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意識とはなにか

いま・ここを認識して、適切な判断をするシステム。これを複雑にしていったとき生まれる揺らぎや迷いや非合理、そのあたりをヒトは意識と呼んでいるように思います。

痛いと反射的に逃げるとか、快適なねぐらを選ぶとかはミミズでもそうで、彼らは神経系を繁らせて学習もします。そこには経験や本能に基づく判断があり、恐れや迷いや期待、必要十分に単純な意識があります。

ヒトにおいても美味しいや恐いなどの原始脳の演算(無意識)は速く明確で安定しており大いに役立っています。一方で、遅く惑う暴走しがちな演算(有意識)もまた価値がある。

高度な有意識は仮説構築や葛藤煩悶という機能を持ちますが、それは大量の情報を入力して高度な演算を行った結果の「揺らぎ」によるものです。

ミミズが(おそらくほとんど)迷わないのに比べて、ヒトの意識が見つける問題は複雑で大いに迷います。しかし迷いの分だけ様々な組合わせが試され、創造性や多様性を生み出すことになります。

ここでもまた弱さは強さ、なのですね。