誰かの日記　一月一日

　渋谷で富田と飲んでいたらめっちゃ酔って、気付いたら朝だった。ドラッグストアのシャッターの前、寒すぎて起きた。死ぬかと思った。朝日を見た。
　田園都市線の始発には俺しか乗っていなかった。コンビニでタバコと麻婆豆腐を買って食って吸って寝た。
　起きたら３時とかで、テレビ点けたら駅伝やってたけどマジでこれ誰が見んだよって毎年思う。駅伝のおもしろさ永遠にわからない。そのままこたつで寝ていた。起きたら富田からLINEが来ていた。富田の家で響子さんが作ってくれた雑煮と大学芋を食った。幼稚園の時のアルバムみたいなやつを響子さんが持ってきて三人で見た。幼稚園の時、富田が毎日のように佐々木史奈の顔を舐めたりしていた事を話したら、「それ黄介じゃん」て言ってきて、なんか色々話してたら段々マジで俺が毎日顔舐めてた気がしてきて超怖くなった。絶対富田が毎日舐めてたはずなのに、何がどうなってか途中から記憶に対しての自信が全く持てなくなって、すげえデカい声で「お前だろ！！！」て言って無理矢理収めた。
　夜まで富田ん家にいるつもりだったけどやっぱり富田といると練のこと考えるし、まあ一人でもどうせ考えるんだけど、なんか一人になりたい感じだったから、「やっぱ帰るわ〜」って言ったら響子さんが「うん。」って言って、玄関まで見送ってくれた。「へい、ファイト」って言って背中叩かれた。
　普通にまた三茶に戻ってぶらぶらして、マックでビッグマック食いながら響子さんが言ってくれた「へい、ファイト」について考えた。結局新年って言っても今日もただただ生きただけの日だった。何も変わらない。
　母ちゃんから「明けましておめでとう。元気ですか？コーちゃんがもし行きたくなったらでいいんだけど、練のお墓に行けたら行ってあげてください。一年です。体に気を付けて今年も仕事頑張ってね🐳電話ちょうだい」ときた。メール。クジラなんなんだよ。仕事だるい。行きたくない。やめようかな。ウイイレやって寝る。