ミッドサマー各種考察

まとめて1記事にするほどの量はないけど解釈分かれる場所をざっくり投下しておく。もしかしたら独立記事になるかもしれん。というか、昨日のレイトショーでミッドサマー見てからこれで3本目の考察記事になるんだけど、僕の精神はホルガ村に乗っ取られでもしたんですかね。次から次に考察が沸いてくる。これは芸術家に相当のインスピレーションを与える映画ですよ。

ダニー妹の一家心中はペレの誘導によるものである

まあ2通り解釈できると思うんですけど。

(1)ダニー妹の一家心中は偶然であり、ペレは家族を突然亡くしたダニーをホルガ村で受け入れてあげたかった。
(2)ダニー妹の一家心中はペレによって引き起こされた必然であり、ダニーは元からペレに目をつけられていた。

で、僕の解釈は2です。
理由なんですけど、まず単純に長老がペレを「（外部から連れてきたメンバーの選出が)見る目がある」って激賞してたんですよね。
まあこれはもちろん生贄になっちゃう勧誘下手くそマン(名前忘れた）との対比でもあるわけですが、
男衆ってまあ種馬になったクリスチャンはともかく、それ以外は生贄になっただけで、要はアメリカ人カップルと大差ないんですよね。
それ、そこまで激賞されることか？って言うと、そうじゃないと思うんだよなあ。
まあ種馬って非常に重要な役目なのかもしれないけど、あれで妊娠してるかどうかも実際わからんし
何度も種まいたならともかく、セックス1回だしなあ......

って考えると、おそらく長老が見る目があると評したのは「女王になれる女性(ダニー）をつれてきた」ということだと思うのです。
仮に「生贄を2人じゃなくて4人、倍もつれてきてエライ！」だったら、「見る目がある」という表現にはならないと思うのですよ。
その場合は質より量が優先という描写にならないとおかしいですしね。

まあダニー妹がもしペレによって直接的に殺害されていれば、警察の捜査にひっかかるわけで、そうなると祝祭どころの話ではなくなるし、
それがわからぬペレではないだろうから、おそらく精神障害を持っているダニー妹にヤバイ薬を盛ったんでしょう。
まるでダニーだけ大麻ではなくマジックマッシュルームを飲まされた時のように。
ダニーの勧誘がかなりギリギリだったのは「ダニーの妹がギリギリまで耐えたから」ということなのかもしれないです。
妹、あと2週間耐えてたらお前の姉は死ななくて死んだんだぞ（邪悪発言）
妹のメールにも日本語字幕には反映されていませんでしたが(おそらく意図的なものではなく意訳）
”Everything is(goesだっけ？） black”だかなんだか、Blackという単語が使われていたはずです。白まみれのホルガ村と対称になっているのは気のせいでしょうか？

あのホルガ村の手前の場所なんなん

おそらくあれは「入れてもいい人か見極める場所」ということでしょうね。
警察の手入れ対策でもあるし、あそこで一度クスリを使わせてから、クスリがよく効く人かどうかを確かめてから招き入れる。
クスリで飛べない人はホルガには入れない。
だって、ホルガの洗脳方法はかなり洗練されているとはいえ、重要な場面ではクスリで最後の一押しがなされるわけだから。
クリスチャンが仮に相当なジャンキーで、少量のクスリぐらい屁でもなかったらと考えてみてよ。
あのシリアスシーンでお花で道を作られても全く「いや俺一応彼女おるし.....」ってなるクリスチャン。台無し。
まあそれでも色んな手段(暴力や脅迫）で種の提供自体は出来るけど、不測の事態は少ないほうがいいだろうしね。一体感を持つための儀式だってクスリ使ってるわけだし、あのコミュニティは高い洗脳技法と切り札としてのクスリが両輪となってうまく回ってるんだろう。回るなそんなもん。壊れろ。

大学院生たちが実はホルガ村の人たちと同じ無知無学の徒であるという話。

マークはわかりやすいDQNですが、ジョシュとクリスチャンは「文化人類学を勉強している院生」なのにジョシュはリスペクト0の盗撮、ジョシュは盗用（ここも対比）
ダニーは心理学専攻なのに、流されてメンタルが弱い時にドラッグを使用してしまう。
ドラッグ自体が違法とかそういう話はいったんおいておいて、マインドセットが悪い時にドラッグを使ったら良くない影響が何倍にもなると、そういう情報を知らないはずがないのに。

彼らが身分上は院生でも、実際は自分らの専門分野の基礎的知識すら全くない上っ面だけの人間であることと、
ホルガ村の人々が見た目上は穏やかであるけれども、実際にはすさまじく残虐であることが相似関係にある。

何重に解釈できる映画何だこれ、ミルフィーユかよ。