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普段アニメ視聴しないアラフォー男子、バイクに活かされていた
とても個人的な話から始めます。
就職超氷河期と言われる時期がありました。ぼくはその中でも特にヤバい時期に就職活動をした世代で、周囲の人間は2~30社受けるのは当たり前、それでやっと入社できるのが超ブラック企業みたいな状況の中、ぼくは2~3社で心が折れ、諦めてニートをしました。
しかし生きていくためには金も最低限の自尊心も必要で、ニート暮らしから半年ぐらいして「金を稼ごう」と思い付き、そういえばバイクに乗れるという特技を唯一持っていたな……というところから郵便配達のアルバイトを始め、それをきっかけに正社員になるルートを掴んだ過去があります。
大袈裟に言うと「(金銭的に)バイクのおかげで生き延びた」「(社会的に)バイクによって活かされた」おかげでニート脱出に成功したことになります。
そんなぼくが見てしまった「スーパーカブ」エピソード4のタイトルは「アルバイト」です。
はじめてのおつかい
おそらく多くの人間が、学校という閉じられた(ある意味守られた)人間関係から外に踏み出すことになる最初の一歩がアルバイト。今回は学校行事ですが、それでもお金をもらい、その対価として仕事をすることには変わりありません。
慣れない初日の書類忘れもご愛敬。往復1時間弱の行程を1か月半繰り返し、土日抜いて30日ほどとすれば×2,000円で60,000円。出先のお弁当を買う余裕(金銭的にも精神的にも、加えて好奇心の成長という意味でも)に繋がったのが好きなものだった……というのはなんか見ていてほっこりします。あと無茶苦茶自分を重ね合わせて見てました。
「ざまあみろ」
そして今回も、乗り手の意識が形となったアウトフィットたち。
ハイカットのスニーカーは足首まで保護できる一品。
袈裟懸けに身に着けたボディバッグは動きを阻害しない構造。
レインコートは夜道や雨天でも視認がしやすい黄色を選択。
今回、移動時の服装にスカートがめくれる制服ではなくジャージを頑なに主張しましたが、「質実剛健」という言葉が思い浮かびます。
地味であっても、没個性であっても、そこには間違いなく自分らしさがあって、それが雨天走行という日常イベント(多分大型バイクやスポーツタイプならそもそも雨天走行しないんですが、出前や郵便配達にも使われるカブは「日常の足」であり、雨天はもはやアクシデントでもハプニングでもなく、「付き合う必要がある日常」の範疇ではないかと)を乗り越えての「ざまあみろ」は、また1つの壁を乗り越えた証かと思うと、凄くいいセリフに思えました。
現在の最推しキャラ
あと、再登場したバイク屋のおじいちゃんに触れる必要があります。
ぼく、実はエンジンオイルを自分で買えたことないんですよ。バイク乗ってたくせに。というのも、バイクを買ったお店で交換してくれるんです。大型バイクだったからだと思いますが、購入時に余分に5,000円ぐらい払うと、交換の時期(確か半年ぐらい)したあたりでリマインドの連絡がきて、お店に行くとオイル交換してくれたんです。で、また半年後ぐらいに~という話が出てくる。
このシステム、バイク屋としては顧客を掴んで離さず、定期的にコミュニケーションを取ることでパーツや整備の提案型営業につなげることができる、言ってみれば販促活動なんですよね。
それをこのおじいちゃん……「初回だから500円」とか「自分でできるようになった方がいい」とか……聖人か……?
「アルバイトをすることになった」という話から、顧客の財源確保の話までちゃんと聞きだしていて、その気になれば風防のシールドやプロテクターを売りつけることだってできたかもしれないのに……。
こうしてみると「100kmでオイル交換に来い」と言ったのも、どういう乗り方をしているかを探ろうとした、売る側のアフターサービスというか、心遣いにも思えてきます(実は先日、ツーリングに行ったんですが、2時間半で113km走りました。50ccのカブだともう少し時間がかかるとして、ちょうどいいタイミングかもしれません、
「金をとらないのがえらい」というわけではなく、カブ初心者が自分の世界を広げていこうとする手伝いをするこのおじいちゃん、今のところぼくの最推しキャラです。
今回の実績解除
・はじめてのアルバイト
・オイル交換。ぼくもやったことがない……というか(必要がなかったとはいえ)工具を使ってのセッティングもしたことがないので、もう「カブ初心者を温かい目で見守る後方先輩面」とかできないです……
・雨天走行
・1時間弱のショートツーリング
・「気を付けて」。これ! 言われたことをちゃんと言い返してあげた!
余談
あとどうしても気になってしまったのが「ハッピードリンクショップ」です。
ぼく、山梨県に4か月ほどだけですが住んでいたことがあるんですけど、実際にあるんですよアレ。自販機が何台か固まってるところに「ハッピードリンクショップ」という立看板だけあるあのシステム。なんか懐かしかったです。
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