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夜気に映るは縞状の

地下水みたいな夜気の底を
歌を流し込みながら歩くとき
天蓋に走る干渉縞をありありと感じる

それは意識に写り込んだ無数の精神が
澄み切った喜怒哀楽を泉のように湧かせ
重なり合ってできるビジョン

多様なる世界を掬わんと耕される感性は
ぶつかり合い分かち合いして繁茂する
ひとつの巨大な生き物になるのだ

ゆえ七転び八起きに一心不乱に
どこかを目指して咲こうと思う
善悪の彼岸に誰もが往く