題があるとされています。その一つが、米国の経済紙Bloomberg Businessweekが2015年に報じた「The Big Hack: How China Used a Tiny Chip to Infiltrate U.S. Companies」(ビッグハック:どのように中国はアメリカの企業に侵入する為の小さなチップを使用したのか)という記事です。

この記事によれば、米amazon.comが次世代のストリーミングサービスの基礎技術を構築する際にElemental Technologies社を買収し、サン・ホセに本拠を置くSupermicro社に動画圧縮用マザーボードの作成を依頼したとこ
ろ、驚くべき事実が明らかになりました。それは、Supermicro社が製造したマザーボードに、見た目は無害な信号処理用のチップが追加されていたことです。しかし、このチップは、見た目とは裏腹に、サーバーに侵入し、情報を盗み出すことが可能な「スパイチップ」だったのです。

このスパイチップは、中国の製造工場でマザーボードに追加され、その後、世界中の企業や政府機関に配送されました。この結果、中国は、米国の企業や政府機関のネットワークに侵入し、機密情報を盗み出すことが可能となりました。この事件は、中国製IT・ネットワーク機器のリスクを世界に知らしめることとなりました。

3. ネットワーク機器のセキュリティリスク

ネットワーク機器には、通常、ファームウェアと呼ばれるソフトウェアが組み込まれています。このファームウェアは、ネットワーク機器の動作を制御するためのもので、通常は製造元によってアップデートが提供されます。しかし、このファームウェアが悪意のある者によって改ざんされると、ネットワーク機器は「トロイの木馬」と化し、ユーザーの情報を盗み出すことが可能となります。

このようなリスクは、中国製IT・ネットワーク機器だけでなく、全てのネットワーク機器に存在します。しかし、中国製の機器は、中国政府の影響下にあるとされ、そのリスクは他の国の製品よりも高いとされています。このため、中国製IT・ネットワーク機器の使用は、特にセキュリティが重要な組織にとっては、大きなリスクとなります。

4. 中国の法律と企業の行動

中国の企業が行う行為の背後には、中国の法律が大きな影響を与えています。その中でも、「国防動員法」は特に重要な役割を果たしています。この法律は、国家の安全保障に関連する事項について、国家が全体的に統一した指導と組織を行うことを規定しています。具体的には、国防動員の準備、実施、管理に関する事項を定めており、国防動員が宣言された場合、全ての組織と全ての市民は、国防動員の任務を遂行する義務があります1

この法律により、中国の企業は、国家の要求に応じて行動しなければならないとされています。つまり、中国政府(=中国共産党)の命令を拒絶することはできないのです。これは、中国製IT・ネットワーク機器が、ユーザーのプライバシーを侵害し、セキュリティを脅かす可能性があることを示しています。

5. 現在の状況と対策

このような背景から、現在では中国製スマートフォンやパソコン、そして次世代5G通信網のネットワーク機器など、多くの中国製IT・ネットワーク機器が米国などで締め出されています。特に5G通信網のネットワーク機器については、そのセキュリティ問題が国家安全保障に直結するため、その排除の動きはさらに強まっています。

しかし、それは中国製品を全て否定する理由にはなりません。我々ユーザーは、自分の使用目的に応じて適切な製品を選択し、信頼できる情報源から得られる情報を基に自分自身で判断することが重要です。この問題についての理解を深め、適切な選択をすることで、我々は自身のデータとプライバシーを守ることができます。

6. 平和なネットワークの構築へ

平和なネットワークを構築するためには、我々ユーザー自身が情報を理解し、適切な選択をすることが求められます。中国製IT・ネットワーク機器が米国などで締め出される背景には、深刻なセキュリティ問題が存在します。しかし、それは中国製品を全て否定する理由にはなりません。我々ユーザーは、自分の使用目的に応じて適切な製品を選択し、信頼できる情報源から得られる情報を基に自分自身で判断することが重要です。

7. 結論:モデリングと選択の重要性

この問題についての理解を深め、適切な選択をすることで、我々は自身のデータとプライバシーを守ることができます。ネットワークの安全性を確保するためには、モデリングの観点から問題を捉え、適切な対策を講じることが求められます。そして、それは我々一人一人の選択によって実現されるのです。


Footnotes

  1. 中国国防動員法 (日本語訳)


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