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将棋の勉強法(独学)


将棋が強くなるためには

皆さまあけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、新年の最初の投稿は、近くに将棋を指せる場所もなく、職場、学校などで人と将棋を指す機会もないという人はどういう勉強の仕方をすれば強くなれるかを考えてみたいと思います。
私自身、父親に将棋のルールを教わり、小学校のクラブ活動で将棋クラブに所属していましたが、5年生で転校した学校には将棋クラブはなく又親戚に少し強い叔父さん(おそらくアマ2級~アマ1級)がいましたが、実家から遠く離れた場所に住んでいたため、夏休みに帰省する時しか将棋を指す機会がありませんでした。当時は、将棋道場の存在すら知らなかったため、ほぼ独学で将棋の勉強をしてきました。

独学でどうやって強くなったか(入門編)

始めのうちは、親から買ってもらった入門書一冊を何度も何度も読みました。多分これで、入門レベルから初心者レベルくらいにはなったと思います。よって、まだ、ルールを覚えて間もない方はまず入門書を1冊買って何度も何度も読むことをお勧めします。

独学勉強法(アマ初段編1)

小学校5年で転校して、5,6年生の頃ファミコンの谷川浩司の将棋指南Ⅲというソフトを買ってもらいました。そのころは、対局相手は主にそのソフトでした。多分、ソフトの棋力はアマ2級くらいです。(アマ1,2級の叔父さんが実家に来た際に将棋ソフトと対局してもらったのですが、ほぼ互角だったため。)また、その後は、中学、高校になってゲームのハードがスーパーファミコン、プレーステーションとバージョンアップするにつれて自分で将棋ソフトを買ってそれを対局相手にしていました。その頃は、対局以外の勉強法はたまーに将棋世界を買って読んでいたのを覚えています。まだ、本格的に将棋の勉強をしていたわけではないので、棋力はアマ初段もなかったと思います。帰省するたびに叔父さんに負かされていた思い出があります。

独学勉強法(アマ初段編2)

大学に入ったことが一つの転機になりました。
関東大学リーグでもA級の強豪校であったため、将棋部にはとても強い人がたくさんいました。また、大学時代はたくさん時間があったため、大学近くのネットカフェで将棋倶楽部24を指したり、図書館にこもって将棋の勉強をしたり、また将棋部の部室に時折顔を出しそこにいた部員と指してもらったりしていました。

独学勉強法(アマ初段編3)

当時将棋倶楽部24を6級で登録して始めたのですが、一度10級まで落ち、その後また6級に復帰して、大体1級から5級のタブにいたので棋力はアマ初段はあったと思います。将棋倶楽部24のレート1000点を安定して超えるのがとにかく大変だったのを覚えています。
この頃は、羽生の頭脳を始めとした定跡書や次の一手、そして詰将棋と将棋の本をとにかくたくさん読みあさりました。もちろん、将棋世界は毎月購入して、巻末の詰将棋も解いていました。
将棋年鑑を買って、棋譜並べをし始めたのもこの頃だったかと思います。

大学時代平手で勝てたのは1番だけ

大学の部室では、結構指してもらっていましたが、確か平手で勝てたのは1番だけだったと思います。それもそのはず、大体向こうから相手になると言ってくれるのは部内リーグ最上位の強い人ばかりで、将棋倶楽部24の有段者ばかりだったからです。当時24のレート1000点前後であって自分にかなうはずがありません。駒落ちでは、部内でも1,2位の強豪相手にまぐれで、角落ちで勝てたことはありました。

初段までの勉強法まとめ

自分は、定跡書や詰将棋と言った王道の勉強以外に、ネット将棋を何千局と指してようやく初段になりましたが、より効率的にアマ初段を目指すのであれば、そんなにネット将棋を指す必要はありません。

実戦を多く指すよりも、詰将棋の3手詰めと5手詰めを毎日解く(おすすめは3手詰めハンドブックと5手詰めハンドブック)。自分の指す戦法の定跡書を2,3冊読む。歩の手筋の本を1冊読む。将棋世界は毎月購読して、巻末の方にのっている簡単な詰将棋と次の一手問題は毎回全部解く。棋譜並べをするのであれば、ただ漫然と並べるのではなく、次の手はどういう手が考えられるかちゃんと自分で考えながら1日1局行う。

実戦に関しては、ネット将棋だったら自分より少し強い相手と1日1局だけ指し、その代わり持ち時間のできるだけ長い将棋(24だったら15分60秒、ウォーズだったら10切れ)で指し、ちゃんと局後の感想戦を行う。
以上の勉強法で、数か月もすればアマ初段はなれると思います。なお実戦は、ネット将棋に代えて近くに将棋を指せる場所があれば対人でも構いませんし、ぴよ将棋などのAIを相手にしてでも構いません。一番大事なのは、持ち時間を多くとることで対局中にじっくり考える時間を設けるということです。

アマ3段~アマ4段になるまで

私の場合、大学卒業時点でも、まだ将棋倶楽部24の有段タブには行っていなかったので、アマ2段くらいが関の山でしょう。その後、20代~30代の頃は地元の将棋大会に出るようになりました。まずは、市町村が行っている大会で一番下のクラスから始めてそこで優勝出来たら、一個上のクラスという感じで、出るクラスのレベルを毎年一つずつ上げていく感じでした。

以前もお話ししましたが、この時期詰将棋もものすごく解きましたし、定跡書もたくさん読みました。家に将棋本を置くスペースがなくなるほどだったので、貯まったら段ボールに詰めてヤフオクとかブックオフに売って、また大量に買ってきて解く(読む)を繰り返してました。定跡書もただ読むだけではなく、変化を自分でノートにまとめたりして、知識の定着を図っていました。

ついに、将棋倶楽部24で有段になる

20代の頃には、将棋倶楽部24で初段、2段になり30代で最高レート2100を超える所まで行きました。自己紹介では24の最高レート1919とお伝えしましたが、それは近年のもので30代前半の頃に記録した最高は2130点ほどです。その後長年更新されていないいわゆる勲章レートになっています(笑)
この頃は、本当に棋力が充実していて、道場では県代表経験者に勝ったこともありますし、大会では入会前の奨励会員(現奨励会3段)に勝ったこともあります。

インプットの重要性

ここまで、見て来てかなり回り道をして将棋が強くなったな~と思っています。特に、無駄にネット将棋を指し過ぎました。
独学の場合、最高効率で棋力アップを目指すのであれば、インプット中心に行うべきです。割合的に、定跡やAI研究、詰将棋、必死問題といった知識の習得に8、ネット将棋などの実戦は2くらいの割合で取り組むのがベストでしょう。もしネットでもなんでも、ちゃんと指導してくれる自分より強い人がいれば、もちろんその人に教えてもらうのが一番です。

あとは、勉強する上で、また実戦を指す上で一番大事なのは、自分の頭でちゃんと考えることです。詰将棋は必然的に手を読む必要があるので、否が応でも考えさせられますが、定跡書を読んだり、実戦を指すときは、考えずただ手を暗記しようとしてしまったり、実戦では考えずにパッと手拍子で指してしまったりしがちです。これは、どのレベルにも通ずることなので最後の締めとしてお伝えしておきたいと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか?長文になってしまい恐縮ですが、将棋の勉強法というより主に私の将棋遍歴みたいになってしまいましたが、まだまだ、ここで書ききれないこともやってきました。大事なのは、インプットをある程度やってから実戦をやることとちゃんと考えるという2点だけです。あとは、自分の好きな勉強法を中心に、たまには少し苦手な分野も取り組んでみて気楽に将棋と関わり続けて頂けたらと思います。

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